「はじめに」から引用する。
(前略)現代統計学は単なる記述的統計学を意味するものではなく, 数学を駆使した解析的手法により,偶然性を含む現象を解明しようとするための理論であり, 数学の裏付けなくしては完全に理解することはできないというのが真実である.しかしながら,大学における統計の授業時間はますます短縮され, 週2時間,半年という場合がほとんどになりつつある.この現実を考えるとき,数理統計学の基本的な入門部分の解説をできるだけ,難しい数学の理論を用いないでも理解し,応用できるように行うことの必要性を感じ, ほとんどの部分は高等学校以下の知識があればすむように解説を試みたのが本書である.(後略)
要再読である。
私のように頭が弱い者にとっては難しい。
本書を読むと、等母分散の検定が書かれている。ただ、現在では2群の平均値の差を検定するのに等分散の検定を経由せずにいきなり Welch の t 検定を行なうのが自然だろう。
pp.77-78 にある例 4.3.1 から引用する。
例 4.3.1 2リットル入りの缶コーヒーを作る機械 A, B がある.(後略)
私はこれを見たとき、何かのまちがいではないかと思った。普通私たちが飲む缶コーヒーは 200 ml ほどで、2リットルで飲むコーヒーは缶ではなくペットボトルで売られているはずだからだ。 しかしよく考えると、2リットル入りの缶コーヒーもあるのではないかと思った。つまり、液体の、飲むコーヒーとしての缶コーヒーではなくて、 レギュラーコーヒー、つまり煎ったコーヒー豆を挽いた後の粉をパッケージとした缶詰としての缶ではないか、と思ったのだった。 ただ、2リットル入りの缶コーヒーがこのような形態のものを、私が疑問に思うことがある。まず、2リットルという、かなりの大きさの缶があるだろうか、というのが第1の疑問である。 そして、粉末を扱うのであれば、容量の単位であるリットルではなく、質量の単位であるグラムを用いるのが適切ではないだろうかというのが第2の疑問である。 そして考えた結果、本書は統計についての本であるから、缶コーヒーが2リットルか200 cc かとか、缶の中身が液体か粉末かとか、そういう些末なことはどうでもいいことだ、 と思い直したのだった。
p.75 上から5行め、(b) 母分散が末知の場合
とあるが、正しくは《(b) 母分散が未知の場合》だろう。
p.77 下から8行目、(a) 母分散 `sigma_2^2, sigma_2^2` が既知の場合
とあるが、正しくは《(a) 母分散 `sigma_1^2, sigma_2^2`
が既知の場合》だろう。
| 書名 | 概説 数理統計 |
| 編著者 | 吾妻一興・大野芳希・鈴木義也・高木斉・武元英夫 |
| 発行日 | 1994 年 12 月 20 日 初版第1刷 |
| 発行元 | 共立出版 |
| 定価 | 1700 円(税別) |
| サイズ | A5 版 |
| ISBN | 4-320-01482-0 |
| NDC | 417 |
| 備考 | 川口市立図書館で借りて読む |
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