西白保 敏彦:最良近似理論と関数解析 |
作成日:2015-07-25 最終更新日: |
著者曰く、
本書では,近似理論の中核である最良近似についての基礎理論を,
古典的な思想を踏まえて,現代的な関数解析的手法によって解説する.
同書では長音のーが一か所を除きすべてハイフン-で表示されている。たとえば、最初のページ i のはしがきでは、 本来コンピュータ、ルベーグと表記されるべきところがコンピュ-タ、ルベ-グと表記されている。これは見ていて少し気になる (この逆に比べればまだましだとは思うが)。 正しく長音になっていたのは私が見る限り、人名索引のうち p.217 のティーツェだけであった。
別の関数解析の本の評で「人名をカタカナで表記するのか、原語で表記するのかは悩ましい問題だ」 と私は書いた。同書では一貫して原語表記(ただし、ロシア系の人名はラテン語表記)してある。 この表記の難点は読み方がわからないことであるが、同書では人名索引という形でアイウエオ順に読み方を pp.215-217 で示すことで解決している。 ここではその数学者の生没年も記載されてありがたい。
しかし、一部の数学者については生没年が記載されていない。ここでは、生年や没年が記載されていない数学者に対して インターネットで調べた結果を付記する。
ギリシアの数学者。アラオグルの定理(同書 p.18)が知られている。
アメリカの数学者。クラークソンの不等式(同書 p.149)が知られている。
フランスの数学者。ガトー微分(同書 p.47)が有名。
アメリカの数学者。ジェームズの定理(同書 p.18)に名を残している。
ソ連の数学者。クレイン=ミルマンの定理(同書 p.14)で有名。キリル文字ではМарк Григо́рьевич Крейн。
ソ連の数学者。クレイン=ミルマンの定理(同書 p.14)で有名。キリル文字ではДави́д Пи́нхусович Ми́льман。
モロゾフの定理 (同書 p.139 )で知られる。詳細は調査中。
ルーマニアの数学者。ポポビチュの不等式などで知られる。
ソ連の数学者。ティホノフの定理(同書 p.4)、ティホノフの正則化法(逆問題の解法)などで知られる。 チホノフ、チコノフ表記もある。キリル文字ではАндре́й Никола́евич Ти́хонов。
ボルコフの定理 (同書 p.139 )で知られる。詳細は調査中。
(調査中)Вороновская。
ドイツ文字(フラクトゥール)が使われている箇所がある。対比は次の通り。
| フラクトゥール | ラテン文字 | 意味 | 同書初出 |
|---|---|---|---|
| `frB` | `B` | 最良近似要素全体の集合 | p.36 |
| `frF` | ` F` | 集合 `X` の部分集合族 | p.4 |
| `frO` | ` O` | 位相 | p.2 |
| `frP` | ` P` | `n` 次以下の代数多項式全体の集合 `frP_n` | p.121 |
| `frT` | ` T` | `n` 次以下の三角多項式全体の集合 `frT_n` | p.121 |
| `frS` | ` S` | 測度空間 | p.22 |
| `frV` | ` V` | 近傍系 | p.4 |
ここでは `frS` について補足する。`frS` は測度空間 `(S, frS, mu)` で使われている。
この測度空間について同書では定義されていないので以下書き写す。
一般的には、測度空間 `(S, frS, mu)` とは、集合 `S` についての `sigma` 集合体 `frS` を定めたとき、関数
`mu : frS -> [0, oo]`
が定められていて、次の条件を満たすことである。
| ページ | 行 | 誤 | 正 | ii | 上から6行目 | 広く活用されるを期待している. | 広く活用されることを期待している. | 5 | 上から2行目 | `U nn V = O/ ` となるような `V in frV(x)` と `V in frV(x)` | `U nn V = O/` となるような `U in frV(x)` と `V in frV(x)` |
|---|
数式表現は ASCIIMathML を、数式表現はMathJax を用いている。
| 書 名 | 最良近似理論と関数解析 |
| 著 者 | 西白保 敏彦 |
| 発行日 | 年 月 日 |
| 発行元 | 横浜図書 |
| 定 価 | 円 |
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