概要
「はじめに」で、本書では以下の内容を目的とすると著者は述べている。
- 人工知能理論に関する書籍に含まれる数式に対する抵抗感をなくし、人工知能に関する専門書を読むために必要な数学基礎力をつける。
- いくつかの人工知能のアルゴリズムを理解し、数式の意味を理解できるようになる。
感想
本書では微分記号の d を立体で表わしているが、引用するときは `d` のように斜体にする。
語末形
Section 1-8 の p.025 では、シグモイド関数が定義されている。
《定義》
\[ \varsigma_a(x) = \frac{1}{1 + \exp(-ax)} \] で表される関数をシグモイド関数という。このとき,`a` をゲインと呼び,特に `a = 1 ` のときのシグモイド関数を標準シグモイド関数と呼ぶ。
ここで、\( \varsigma\) はギリシャ文字 `Sigma` (シグマ)の語末形
という注がついている。シグモイド関数に\( \varsigma\)が使われている例を始めてみた。
おまけに `a` のことをゲインと呼ぶことも知らなかった。私がシグモイド関数を知ったのはもう 30 年以上前だ。いつまでも昔の知識に頼っていてはいけないのだな。
矢印の種類
Section 2-4 の p.063 では、関数の増減表が示されている。そこで `f(x)` の増減の矢印を見て驚いた。直線の ↘ や ↗ が使われておらず、⤴ や ⤵、↳、↱ のような、変曲点を意識した曲線の矢印が描かれているのだった。 今のカリキュラムでは、増減表をこのように書くように教わっているのだろうか。なお、最初の2つは丸みを帯びて曲がっているが、最後の2つは直角に曲がっている。ここで使われているのはすべて丸みを帯びた矢印だ。 下に凸の右下への矢印や、上に凸の右上への矢印で曲線のものは私が探した限りない。
Word2Vec
p.078 では、囲み記事に(ベクトルは)人工知能でこう使われる!
という表題があり、コンピュータが言語を取り扱うために,単語をベクトル化する
と紹介されているが、単語をベクトル化するとはどういうことか、ちんぷんかんぷんだった。しかたなく一行飛ばして次の例を見ると、何となく単語をベクトル化するとはどういうことか、
わかったような気がした。(単語をベクトル化すると)「王様」- 「男性」+「女性」=「女王」,や「東京」-「日本」+「イギリス」=「ロンドン」といった演算を行うことが可能になります。
まあ、きっと、Word2Vec の詳細はインターネットで検索しろということなのだろう。
MeCab
Section 6-4 の p.170 では、日本語の形態素解析ソフトウェアとして、MeCab が取り上げられている。私も知っているソフトウェアが出てきたのでうれしい。
数式
書誌情報
| 書名 | 人工知能プログラムのための数学がわかる本 |
| 著者 | 石川聡彦 |
| 発行日 | 2016 年 8 月 16 日(初版) |
| 発行元 | KADOKAWA |
| 定価 | 2500 円(本体) |
| ISBN | 978-4-04-602196-0 |
| その他 | 草加市立図書館で借りて読む |