萩谷 昌己:論理と計算

作成日 : 2013-02-12
最終更新日 :

概要

形式論理と計算可能性に関する基礎的な概念を紹介する。

感想

同じ著者のソフトウェア科学のための論理学では、真面目に勉強した。厳しいことが書かれていたからだ。 しかし、この本ではそこまで厳しいことは言っていない。 この本もいつか、再度勉強してみたい。

第1章 集合と論理

Wang のアルゴリズムという、トートロジ判定アルゴリズムが紹介されている。 実装してみようとしたが行き詰っている。実装できたら紹介したい。

後記:同じ著者のソフトウェア科学のための論理学では LISP プログラムがある。(2025/02/26)

第2章 計算可能性

`f(x,y)` を原始帰納的関数とする。

`{ x in NN | EE y(f(x, y) = 0) }`

と定義される集合は帰納的に可算である。このように定義される集合を`Σ_1`集合という。 また、

`{ x in NN | AA y(f(x, y) = 0) }`

と定義される⊃を `Π_1`集合という。

ここではどちらも添字が1であるが、これを自然数 n について拡張することができる。 そうすると、`Σ_n`集合や`Π_n`集合ができる。そして、`Σ_n`集合でも`Π_n`集合でもある集合を、 `Δ_n`集合という。さらに、`Σ_n`集合、`Π_n`集合、`Δ_n`集合についての関係について、 算術的階層というものが考えられる。というところでこの章は終わっている。 算術的階層を考えることの意味については書かれていない。 残念である。

数式

数式表示には、MathJaxを使っている。

書誌情報

発行日1993 年 6月 8日
発行元岩波書店
定 価3495円(税別)
サイズ
ISBN4-00-010513-2
備 考3分冊合計の金額
NDC

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MARUYAMA Satosi