「はじめに」から引用する:
(前略)この本では,線形代数のふつうの入門書とは異なり, ベクトルや行列,行列式といった,基本的対象にはある程度慣れている読者を対象に, ジョルダン標準形などの進んだ話題や,双対空間,商空間,テンソル積などの抽象的な構成に重点をおいて解説する. より具体的には,数学を専攻して勉強しはじめた学生を,主な読者として想定している.(後略)
各節の末には問題があり、巻末には問題の解答がある。
私は数学を専攻して勉強した学生ではないので、この本の内容は難しい。
p.107 から引用する:
(前略)集合{可逆な写像 `sigma : {1, ldots, n} rarr {1, ldots,n}`}を
`frS_n` で表す.(後略)
このフラクトゥールの `frS` がなかなか読めない。なぜフラクトゥールの `frS` を使うのかが初学者にはわからないだろう。ある特定の群を表すのにフラクトゥールを使うことはよくあって、 この `frS_n` は歴史的な事情で対称群と呼ばれ、その symmetric の頭文字から `S` のフラクトゥールの `frS` が使われる、というのが私の見立てである。
p.175 から引用しよう。
【例 6.1.5】集合 `X` に対し,{可逆な写像 `X rarr X`}は写像の合成により群になる.これを `"Aut"(X)` で表す. `X = {1, ldots, n}` のとき,{可逆な写像 `sigma : {1, ldots, n} rarr {1, ldots,n}`}を `n` 次対称群(symmetric group)とよび, `frS_n` で表す.(後略)
p.175 をいきなり読んで、なぜ `frS` の読み方が書かれていないのか不思議に思ったが、p.107 をあとで読んでいて、初出が p.107 だったからか、と納得した。ちなみに、 フラクトゥールは p.185 にもある。
【例 6.3.5】`"sgn":frS_n rarr {+-1}` の核を `n` 次交代群(alternating group)とよび,
`frA_n` で表す.
このページの数式は MathJax で記述している。
| 書名 | 線形代数の世界 抽象数学の入り口 |
| 著者 | 斎藤毅 |
| 発行日 | 2007 年 10 月 10 日 初版 |
| 発行元 | 東京大学出版会 |
| 定価 | 2800 円(本体) |
| サイズ | A5版 278 ページ |
| ISBN | 978-4-13-062957-7 |
| その他 | 川口市立図書館にて借りて読む |
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