斎藤毅:線形代数の世界 抽象数学の入り口

作成日:2024-07-24
最終更新日:

概要

「はじめに」から引用する:

(前略)この本では,線形代数のふつうの入門書とは異なり, ベクトルや行列,行列式といった,基本的対象にはある程度慣れている読者を対象に, ジョルダン標準形などの進んだ話題や,双対空間,商空間,テンソル積などの抽象的な構成に重点をおいて解説する. より具体的には,数学を専攻して勉強しはじめた学生を,主な読者として想定している.(後略)

各節の末には問題があり、巻末には問題の解答がある。

感想

私は数学を専攻して勉強した学生ではないので、この本の内容は難しい。

p.107 から引用する:

(前略)集合{可逆な写像 `sigma : {1, ldots, n} rarr {1, ldots,n}`}を エス`frS_n` で表す.(後略)

このフラクトゥールの `frS` がなかなか読めない。なぜフラクトゥールの `frS` を使うのかが初学者にはわからないだろう。ある特定の群を表すのにフラクトゥールを使うことはよくあって、 この `frS_n` は歴史的な事情で対称群と呼ばれ、その symmetric の頭文字から `S` のフラクトゥールの `frS` が使われる、というのが私の見立てである。

p.175 から引用しよう。

【例 6.1.5】集合 `X` に対し,{可逆な写像 `X rarr X`}は写像の合成により群になる.これを `"Aut"(X)` で表す. `X = {1, ldots, n}` のとき,{可逆な写像 `sigma : {1, ldots, n} rarr {1, ldots,n}`}を `n` 次対称群(symmetric group)とよび, `frS_n` で表す.(後略)

p.175 をいきなり読んで、なぜ `frS` の読み方が書かれていないのか不思議に思ったが、p.107 をあとで読んでいて、初出が p.107 だったからか、と納得した。ちなみに、 フラクトゥールは p.185 にもある。

【例 6.3.5】`"sgn":frS_n rarr {+-1}` の核を `n` 次交代群(alternating group)とよび, エイ`frA_n` で表す.

大学数学の入門

数式記述

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書誌情報

書名 線形代数の世界 抽象数学の入り口
著者 斎藤毅
発行日 2007 年 10 月 10 日 初版
発行元 東京大学出版会
定価 2800 円(本体)
サイズ A5版 278 ページ
ISBN 978-4-13-062957-7
その他 川口市立図書館にて借りて読む

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MARUYAMA Satosi