概要
序文から引用する :
可換環論はそれ自身美しく深い理論であると共に,代数幾何学や複素解析幾何学に大切な基礎となるものでもある.
一部の節では問題があり、巻末に解答がある。ただし、巻末の「問題のヒント・略解」には、(かならず自分で考えてから見て下さい.)
という注記がある。私のように、解答から先に見る堕落した人間は、
本書を読む資格はないようだ。
感想
例によって全くわからない。再読してもわからないので、書けることは何もない。ただ、
「行列式の技巧」と呼ばれる手段で得られる定理 2.1 (p.9) の証明の特別な場合が、古典的な Cayley-Hamilton の定理にほかならない
とあるので、
ひょっとしたらこのあたりを手掛かりとして将来本書に食いつくことができるかもしれない。
補題
有名な補題は数多くある。その中で日本人の名前のつくものに、伊藤の補題や米田の補題と並んで有名なものとして、中山の補題がある。本書でも紹介されているが、 ここでは NAK と呼んでいる。その理由は本書を読んでほしい。p.10 から引用する。
注. この定理は普通,中山の補題とよばれているが,故中山正氏は Krull-東屋の定理というべきだとされた. 可換環の場合,3人のうちだれが最初であったとも決め難いのが実情であるので,本書は NAK とよんでおく.(後略)
5項補題
本書の付録 B. ホモロジー代数からの pp.341-342 に、5項補題とヘビ補題の可換図式が掲載されている。ここでは5項補題のみ掲げる。
次の2命題は有名でありかつ有用である.証明はやさしい.
Five Lemma.
$$\begin{CD} A @>{}>> B @>{}>> C @>{}>> D @>{}>> E \\ @VV{f_1}V @VV{f_2}V @VV{f_3}V @VV{f_4}V @VV{f_5}V \\ A' @>{}>> B' @>{}>> C' @>{}>> D' @>{}>> E'. \end{CD}$$ が加群の可換図形で,上下の水平列がともに完全列だとすると
- $f_1$ が全射, $f_2, f_4$ が単射 $\Longrightarrow f_3$ が単射,
- $f_5$ が単射, $f_2, f_4$ が全射 $\Longrightarrow f_3$ が全射
復刊シリーズ
数式記述
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書誌情報
| 書名 | 復刊 可換環論 |
| 著者 | 松村英之 |
| 発行日 | 2000 年 11 月 10 日 復刊 2 刷発行 |
| 発行元 | 共立出版 |
| 定価 | 5500 円(本体) |
| サイズ | A5 版 372 ページ |
| ISBN | 4-320-01658-0 |
| NDC | 411.72 |
| 備考 | 草加市立図書館で借りて読む |