「著者のことば」から引用する :
本書を手にされた場合,学校の授業の間に合わせに,最小限度の労力にとどめようと思って抜き読みをすると, 理解が悪くなってかえって時間を浪費することになると思うから,なるべく省略せずにお読み下さることをおすすめする.
私は「抜き読み」をしてしまった。罰が当たるだろう。
pp.111-112 では極点(polar)と極線(pole)の定義が出ている。 本書の極点を、 別の本(基礎解析幾何学)では「極」といっている。
第 10 章は斜交座標である。斜交座標を説明している数学の本には今までお目にかからなかった。 なぜだろうと考えてみたが、斜交座標の考え方はベクトルで代替しているからだろうという結論に達した。
p.148 の問題 5・1 を解いてみた。
`4x^2+5y^2=180` である楕円の軸の長さを求めよ。
単純に解けば、x 軸の長さは `2*sqrt(180/4) = 6sqrt(5)` 、y 軸の長さは `2 * sqrt(180/5) = 12` となる。これを JavaScript で単純に計算させるとこうなる。
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これは `2sqrt(180 / 4)` が数値として計算できてしまうがために起こる現象だ。 開平計算をうまく行う方法、つまり平方根が整数になる因数は整数にして、 あとは根号を残す方法はあるだろうか。だいぶ考えて、 それらしい方法を実装できた。この実装を使った結果を載せる。 実装は「怪奇な再帰」参照。
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p.95 の上から 14 行め、
`abs(m^2-n^2)` は `m^2-n^2` の絶体値
とあるが、正しくは《絶対値》だ。
このページの数式は MathJax で記述している。
書名 | 解析幾何早わかり |
著者 | 秋山武太郎 |
改訂者 | 春日屋伸昌 |
発行日 | 1991 年 7 月 30 日 6 版発行 |
発行元 | 日新出版 |
定価 | 2621 円(本体) |
サイズ | A5 版 267 ページ |
ISBN | 4-8173-0022-1 |
その他 | 草加市立図書館にて借りて読む |
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