トーマス・シューマッカー:スカルラッティ鍵盤楽器ソナタ演奏の手引き

作成日: 2012-11-18
最終更新日:

なぜこの本を買ったか

スカルラッティの日本語の本というのはほとんど出ていない。 おそらくこれが最近巻ではなかろうか。といっても初版は 3 年以上前だ。 ヤマハ銀座店に行かなかったら全く目につかなかったに違いない。

取り上げられているソナタ

K.1, K.3, K.9, K.20, K.30, K.87, K.96, K.118, K.119, K.159, K.162, K.203, K.208, K.209, K.319, K.380, K.421, K.427, K.454, K.455, K.466, K.513, K.544, K.545 の 24 曲である。 さて、このカークパトリック番号だけでこの曲だ、とわかる人はいるだろうか。 私はK.1 と K.30 だけである。またロンゴ番号のほうがわかるぐらいだ。 では、ロンゴ番号はどう対応するだろうか。

L.366, L.378, L.413, L.375, L.499, L.33, L.465, L.122, L.415, L.104, L.21, L.380, L.238, L.428, L.35, L.23, L.252, L.286, L.184, L.209, L.118, L.S.3, L.497, L.500

L.23 と L.286 がわかるようになった。まあ、あとは自分で調べてもらいたい。 有名な曲ばかりだ。有名といってわるければ、弾く価値がある曲ばかりだ。 これらの曲だけでリサイタルを開いてもいいのではないか、と思う。

教わったこと

K.380 (L.23) は、スカルラッティのソナタのなかで一番有名だろう。 それゆえ、未だに L.23 のロンゴ番号でしか覚えられない。それはともかく、 この曲に「行列」という名前がついているのをこの本で初めて知った。 3拍子なのだけれど、行進をするのにふさわしいリズムだとは思ってはいたが、 行列という別名があるとは知らなかった。 これは、フランス語の Cortège の訳らしい(英語でも Cortege)。 意味は、行列、特に従者行列を指す。他にも供ぞろい、供奉員、随員、葬列などの意味もある。

書 名スカルラッティ鍵盤楽器ソナタ演奏の手引き
著 者トーマス・シューマッカー
発行日2009 年 4 月 15 日(初版)
発行元全音楽譜出版社
定 価1500 円(本体)
サイズ
ISBN978-4-11-880092-9

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MARUYAMA Satosi