副題は「素励起の物理」。序から引用する。
第 7 巻と同様に,この感もある統一的視点から巨視的物性を見ようとする試みであって、 その視点として素励起概念をえらんだのである.
章立ては次の通り。
物性Ⅰと同様、理解できない。メスバウアー効果の解説があって、そういえば昔就職したばかりのころ、 会社がいやで執務室から遠く離れた実験棟にこもっていたことを思い出した。その実験棟は、 メスバウアー分光の装置もあって、その分光を研究している方と少しだけ世間話をしたのだった。
さて、本書は素励起を主題としている。フォノンから始まり、 デフェクトン、プラズモン、エクシトン、マグノン、パラマグノン、 ポラリトン、ポーラロンなど -on の形をした準粒子が多く登場する。私には、 ドラえもんやポケモンなどとの区別がつかないので、ここでやめておく。ただ、p.348 にある、 自縄自縛原子(self-trapped electron)という名称が面白かったことのみ記す。
p.218 の†が付された脚注で始めてこれを指摘し,理論的に取り扱った論文は
とあるが、
<初めてこれを指摘し,……>とするのが普通だと思う。
書 名 | 岩波講座 現代物理学の基礎8 物性Ⅱ |
著 者 | 松原武生, 松田博嗣, 恒藤敏彦, 村尾剛 |
発行日 | 1973 年 7 月 12 日 第1刷 |
発行元 | 岩波書店 |
定 価 | 1400 円(本体) |
サイズ | A5版 343 ページ |
ISBN | |
その他 | 越谷市立図書館にて借りて読む |
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