渡辺 照宏:外国語の学び方 |
作成日: 2011-11-26 最終更新日: |
帯のうたい文句を記す。聞く,書く,話す,読む,外国語学習実践論!!
外国語の学び方そのものも説得力があるのだが、何より頭が痛かったのは彼我の習慣の違いについて言及されている個所だった。
たとえば、p.121 には、
<もし相手の問いが聞きとれなければI beg your pardon?
といって聞き直すべきであり,
返事ができない問題ならば I can't tell.
あるいは
I have no idea
とはっきり答えるべきです.
いずれのぱあいにもいい加減なニタリ笑いは絶対に禁物です.
さもないとあとで dishonest だと思われます.>
だとか
<実際問題についての意志表示は言葉でも動作でも明確にしなければなりません.>
などがある。
この本では第2外国語としてこれだけの言語が紹介されている。
当時から現代語にアラビア語を取り上げているのは卓見である。その代りといってはなんだが、 中国語と朝鮮語が入っていない。東アジアのこれら2語は現代日本において当然加えられるべきだろう。 なお、これら2語の必要性については、黒田龍之助によるぼくたちの英語という本からの受け売りである。
サンスクリットは「完全な言語」の意味だから、「語」はつけていない。 それにしても初学者に対してサンスクリットを紹介するとは、著者がインド仏教を研究しているとはいえ、恐ろしいことである。
書 名 | 外国語の学び方 |
著 者 | 渡辺 照宏 |
発行日 | 年 月 日(初版) |
発行元 | 岩波書店 |
定 価 | 530円(本体) |
サイズ | 新書判 |
その他 | 岩波新書 |
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