サブタイトルは「時代を想像するものは誰か」。本書は 1954 年、光文社から刊行されたカッパ・ブックスを文庫化したものである。
この本というべきか、岡本太郎の本を読むきっかけとなったのは、 私が会社の研修に出てプレゼンテーションの練習をすることになったときの先生の一言である。 その先生に、私が「どんな本を読むんですか」と尋ねたら、「岡本太郎の本を読むと元気になるんです。」 と答え、この本か「自分の中に毒を持て」かのどちらかを推薦したのだった。 それから、何か岡本太郎の本を読まなくては、と思ったのだった。
それを後押ししたのが、赤瀬川原平さんの主張だったり、山下裕二さんの活動だったりした。
たまたま p.53 を見たら、どうも年をとった盛大というのは、意地がわるい。
いきなりこうだ。
困ったものだ。これは、私に対して私が言っていることばだ。
とにかくすべてのページで、読者が叱咤激励されているような本だ。
第5章での表題は、「絵はすべての人の作るもの」である。そうなのか、私は絵は下手で書こうとする気もないが、昔のことなら思い出せる。 小学校の低学年のころ、なぜか抽象絵画が書きたくなって、黒いクレヨンで紙面いっぱいに三角形分割を描き、個々の三角形は単色で、しかし隣同士は異なるよう多くの色を使った絵を描いたことがあった。 あの頃は、そんな絵を書きたくて書いたのだった。
書名 | 今日の芸術 |
著者 | 岡本 太郎 |
発行日 | 1999年9月5日 初版 4 刷 |
発行元 | 光文社 |
定価 | 495 円(本体) |
サイズ | 文庫版 |
ISBN | 4-334-72789-1 |
備考 | 光文社文庫、現在は手元にない |
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