神鳥 武彦:広島県のことば

作成日: 2010-05-13
最終更新日:

概要

広島県域を「言語文化」というひとまとまりのものとしてとらえ、 その特質を見ようとする。

感想

第 II 章の「毎日の生活に使われている語詞の世界」には、 「たいぎい」の言葉がない。 また、第 IV 章の「方言基礎語彙」にも、たいぎいの語は見られない。 方言基礎語彙は、共通語を見出しにたてて、これを広島のことば、 ここでは広島市内のことばとして解釈するのだが、 「疲れた」、「しんどい」、「めんどうだ」など、 どれかに「たいぎい」があてはまりそうなことばも、 すべて別のことばが当てられている。

これを、つれあいはひどく怒っていた。 曰く、こういうのをまとめたのは大学の先生だから、 生活の実感なんかないんでしょう、と。 第 II 章にないのはそういう理由かもしれない。 しかし第 IV 章に、 どの語にも「たいぎい」を当てていないのは、 それだけ「たいぎい」が幅広い意味をもったことばである、 ということを示しているのだろう。(2010-05-13)

なお、JavaScript を使って「広島弁を共通語に言い換える」ページを作った。 決して翻訳ではない。

書 名広島県のことば
著 者神鳥 武彦
発行日平成10年4月1日(初版)
発行元明治書院
定 価2800円(本体)
サイズ
ISBN4-625-101774-9
その他草加市立図書館で借りて読む。

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MARUYAMA Satosi