広島弁変換

作成日 : 2012-07-27
最終更新日 :

消えた「バーチャル達川くん」と復活した「バーチャル達川くん」

インターネットが普及したころに、JavaScript で盛んになったのが「共通語→現地語」変換プログラムだった。 なかでも有名だったのが、広島弁に変換する「バーチャル達川くん」だったと認識している。 なかなかむちゃくちゃな(勢い余った)変換もあり、面白かった。 しかし、残っているのは、下記サイトのバージョン 3.03 (1998-12-28) が最終で、 http://www.geocities.co.jp/HeartLand/1678/ (リンク切れ)
その後、バージョンアップした本家のページは消えていた。

これを残念に思っていたが、その後作者である kt2m さんから私の掲示板に連絡があった。 バーチャル達川くんは、装いを新たにして ソーシャル達川君(tats.jp) としてよみがえったとのことだった。 twitter への投稿もできる。 そして、当初からのスタイルである、JavaScript を利用した変換も バーチャル達川くんXP SP3 (tats.jp) で復活した。非常にめでたい。kt2m さんに感謝する。 (2013-03-24)

新しい広島弁変換を求めて

さて、「バーチャル達川くん」をコピーすること自体はやさしい。 JavaScript のソースを見ればいいからだ。 しかし、無断転用を禁じた作者にも失礼であるし、だいたい芸がない。 新しい語彙や変換方法を考えたい。

なお、ここで扱うのは変換であり、翻訳ではない。翻訳は意味までさかのぼる必要があるが、 私の力では手にあまり、実装できないからである。一方変換は字面だけで適用することができる。

語彙については Wikipedia の広島弁のページ(jp.wikipedia.org)を活用するつもりだ。 しかし入力はごく一部にとどまっている。 2012-08-05 現在、上記ページの「あ」と「い」に該当することば、 それも例文が出ているもののみが変換できるようにした。 その後、2012-08-18 現在、多少追加したが、 まんべんなく変換できるようにするのはあまりにも大変なことがわかったので、中断した。 その後、適当な例文が見つかれば変換できるようにしたいと考えている。

なお、変換 1 と変換 2 の違いはとりたててない。 一つの共通語に二つ以上の広島弁があるときに割り当てをするという程度である。 広島弁ヘの変換方法については、JavaScript の正規表現による方法を採用した。 この方法は正規表現を使わない他の実装とは異なる。 しかし、この方法の長所がどこにあるのかは判然としない。

正規表現を使う利点があるとすれば、多少は柔軟な変換ができることだろう。 たとえば、共通語で強意を表す「とても」という副詞は、元来「とても……ない」と否定形を伴っていた。 しかし最近は「非常に」の意味で「とても……だ」という肯定形で使うことが多くなった。 ここで注意すべきことは、広島弁での強意を表す「ぶち」は後者のときだけに使う。 実装には、 「とても……ない」という構文が当てはまったときだけ「よう……ん」と変換し、 当てはまらないときは「ぶち……」を当てる、ということで解決した。

なお、多いことを「えっと」や「よおけえ」を使うが、使い分けには差があるという人もいる。 Wikipedia の広島弁の項では、 (よおけえと)えっととの違いは微妙だが、 数が多い場合によおけぇを使い、量が多い場合にえっとを使う傾向が見られる場合もある とある。英語でいう many と much の使い分けに相当するわけだ。

私の感触では、「よおけえ」は使われる地域が広く、「ようけ」の形で関西でも東海でも使うが、 「えっと」は広島周辺でのみ使われると思われる。

変換1 変換2

広島弁変換器
変換前 変換後

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MARUYAMA Satosi