極私的関数解析:開写像定理

作成日:2017-10-21
最終更新日:

開写像定理

ベールの範疇定理から得られる有用な定理に、開写像定理がある。 バナッハ・シャウダーの定理と呼ばれることもある。バナッハはポーランドの数学者。バナッハ空間で知られる。 シャウダーも同じくポーランドの数学者。関数解析のほか、偏微分方程式、物理数学で名を残している。シャウダー基底、シャウダーの不動点定理などが知られる。

`X` , `Y` をバナッハ空間とし、`X` の部分集合 `D` の要素 `x` に `Y` の要素を 1 つずつ対応させる写像 `T:D->Y` を (`X` から `Y` への)作用素という。また、`D` を作用素 `T` の定義域といい、`D(T)` で表す。 `X` から `Y` への有界線形作用素 `T` で `D(T) = X` であるもの全体を `B(X,Y)` とする。 また、集合 `{Tx | x in D} ` を `T` の値域といい、`R(T)` で表す。 もし、` R(T) = Y ` であれば、`T` は開作用素である。
ここで、`T` が開作用素であるとは、`X` の任意の階部分集合 `G` に対し、 `T(G) = {Tx|x in G}` が `Y` の開集合となることをいう。

数式記述

このページの数式は MathJax で記述している。

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MARUYAMA Satosi