極私的関数解析:弱収束と強収束

作成日:2017-10-21
最終更新日:

用語の定義

内積空間の点列の収束には2種類考えられる。これらは弱収束と強収束である。

弱収束

`H` をヒルベルト空間、`{x_n}` を `H` の点列とし、`x_0 in H` とする。 任意の `y in H` に対して `lim_(n -> oo) (x_n, y) = (x_0, y)` が成り立つとき、点列 `{x_n}` は `x_0` に弱収束するといい、 `underset(n->oo)("w-lim") quad x_n = x_0` または `x_n overset(w)(->) x_0 (x -> oo)` とあわわす。 記号 $ \rightharpoonup $ を用いて、`x_n` $ \rightharpoonup $ `x_0 (x -> oo)` と表すこともある。 `{x_n}` の弱収束極限は存在してもただ1つである。

強収束

`lim_(n->oo) norm(x_n - x_0) = 0` が成り立つとき、点列 `{x_n}` は `x_0` に強収束するといい、これを `lim_(n -> oo)x_n = x_0` または弱収束と区別したいとき `underset(n->oo)("s-lim") quad x_n = x_0` と表す。

なぜ弱収束を考えるのか

数学で、新しい概念を登場させるときは、「そうすると都合がいいから」という事情がある。

数式記述

このページの数式は MathJax で記述している。

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MARUYAMA Satosi