人工知能学会誌を読む(2007年5月号)

作成日: 2007-05-13
最終更新日 :

等価変換創造理論

等価変換創造理論という理論は初耳である。 通常は、等価変換理論と呼ばれているらしい。 言葉で表すと、等価変換理論とは次の通りである。

発展や創造は、ある観点<Vi>から見て、 ある状態<Ao>から不要なもの<Σa>を捨て去り、 次に引き継ぐべく残した本質<>に、 新たに必要なもの<Σb>を加えて、 再構成する<>ことである。

これだけ見てもさっぱりだが、 技術開発に当てはめれば次のようになるという。

Aoヒント
ヒントから抽出したアイディア
Σb製品化するのに必要な情報
開発されたもの

ここで、<Ao>との出会いを目的意識的に探すためには、 等価変換フローチャートに習熟するのがよいとされる。 なお、等価変換の英語翻訳は Equivalent Transformation であり、 ET と出てくるのはこの頭文字語である。

一方、等価変換理論と関係が深い理論に、TRIZ(トゥリーズ) がある。 TRIZ は技術課題の解決に役立つ発想支援手法である。

さて、この記事の付録2に TRIZ 発明原理40項目一覧があり、 9番めに「つれあい原理」があった。 つれあいに文句を言われることが発明につながるのかと思い、 インターネットで調べたら、9番めの原理は「釣り合い」だった。


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MARUYAMA Satosi