人工知能学会誌を読む(2002年 3 月号)

作成日: 2002-03-24
最終更新日:

特集は RWC ( Real World Computer ) である。私は以前少し興味をもったことはある。 ただ、今回は小特集の「AI でベンチャー!」に目を向けてみる。

「日本の IT ベンチャー企業の課題」と「産学官の技術移転の現状と今後の展望」には、 ベンチャーを支える考察がなされている。特に後者は、 ソフトウェアの技術移転に関連して、特許でなくてもライセンス化が可能、という情報があり、 役に立つ。

もっとも興味深く読んだのは、内田友幸さんの「ベンチャーのもつチャンスと魅力」 という記事であった。この記事を読んで、ベンチャーを起こす人はこういう性格なのだ、 と納得した。内田さんは、ベンチャーに向く人、向かない人があるという。しかし、 どちらのタイプがより良いとかより幸せであるとかいう議論は意味がないという。 私もその通りだと思う。ところが、ベンチャーというのは、社会的意義があると内田さんは力説する。 私もまた、同意する。するとどうなるか。ベンチャーに向かない人はベンチャー事業を起こせず、 その結果相対的に社会への貢献度が少なくなってしまう、ということになる。 現実はそうなのだろう。私はどう見てもベンチャー向きでないから貢献度は少ないだろう。 その中で何ができるか、これからもぼんやりはあるが考えていかなければならない。


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MARUYAMA Satosi