可燃物な日々

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12月31日(月)

 昨晩、第九が終ったあと、マンガを読んでいたら4時になってしまった。慌てて寝るが、なんだか寝付けない。いきなり夜型になってしまった。仕事してないと、ぜったいにこうなるんだよな。
 11時に目覚ましをかけたのだが、起きられず、おとといの強行軍が今になって響いているのか(年とると体のリアクションが遅くなる)腰痛気味。よれてグチャグチャになっている布団に無理やりくるまって「動きたくねえっす。大晦日なんてどうでもいいから布団から動きたくない」と自分自身にダダをこねるが、ここんとこさっぱり実家に近寄らない親不孝街道まっしぐりとぐら(?)なので、ここらで名誉挽回というか、せめてもの良心というか、一般的儀礼に参加できるくらいの真っ当な人間であることを親に証明しておかないと・・・・(以下ぐちぐち省略)

 やっと2時過ぎに葛藤にも飽きて、起き上がり洗濯をして、食器の洗い物もして、今年最後の日記を書く。あ、いけね、今年最後のめるまが書いてないや。なんかあれ、「2000年編」になっているので、マチリンさんから「2001年編を新たにやりましょう」と言われているのだが・・・・・うう、気力と気力と気力が・・・・

 変な時間に寝ていたので変な夢を見た。宿泊施設にいるのだが、一緒に宿泊しているのは、どうやら中学時代の友達らしい。舞台でお芝居をやることになっていて、それが「お笑い」で、吉本新喜劇のようなものをやるらしくて、脚本を作りながら練習しているのだが、私の意見はあまり聞いてもらえなくて、他の人の考えるお笑いネタがどうも私には面白くなくて、「もっとギャグは連発しないとダメだよ」とか語っていた。その後、風呂に入ろうとしたら、だれかが湯船の栓を抜いてしまったので、また水を入れたら、すぐに溢れてしまったので、今度はまた水をぬいた。そこは外国らしく、両替しようとして、1万円札を両替機に入れると、小銭が大量に出てきた。(外貨両替と小銭両替が混同している)バケツいっぱいの小銭を抱えて、部屋に帰ると、いつのまにか紙幣も混ざっていて、なぜか200ドル札まで混じっている。「アメリカ人だって200ドル札なんてめったに持ち歩かないだろうから、危険だな」と思うが、隠しておくところが思い浮かばない。外に出ると、そこはロンドンのニールズヤードのあたりのイメージで、小さな四角い広場を囲んでお店が並んでいて、それぞれとても個性的なショップなのだが、なぜか全然人影がない。あるお店の前に飾ってある水槽のガラスが汚れきっているのがわかり、雑巾で磨いてあげると、きれいな熱帯魚が現れたので、そこにいた人に「ほら、ちゃんと掃除しないと来る客も来ないじゃない」と説教しながら、他の店の窓とかも拭いてあげていた。また、建物の中に戻り、ある部屋に入ると、カーテンの向こうでなにか授業をやっている「やべえ、サボったつもりだったのにまだやってるよ」とカーテンから覗き込むと、高校の数学のT先生が黒板になにか書いている。それが「ホンダ トヨタ ・・・・自動車」とか升目に書いてあって、二つのものの共通点と相違点のようなものを挙げていっているようで「これが、数学となんの関係が?」と思ったが、きっとこれは集合かなんかをやる下準備なんだろう、と思ったのだが、集合の記号ではない、アミダくじみたいな、というよりはモビール飾りみたいな網目を先生は黒板に書いていた。時刻はもう12時だったので「もう、授業終わりなんじゃないの?」と思ったが、先生の目を盗んで席に戻り、黒板の謎の記号の続きを待ったのだが、先生がどっかに行ってしまって帰ってこない。どうしたのかなあ?と思って教室を見渡すと、先生は一番後ろの床で体育座りをして寝ていた。声をかけると「ああ、暖かかったから寝ちゃった」と言っていた。

 さて、洗濯も終ったし、そろそろ実家に帰る準備すっか。

 それでは、今年もお世話になりました。来年もこの調子でやると思うんで、どーぞよろしく ×××



12月30日(日)

 起きたらもう暗かった。疲れが溜まっているのでダルダル。ああ、もうこれで明日は大晦日だ。正月休はあっという間に過ぎ去っていくような気がする。
 明日は帰省(ちゅうても、都内)するつもりなので、今日中に掃除・洗濯をしたかったのだが、もうやる気なし。掃除はもういいけど、洗濯はしておかないと新年に着るものに困りそうだから明日がんばろう。
 新年といっても単なる暦の問題で、年が明けてもきっと「ああ、洗濯があ」と言って過ごすのだろう。なにも変わることはない。

 今日もまた長電話してしまって、そのあとテレビをつけたら「空耳アワード」がやっていたので後半をぼんやりと1人で笑いながら観ていた。年末年始ってこうやってテレビの特番をぼんやり観ている間に終っちゃうもんだよな。しみじみ。
 NHKはこんな夜中に「第九」をやっている。しまった、昨日のクラブに第九のCD持っていって最後にタマちゃんにかけてもらえばよかった。
 番組で、作曲されてから170年もたっている第9がいまだに世界中で愛されている理由として、評論家の人が「シラーの詩がどうの」とか「東洋思想もとりいれてどうの」と言っていたが、わたしゃあの詩の内容を知りましぇん。
 第九が人気があるのは、第一楽章は普通に軽快でわりとシロートにも聴きやすいが、第3楽章で、いきなり静かになり、シロートは睡魔と闘うことになり、意識がとぎれとぎれになってきたと思ったら、また曲がアッパーになってきて「ああ、歌が始まったなあ」と、朦朧とした意識を修復して演奏を聴こうとていると、いきなりドワーっと大合唱が始まり、それがめちゃくちゃアッパーなので、気分がスコーンとシャッキリするので、そのカウンターパンチがとても上手くできているのではないかと思う。
 映画「ベートーベン」は「アマデウス」と比べるとクラシックファンにほとんどアピールしなかった。私は「なぜ、ゲイリー・オールドマンが?」と思って観にいったのだが、期待していなかったわりにはよく出来ていたと思う。映画というよりは、「ベートーベンの曲のミュージック・クリップ集」というかんじで、耳が遠くなってきたベートーベンがピアノに耳を押し付けながら「月光」を弾くシーンも感涙ものだが、さらに秀逸だったのが第九が挿入されるシーン。父親と喧嘩した少年時代のベートーベンが家を飛び出し、深夜の街を駆け抜け、森の中の泉に飛び込んで、夜空を仰いで浮かび、満天の星を見上げた瞬間、あの合唱が始まる。そう、あの曲のあの部分は、そういう、なんか鬱屈とした気持ちが、一瞬でパーっと晴れて、すごくハイになったときのなにかこう「わかったー!!!!」という気分のBGMとしては最適なのだ。
 第九が年末に演奏されるのは日本の固有の風習ともきくが、あのハレの感覚を年末に味わいたいという気持ちはわかる。

 何年か前に友達が両国の国技館でやる「5000人の第九」に参加したときに、他の友達を聴きに行ったのだが、友達はあまりクラシックを聴きそうにない子だったので、余計なお世話だったが、「一応、偉そうに解説しておくけど、第九って最初から合唱しないからね。合唱まではかなり間があるんだけど、途中がすっごく眠いからね」と教えておいた。別にそんなのわざわざ言うことでもないと思ったが、自分の経験から「合唱まだかなあ」と思うと第3楽章が地獄のように辛くて長いのだ。

 国技館の場合は、観客席の半分が合唱団で、半分が客席ということになっていたが、合唱団が立ち上がるタイミングは決められているので、ある瞬間にザっと全員が立ち上がった。5000人が一斉に起立したときにはびっくりした。いきなり会場の半分が盛り上がったので、座ってみている方にとっては、向こう側の壁が一瞬にして1メートルくらい近くに寄ったというか迫ってきたような迫力があった。思わず「うぉ!」と声をあげてしまいました。
 あれはなかなか面白かったので、また観にいきたいなあ。

 へえ、第九の歌詞ってこれだけなんだ。もっと長いのかと思ってたが、繰り返しているだけなのね。



12月29日(土)

 3時に目が覚め、4時くらいにかみちゃんからの電話で目が覚める。「今日、どうする?」「行くよ」「Nさんたちと会うのは10時になったんで、その前にEちゃんちの忘年会に行こうと思ってるんだけど」「じゃあ、私も行くからそこで集合にしよう」
 というわけで、「長い夜」の始まりだ。

 ダルかったけど、起き上がって昨日の日記を書き、風呂に入るともう6時を過ぎていた。Eちゃんちに電話して「私も行くからよろしく」と伝える。どうやら鍋が用意されているようだったので、途中で酒屋に寄って日本酒でも買おうかと思ったが、年末調整還付金によるプチ・リッチになっているので、奮発して久保田の千寿のハーフボトル(?)を買い、ヒサモトでアイスクリームも買って渋谷へ向かう。電車は年末らしく、空いていて落ち着いた雰囲気だったが、渋谷はやっぱり雑踏だ。表通りから裏通りに抜けると、いつものことだが人通りもなく、Eちゃんのアパートへ向かう階段を上っている人が前方50メートルくらいに見え、その人の履いているパンツが裾が広いダボっとしたやつだったので、「あれ?ヤッシー?」と思ったが、やっぱりそうだった。わかりやすい(笑)

 Eちゃんちには、すでに7名がコタツを囲んでいて、ちょうど鍋を煮始めたところだった。フグや牡蠣の入った豪華な鍋だったが、大根やにんじんも入っていて「なんか、お雑煮風だな?誰が鍋奉行なのだろう」と思った。私には鍋ににんじん入れる習慣がないのだが・・・・しゃぶしゃぶとかだとにんじん入れるか・・・・・でも彩りになるのでいいかもしれない、今度やってみよう。
 あまり飲む人いないと思って、日本酒も小さいのにしたのだが、あっという間になくなってしまった。九州男児のN君がほとんど飲んでた。「いや、N君は焼酎以外は酒ではないと言うのではないかと思って、小さいのにしたんだ」と言うと「そんなことはない。日本酒が一番好きだ」そうで、要するに酒ならなんでもいいらしい。

 N君は、M君(体調不良で今日は欠席)の中学時代の知り合いで、謎のベールに包まれたM君の過去を知っており、そしてM君がせっかく苦労して装っているミステリアスさをバリバリと粉砕している素敵な幼なじみである。M君はなんでだかしらないが、幼いころから転々としており、生まれは東京らしいが、その後鹿児島で育ち、またどこかへ転居してから、中学後半で鹿児島に転校したらしい、そこでN君と出合ったが、「いきなり地元の生徒よりも流暢な鹿児島弁をあやつるので、びっくりした」らしい。
 そういうN君も、失業と失恋が重なったときに、M君と遊んでいたら、M君のクラブ仲間に出会い、居心地よかったみたいですっかり居座っているようだ。特に渋谷にあるEちゃんちは溜まり場になっているので、かなり居座っているらしいが、Eちゃんの逆鱗に触れるようなことをしたらしく、しばらく出入り禁止になっていたようで、今日はその解禁日になっているようで、鍋とコンロはN君のお詫びの品らしい。

 鍋を囲みながら、和やかに盛り上がっていたが、9時半になったので、かみちゃんに「Nさんとの約束が・・・」というと、まだここで和んでいたいらしく、「どうしよー」とか言い始めるが、「駅で待ち合わせなんでしょ?遅れると悪いよ」と無理やり引きずっていく。今日の私はカミちゃんのマネージャーと化し、タレントさんをスケジュールどおりに移動させる任務を背負っている。年末の売れっ子タレントのように、レコ大が終ったらすぐに紅白だ!

 池尻大橋には10時を5分ほど過ぎて到着し、改札でNさんが待っていた。前に会ったのは「のぐお」を観にいったときだ。半年ぶり。もう1人、ベイNKに鳥肌実を観に行ったときに初めて会った、かみちゃんの予備校時代の友人Mちゃんが来るという。「なんでNさんとMちゃんが仲良しなの?」「なんか連絡し合ってるらしいんだよね」というわけで、Mちゃんは10時ごろ三宿に来てくれ、と言っていたようなので、電話してみたら、「吉野家の前で待ってて」とのことなので、3人で吉野家の前で待っていた。いつもわりと閑散とした三宿交差点だが、週末だが年末なのでさらにガランとしている。しかし、待てども待てどもMちゃん来なくて、10時半を回ったところでまた電話してみたら留守電。なんなんだ?すっぽかし?と思って、とりあえず冷えてきたからどっか中に入ってお茶でも飲もうと移動しようとしていたら、やっとMちゃん登場。「遅いよ」「でも、ちゃんと走ってきたでしょ?」「電話繋がらないんだもん」「あ、留守電になってた」Mちゃんもなかなか豪快な人である。

 Mちゃんがお気に入りのカフェに行ったが、11時で閉店だそうで、あきらめて別の店に行く。三宿交差点からずいぶん奥に入って、「ミヤノちゃんちもここから近いんでしょ?」「うん、歩いて15分くらいかも。ここまで来ると、もう家に帰りたくなるなあ」なんていいながら、そのお店に入ると、手作りの内装が凝った、おしゃれなお店だった。
 店に入ったのが11時近かったので、1時間もしたら「かみちゃん、そろそろ次が・・・・・・」しかし、話は盛り上がっていたので、「え〜かみちゃんもう行っちゃうの?夜遊びなんて止めてもっと喋ろうよ」とMちゃんが引き止め、かみちゃんも「そうだねえ、もっと話したいなあ、どうしよう」とまた「どーしよーモード」に入ってしまったので、「でも待ち合わせてるんでしょ?」「う〜ん、時間はずらせるんだけど・・・終電が・・・・」「どっちにしろ、終電ぎりぎりかもよ」「そっか〜」と、いうことで、NさんとMちゃんを残して2人で次へと出発。

 12時には池尻の駅に到着したのだが、そこで10分またされて、渋谷に着き、山手線も10分ほど待って、やっと乗ったのだが、品川停まりの最終だったので、そこでまた京浜東北線に乗り換えて、田町に到着したのが12時45分だった。結局、終電で到着したことになる。「ミヤノちゃんがいなかったら、ヤバかったよ。来れなかったよ」
 田町ではA君と双子の女の子(超かわいい)が待っていた。
 「待たせてごめんね。じゃあ、行きましょうか」
 と私が歩き出そうとすると、「あれ?さっき、知り合いはあっちの方に行ったよ?」
 「あっち」とは改札正面にある、西口方面。「だって、ゴールドの方なんだから海側じゃない。東口だよ。あっちは陸側。向こうに行くと、慶応大学があるが・・・・・」
 彼女たちはなんか不安そうだが、私はかつては芝浦インクに足しげく通っていたので、間違いはないので、「ほんとにこっちなんだから」と引っ張って歩く。結局私以外にちゃんと道のわかる人がいないらしい。やれやれ。

 田町の東口方面はあいかわらず静かで人の気配がしない。前に派遣の面接で昼間に通ったときには会社員が大勢歩いていて「昼はこういうかんじなのか」と思ったが、私が歩くのは主に夜なのである。
 道がわかるつもりで歩いていたが、一箇所曲がるところを間違えて、ゴールドに向かう橋のもう一つ向こうの橋を渡ってしまい、「あれ?」と思ったが、すぐに高速道路が走る「海岸通り」が見えたので、それほど遠回りしなくて到着。

 CUBEという箱で、半年前くらいからオープンしているらしい。一階はカフェになっており、2階がダンス・フロアで、2階にはエレベーターで移動。これは警察対策なんだろうか?なんて思いながら、2階に着くと、なかなか混んでいたが、すぐにタマちゃんに会えた。「ここがメインフロアだよ」「タマちゃんはラウンジで回すんでしょ?」「うん、この上」というので、階段を上がって上のフロアに行くと、そこは人もあまりおらず、ガランとしていて天井が高く、ソファもあって居心地は良い。でも、なぜか床がベタベタしていたのだが、タマちゃんが「このパーティーの前は、学生さんが貸しきりパーティーをやっていて、ヒップホップとか、なんかぐちゃぐちゃにかけてて、大酒飲んで暴れてたから、床にもお酒がたくさんこぼれてた」と言うので納得。そういう「箱貸し」スペースにもなっているようだ。

 かみちゃんは、フロントの人に頼んで、自分が手伝うイベントのフライヤーを置かせてもらおうとしたが、それをまじまじと見たフロントの店員が、「これは、置けないですね」と言う。

どうやら、中に入っているカプセルが問題らしい。
 「これ、口に入れても大丈夫なものなんですか?食べられるもの?」
 「いえ、食べられませんけど・・・・・」
 ピンクと緑の砂をカプセルに入れただけらしいのだが・・・・食べ物の包装に入っている乾燥剤みたいに「これは食べられません」とか明記しておかないと危険だろうか?などと思っていたら、その店員さんはカプセルを取り出し、まじまじと眺めて、カプセルを分解して手のひらに粉末を載せて、ペロリと舐めていた。おいおい!だから食えねえって言ってるじゃん!

 0.5秒後、店員のおにーさんの顔は、ホワイト・チョコレートだと思って齧ってみたら、石鹸でした、ウエーっ!!!という顔になった。口の中がジャリジャリしているみたいで、どこかにペッとしたいが、その場を離れるわけにもいかず、困っていた。
 「口ゆすいだほうがいいですよ〜」
 と私も心配になったが、おにーさんは、身を呈してそれが「食えないもの」だとわかったので、笑いながら「じゃあ、置いていいですよ」と言って、このフライヤーを受け取ってくれた。いい人だ。と思ったが、もしかしたら、自分が口に入れてしまったのが悔しいので、他の人にもこの思いを分けてあげたいと思ったのかもしれない。ジャリジャリ。

 メイン・フロアはこってこてのトランスで、私には耐えられなかったので、ほとんどラウンジのほうにいた。2時ごろからForceさんが回しはじめた。Forceさんも最近はあまり頻繁にDJしていないので久しぶりだったが、髪型も変わってなくてルックスはそのまんまだった。(顔見る前に友達と「太ってたりして〜」とか言って笑っていたのだが、そんなことはなかった。最近はDJ業よりレコ屋業のほうが忙しいのかしらん)
 かつては日本のドラムン・ベースDJのトップだったが、今回はほとんどドラムンはかけなくて、ブレイクビーツというのか、インテリジェンス系のをかけてて、タマちゃんに「フォースさん、なんだかモリスみたいになっちゃったね」と言ったら「そういえば、そうだね」と笑ってた。12月の半ばにミックス・マスター・モリスが来日していたのだが、私も忙しくていけず、タマちゃんも行ってないらしい。「どうだったんだろうね?」

 4時からタマちゃんのDJ。タマちゃんのDJはいつも狭いラウンジ(ジオイドのラウンジなんて、ラウンジというよりも旧ビップルームなので、ほんとに狭かった)でやっているので、フロアを見下ろす高いブースの上にいるとなんだかとても偉そうだ。(後で本人曰く「クニの気分だった」DJクニはかつてトランス界ではメジャーで、ターンテーブルの上に手をかざし、ミスター・マリックか気功師のように怪しく両手を回す「クニ踊り」が有名だった。自分の波動をレコードに載せて、PAで増幅させているつもりらしいとの噂だったが、私たちの間では「レイブでの貴重なお笑いアイテム」とされていた。だって、フウリンジのついた服を着ていて、それで両手を怪しく回転させるから、もう怪しいのなんのって・・・・トランス嫌いの友達も「音は最悪だが、踊りが面白くてずっと見ちゃった〜」とか言っていた)

 今夜のタマちゃんは、「海」をイメージしていたらしく、ずっと波の音を挟んで、深海と砂浜を行き来するような音だった。途中で上に上ってきたかみちゃんは、いつのまにかソファで寝転んでいた。
 そのころになると、下のフロアのDJもわりとリズム中心の私が許せるトランスかけていたので、たまにちょこちょこ踊って、また上に戻ってマターリしていたのだが、6時が近づいて、そろそろ終わりかなと思ったら、タマちゃんが「シド・ヴィシャスのマイ・ウェイ」をかけるもんだから、思わず、ぴょんぴょんと誰もいないフロアで踊る。う〜ん、最高だ。

 それで終わったのだが、ブースから降りてきたタマちゃんに「アヴェ・マリアは持ってきてないの?」と聞いたら「あるよ」というので「かけようよ〜」とリクエストしてかけてもらった。カストラートが唄いあげる怪しいアヴェ・マリアが、がらんとした広いフロアに響き渡って、なかなか神々しかった。

 エントランスに戻ると、フライヤー置き場にあったカプセルがブラックライトで光っていてなかなか目立っていたかみちゃんのフライヤーはもう無かった。
 「えー、やっぱり撤去されちゃったのなか」とかみちゃんは心配そうだが、「かわいいからみんな持って帰ってくれたんでしょ」と言って、またフロントのおにーさんに「なくなってたんで追加で置いてもらっていいですか?」と聞くと、心よく受け取ってくれた。クラブのフロントとは思えないほど感じの良い人である。謝謝。

 外に出ると、もう空が白んでいて、田町の駅につくころにはかなり明るくなっていた。もう6時過ぎなんだもんね。
 「なんか慌しかったけど、予定はすべて消化できたね」
 というわけで、「よいお年を!来年もまた遊ぼうね」とかみちゃんと別れ、家に着いたらもう7時を過ぎていた。「長い夜」の終わりでした。



12月28日(金)

 「結婚しました」葉書の本人から、全社員宛てにメール。「郵便局の手違いで年内に発送されてしまいました。年賀状のつもりでした」とのこと。やはりみんなにからかわれていた。
 年末だけに、経費清算を持ってくる人が多く、同僚ギャルは忘年会の景品の買出しで午後には出かけてしまったので、現金出納と年末調整還付金の管理(来た人に渡すだけ)を任され、お茶出し、茶碗洗いと雑用の嵐の中、ちょこちょことプリンタとかコピー機を掃除して、やっと落ち着いた夕方に掃除機かけたら腰が痛くなる。

 会社の忘年会。2年前に契約社員で入社したときも「今年の新人紹介コーナー」で前に立たされたが、今年またそれをやらされる。上司は10年表彰だったのだが、かなりお酒がはいっていたので泣き上戸と化しており、泣きながら挨拶していた。皆に愛される人はさすがに違うと感心。
 宴が終わると、営業部長がベロンベロンになったいて、別部署の課長にからんでいて、課長は「2次会に連れて行ってもいいんだけどさあ・・・なんか俺がこの人殴りそう・・・・」と苦笑いしているので、部長の自宅は私が降りる駅の手前なので、連れて帰ってやろうかともふと思ったのだが、どうやらその課長も見た目以上に酔っ払っているらしく、「だからちゃんと俺だって後進は育てているんですよ。○○だって、今は○○の仕事はほとんど1人で責任もってやれるようになったし・・・・」と、なんの話しているのかよくわからないが、部長とマジになって話しているらしいので、放っておくことにして、じゃあ帰ろうかなと思ったら、副社長が社長が流れている店に行くから一緒に行こうと声をかけてくれたので、もう一杯くらい飲んでもいいかとのこのこついていったが、社長はその店におらず、電話かけたらもう自宅に向かっているとのことで、副社長も「じゃあ、帰るか」というので、とっとと帰る。

 家に帰ると11時半くらいで、ふとテレビをつけたらNHKで「フラメンコ巡礼」というドキュメンタリーをやっていて、「飲めや唄えや踊れや」な巡礼団の映像に魅入る。アンダルシアの小さな町に100万人の巡礼が集まり、夜通しマリア像を載せた神輿が町を練り歩き、朝まで大騒ぎというスペイン人の底力に圧倒されるが、祭りの雰囲気が日本のそれと似ているなと思う。巡礼団も巡礼の間は日ごろの生活や仕事から離れ、「好きなことしかしない」けど、3日間歩きづめの旅みたいで、昔の日本の農民が「お伊勢さま参り」に行くときも、毎日すごい距離歩いていて、今の私たちからすれば苦行におもれるが、農作業から離れて、友人達や他の巡礼たちと和気藹々と旅ができる貴重な時間だったわけで、旅=歩く という時代には楽しい休暇だったのだろうと思ってはいたのだったが、やっぱそうだったんだよなと納得できる番組でございました。

 そのままテレビをつけていたら、今度は「マンボ」が始まった。「世紀を刻んだ曲」という、シリーズで前にも「ヘイ・ジュード」とかやっていたが、世界で大流行したマンボbT(ベートーベンの交響曲第5番を意識した題名だとはじめて知る)、日本人ならだれでも、あの♪チャ チャッ♪チャラララチャ♪というイントロを聴くと、「ウー!」と掛け声が思わず口から飛び出すが、その作曲家がキューバ出身でキューバ革命に翻弄された運命をたどったことなどは知らなかったわけで、そして世界でも根強い人気を持つ「ラテン音楽」が、入植者であるスペインの音楽と、奴隷として連れてこられたアフリカ人の音楽が融合した結果であり、さらにマンボは、アメリカで誕生したやはりアフリカ音楽を祖とするジャズの影響を色濃く受けて、アメリカ好みのラテン音楽として誕生した経緯がさまざまな音楽とともに紹介されていておもしろかった。

 人類の起源はアフリカと言われているが、音楽の要素と遺伝子にどんな係わりがあるかはわからないが、アメリカ大陸にわたったアフリカ人たちが、現地で手に入る西洋楽器を使用したり、西洋音楽に影響を受けながら作り上げた音楽が、今では日本の商店街で一日中垂れ流されたり、カルチャーセンターでおばさまたちが一生懸命「社交ダンス」を習うBGMになっていたり、カトちゃんが「ちょっとだけよ〜」とその音楽に合わせて踊ってみたりと、意外なところまで入り込んでいるわけで、経済の覇権は逃したが、音楽の中にその魂というか遺伝子を写しこみ、膨大なコピー(レコードやCD)を世界中にばらまいているみたいだなとか思ってみたりした。



12月27日(木)

 派遣の人は風邪で休んでしまい、年末の挨拶に来た客へのお茶だしをしてバタバタしているうちに、すっかり仕事をする気がなくなり、午後になったらうちの会社の人たちも挨拶まわりに出かけてしまったので、キーボードのキーを全部外して、一個一個磨き始めた。磨くのも手間だったが、それをすでに休暇に入って不在の隣の人のキーボードをお手本にしながら、一個一個はめていく作業にも時間がかかり、結局、終業時間ギリギリまでやっていた。最後のほうはキーを磨き飽きてきたが、やり遂げてから、マシンをまた立ち上げて、カタカタとキーを打っていると、手元がなんだかまぶしくてうれしい。(ブラインド・タッチャーではないので、けっこう手元見ながら打っているのがバレる発言)

 会社帰りに渋谷まで出て、東急ハンズで友人と合流。ハンズの一階には、「干支の置き物」がたくさん飾ってあり、馬のかわいいやつがいろいろあった。それを見て、年女の実感と責任がひしひしと・・・・来年の節分には豆をまかないとな。みんなの幸せのために!

 友達が「また彼氏と別れた」というので、その話を聞きたかったのだが、どうやら「クリスマスになんの連絡もよこさずに放っておかれた。ひどいよ。イベントを一緒に楽しめない彼氏なんて・・・・」ということだったので、「ああ、私もその気持ちわかるよ。なんかクリスマスだからって、わざわざクリスマスらしいことやることに異常に抵抗があるんだよね。でも正月とかを正月らしく過ごすことにはあまり抵抗がない。あの彼だって、この間は御酉様とかに行ってたみたいじゃない。お祭りとかだったらいいんだよ。もしかしたら、大晦日近くなったら連絡してくれるんじゃない?」などと話す。

 なんか、そういう「お仕着せのイベント」みたいのに乗るのがすっごく気恥ずかしいというか、めんどくさいんだよね。成人式も欠席したし、だいたい「式」と名のつく物がいやなのだ。結婚式も他人のはいいけど、自分がやることを想像しただけで赤面ものだ。自分の葬式に出席しなくていいのがせめてもの救いといえよう。出席というか主役なんだろうけど、意識はないはずなので(あったら困るが)よしとしよう。今日も家に帰ったら、会社の同僚が「結婚しました」という葉書をわざわざ送ってくれて、時節柄、一瞬「喪中につき」の葉書だとばかり思って裏返したら、新郎新婦の写真がデンと載ってて、びっくりした。今の時期だったら年賀状を兼ねてやればいいのに・・・・ そういや、去年もサボったが、今年も年賀状の用意をしていない。年々不精になってくる。まあいいや、また引越ししたら「行方不明防止」のために、出せばいいのだ。(実家も転居しているので、同窓会などの通知が来なくなってしまう)
 そういう意味では葬式が一番許せる式典なのかもしれない。おめでたくないのが玉に瑕だが、別に招待状がくるわけでもないので行くか行かないかは客の判断に任せられるし、スピーチも短いので好感が持てる。ドレス・コードもシンプルだし。
 
 いろいろ愚痴話や、他の友達の近況などを喋りながら焼肉を食べた。年末に向けて摂取カロリーがオーバー気味だ。もう年内はスポーツクラブに行けそうにもないのに、このまま「ブロイラーな日々」が約束された年末年始を実家で過ごすことを考えるとぞっとするが、来年なんとかしまひょ。

 明日は会社の忘年会。友達は「いいじゃ〜ん、タダなんでしょ?」というが、タダ働きみたいなものだ。「出会いとかないの?」って、会社の忘年会は合コンではないのだよ。そもそも、毎日顔合わせているんだし。
 ただ、忘年会は抽選会があって、去年は5000円の商品券をゲットした。今年もプレステ2などの豪華商品が用意されているのだが、そんなもんゲットしてしまったら人生が狂いそうだ。 



12月26日(水)

 松井が記者会見で、「サインしているのがいつもクリスマスかイブなんですけど、なんででしょう?」という質問に、「特に決めているわけでもなくて、毎年たまたまそのあたりがスケジュールが空いているもんですから」とあっかるく答えて大ウケしていた。ちょっと松井が好きになる。

 クリスマスにケーキを食べていなかったのを思い出し、今日の帰りにむしょうに生クリームがどっちゃり載ったのが食べたくなり、コージーコーナーに寄ってみるが、「でも、もっと、基本的なのがいいかも」と思って、遠回りして不二家まで行って、これでもかってくらい生クリーム満載のイチゴのショートケーキを買い、家に帰って佳境に入ったミステリー小説を読みながらパクついた。これで、クリスマスに思い残すものはない。子供のころは、クリスマスには手作りのケーキに崩れ落ちんばかりに生クリームを搭載したショートケーキをいつも食べていたので条件反射である。家でケーキを作ったときには余った生クリームをコーヒーにたっぷり入れて飲むのが楽しみだった。・・・・・・書いているうちに胃がもたれてきたが。



12月25日(火)

 久々に近所のカラオケ屋に行ったら、DAMがバージョン・アップしていて、なんとAztec Cameraが4曲に増えていた。今まではひっそりと「思い出のサニービート」(すごく謎な邦題。当時の洋楽にはありがちであるが)があったので、私と友人は毎回がんばって歌っていたのである。自分たちが歌わないと、「人気がない」と判断されて消されてしまうことを恐れていたのだった。

 その努力の甲斐あったのかなんなのかよくわからないし、もしかしたら何かの組織が動いたのかもしれないが(ファンクラブが組織票を仕組んだとか、組織のものが第一興商に入社したとか・・・・・X2000は、ハルメンズとかゲルニカなど「Yenレーベル系」が入っていて、「そういう趣味のやつが職権を乱用したにちがいない」と信じている)、とにかく、これで「Walk Out To Winter」がめでたく唄えることになりました!拍手!

 夜、某友人から電話。あまり具合よくないらしい。自分の病気は「母原病」だと言う。初めて聴く言葉だったので、膠原病の聴き間違いかと思った。よくわからないので「なにそれ?」と聞いてみたのだが、「母親が原因の病気」だそうで、そのために親から離れようとしているのだが、連れ戻されてしまうらしい。なんか、久々にどよ〜んとなった。友人は私の日記ページがあることを誰かから聞いて、「ぜひ読んでみたい」というのだが、他の友人関係がこれで悪くなったりしている悪しき前例もあるので「知り合いには宣伝していないの」とはぐらかす。

 それで、ちょっと落ちていたらまた電話が鳴り、今度は「山形さんが敗訴だって、330万だって」というお知らせでした。あー、松井は6億らしいけど。(賠償金と契約金を並べてみてもあまり意味はないな)賠償金って控除されるのだろうか?(年末らしい素朴な疑問)企業だと経費計上できるんだろうけどなあ・・・・そういうの扱ったことないからよくわかんない。



12月24日(月)

 出勤している人は少なかったので、静かに仕事するが、静かすぎて逆にはかどらない。
 ちんたら仕事して、6時半頃には切り上げて都心へ向かう。なぜか、この年になって初めて「クリスマス・ディナー」というものを食べに行くのである。長生きはするもんだ(笑)
 8時からの予約だったが、思ったより早く着いてしまったので、駅の周辺をぶらぶらする。繁華街でもなくて、中途半端なオフィス街と住宅街なので人通りも少なく、開いている飲食店も少なく、中をのぞきこんでも客はあまりいなかった。ぶらぶら歩いていたら、昨日行った大学から見えた大きな雪の結晶のマークの看板が目に入ったので「ああ、あそこから近いんだ」と思っていたら、そっち方面から来たイメルダ君と鉢合わせした。
 そして、予約していたビストロに入ると、小さな店だが満席になっていた。他の客はすでにデザートに突入していた。

 久々にご馳走を食べたのでメニューを書き残しておこう。
 アミューズ ・・・ 生牡蠣
 帆立貝のカルパッチョと聖護院大根のミルフィーユ タイム風味 蜂蜜とシャンパンヴィネガーソース
 フレッシュフォアグラのソテーと里芋のコンフィ キノコのエモルジョンソース
 あんこうのロースト 香草風味 自家製ドライトマトとキャベツのプレゼ添え
 鹿肉と塩漬け豚バラ肉のシヴェ クレビネット包み セロリラブとりんごのムースリーヌ
 グラニテ
 ショコラフォンダン イチゴのマリネ添え クリスマス仕立て
 カフェ 小菓子

 なかなか豪華で食べでがあったというか、全部食べきれるのか途中で不安になったほどだった。一皿減らしても誰も文句を言わなかったと思う。でも、とても美味しかった。
 そして、イメルダ君はごそごそとカバンからプレゼンを出して、「はい、サファイア
 男性から宝石をいただいたのも生まれて初めてかもしれないが、そう思う間もなく「で、これはエメラルド

 
 フレンチ食べて、宝石までいただいて、なんてゴージャスなクリスマス・イブ!
 

 ・・・・・と、ここでやめとけばいいのだが・・・・・

 実は、「サファイヤやエメラルドを貰ったと日記に書くように」と脅されているのである。
 だから、エメラルドやサファイヤという宝石以外にも貴金属まで貰ったことも書いておく。
 
 

  黄鉄鋼 pyrite FeS

 初めて聞く名前の「金属」なのでさぞかし貴重なものなんだろう。
 
 
 

 ちなみにエメラルドにはこう書いてある。

  エメラルド(緑柱石) Emerald Be3Al2Si6O18

 エメラルドの成分はなかなか複雑なようだ。酸素を18個も抱えているし。
 
 
 

 私の誕生石である、サファイアはかなりシンプル。

  サファイア(青玉) Sappire Al2O3
 

 Al2O3って、酸化アルミニウムってカンジでありがたみがないな・・・・と思ったら、ほんとに酸化アルミニウムなんだ・・・・・アルミニウムを酸化させる・・・・アルミニウムを火であぶる・・・・つうと、シ○ブをアルミホイルであぶって吸引している光景が浮かぶ・・・・・しかも「青玉」という名称は、かの睡眠薬「ハルシオン」を指すスラングであるし・・・・私の誕生石がいきなりローワー向けの薬物とオーバーラップしてしまうではありませんか。

 他にも、グリーン蛍石とか紫水晶をいただきました。

 杞憂ながら、この「宝石プレゼント作戦」は、けっこうギリギリだと思うので、よい子は真似しないように。 



12月23日(日)

 5時に起床して、また真っ暗な朝の道を駅へと歩き、今年最後の「お外の仕事」の始まり。寒かった。
 7時集合で、解放されたのは5時近く。背中はガチガチだし、足もゴチゴチになっていたので、帰るとすぐに銭湯に行って熱いお湯にゆっくり漬かる。家に帰って湿布を貼るとちょっと極楽。さて、明日も出勤だし、とっとと寝よう。

 なんか色々と夜遊びの誘いが入っていたのだが、すべてキャンセルした悲しさよ。じっと手を見る。昨日、コーヒー豆のパックを開けようとしたら、うっかり指も切ってしまった傷が恨めしい。



12月22日(土)

 起きたら12時半だった。また12時間睡眠。天気も良いので、計画どおりに、シーツとベッドカバーも洗濯。これで今年最後だろう。シーツの洗濯ってみんなどのくらいの間隔でやっているのだろうか?平均賃金よりもそっちのほうが知りたい。

 さて、昨日、急に掃除を始めたのは、ゴミ収集のスケジュールの他にもうひとつ理由がある。
 通っているスポーツクラブのカードが新しくなったのだが、その新しい方を紛失してしまったのである。先週までは新しいのを使っていたのだが、今週になってチェックインのときに財布から出したカードが旧カードだったのでフロントに「新しいカードはございませんか?」と言われて、財布やカバンの中をごぞごそ探したのだが出てこなかった。家に帰ってから服のポケットやポケットの中身のものを置きそうな場所を探したのだが出てこない。

 なので「掃除をしながら探そう」ということだったのだが、今日になっても出てこないのである。再発行するのもめんどうなので、なんとか探し出したいのだが、ふと20年以上前から「一度やってみよう」というお呪いを思い出した。
 人から聞いたのか本で読んだのか、テレビやラジオで紹介されていたのかわからないが、「探しているものが見つからないときによく効くお呪い」だそうで、確か「おハサミ様」というのだ。
 大黒柱にハサミをぶら下げてから「おハサミ様、○○を探してください」とお願いすると、探しものがすぐ見つかるというのである。

 あまり意味のなさそうなお呪いだが、私はわりとこういうの好きである。それにお呪いってけっこう理に適ったものも多い。「ものもらいになったら、柘植のくしを畳でこすってからまぶたにあてる」なんてゆうのも、「温熱療法」であろうし、他にも・・・思い浮かばないが、この「おハサミ様」も、家中の引き出しをひっくり返しても全然見つからなかったものが、ずいぶんと後になってから「なんだ、こんなところにあったんだ!変だなあ、ここは何度も探したのに」なんていういことはよくあるが、探しているときにはなぜか目に入っていなかったりする。それがどういう仕組みなのかはよくわからないが、「無い〜!」と焦っている気持ちが邪魔をして、目を曇らせているのだとすれば、「ハサミを出して、柱にぶら下げる」という何の意味もないシュールな行為でも、「気分を落ち着けて視点を変える」というくらいの効果はありそうだ。

 と、中学生くらいのときに考えて、「いつかやってみよう」と思っていたのだが、朝の恒例「定期券がない!」という最中にそんなこと思い出しもしなかったし、たいてい「探し物」しているときにはそんなお呪いを思い出すような心の余裕がなかったので、なかなか実行できなかったが、今になって急に思い出して「やってみるか」ということになったのでした。

 そして、今日、本棚の前の書類や雑誌が積まれている地層を発掘していたら、「埋もれていたハサミ」も発見したので、このハサミでお呪いをしたら、効果があがるのではないかと思いつき、さっそくやってみた。

 おハサミ様お願いします!
 
 

 まだ、会員カードは出てこない。やっぱ再発行かなあ・・・・ 
 やっぱ、バルタン星人のハサミじゃだめなのかなあ。というよりも、年内にハサミをちゃんとくっつけてあげないとかわいそうだよなあ。

 「会員カードが無事見つかったら、ハサミをつけてあげますからお願いします」

 という交換条件でどうだろう?

 明日はまた5時起きなのだが、天気予報によると「この冬最高の冷え込み」だそうで、いやんなっちゃうが、早く寝よう。



12月21日(金)

 ゴミの今年最終収集日が28日だと気が付き、ということは、今週末に掃除をしておいたほうがいいと決意して、寄り道せずに家に帰り、あちこちひっくり返してゴミ袋につっこんでいったら、不燃物2袋に、可燃物2袋があっという間に満杯。どうしてこんなにゴミが出るのだろうか?いつも不思議に思う。
 ゴミ集めと同時に洗濯もして、寒かったけどベランダに干して、キムチ鍋を作って平らげながらテレビをぼんやり観ていて、最後にアリーを観てから寝る。



12月20日(木)

 所得倍増というよりも、数百倍増計画は本日めでたく連番で3組購入したので、終了。すでに散財の快楽を十分堪能しているのであった。

 三茶のキャロットタワーのクリスマス電飾がいつのまにか始まっていた。大きなツリーがビルに浮かび上がるのだ。今日も夜道を歩いていたら、巨大ツリーが見え隠れしてなかなか楽しかった。「どのあたりが風光明媚だろうか?」と、いつもは通らない道に入ると、そこにはアフガンハウンドがしっぽをプルプルと振って三つ指をついてお行儀よくおすわりしていた。飼い主は、もう一頭いる犬(たぶん、黒いリトリバー)の足を拭いていたので、順番待ちらしい。その家はジローの家のすぐそばだった。大きな犬の密集地帯だったのである。アフガンもなでなでしてみたい。いいないいな〜。

 クリスマスだし、サンタさんにお願いしておこう。
 クリスマス・イブの夜、(ホワイト・クリスマスだと尚可)私が夜道を歩いていると、道に迷ったアフガンがしょんぼりと歩いていて、私の後をついてくる。アパートはペット厳禁なのだが、かわいそうになって、そっと家に匿ってあげる。翌日、近所の電柱に「犬を探しています」と張り紙が貼ってあって、そこに連絡すると飼い主が菓子折り(ゴディバのチョコレートあたりだと尚可)を手に犬を引き取りに来る。飼い主にはとても感謝され、その後、たまにアフガンに会いに行って、ときどき散歩させてもらえる。

 あ、でも宝くじが当たったほうがいいですから、よろしく。
 明日は雪の予報がでているのだが、ほんとに降るのだろうか?23日にまた早朝出勤の予定なので、降るならとっとと降ってほしい。

 東京都写真美術館で「サンダーバード展」をやっているという。♪ちゃっちゃららーちゃららっら ちゃっちゃらちゃらっらー♪(テーマソングのつもり)
 オリジナルの人形も展示されているらしい、これは観にいかなければ。バジル君も飾られてるかしらん。ルックスとしてはジョンのほうが好みだが、バジルの操縦するサンダーバード2号が大好きだ。うお!?トレーシー兄弟の長男は1996年生まれ?現在まだ5歳か・・・・・(笑)

 また旅人のK君から葉書が来た。今はワシントンD.C.にいるらしい。また面白いから引用。

ワシントンD.C.にやってきました。で、まあ変な街で、モスクワのほうがずっとまともに感じられます。ってよくわかんないな。やたらにひらべったく巨大なビルがならんでいて、ずいぶん歩いたなとふりかえると、すぐそこにさっきと同じ建物が見え、思わず座り込みたくなります。また空が異常に広く(建物が低いので)、こんな変な光景ははじめてです。まあ、全体がそうだというわけでもないのもわかってきましたが・・・・ちなみに今日で5日目です。では、今回は不調な内容ですが、また。8.12.2001
 彼はロシアや東欧も随分と時間をかけて周っていた人なのだが、ワシントンほど「変な光景」は初めてということらしい。しかし、ワシントンに5日もいて楽しいのだろうか?隅々まで歩き回っているのでしょうか?
 気になるのは、彼がクリスマスや年末をどこで迎えようとしているかだ。ミレニアム・カウントダウンのときにはロンドンにいたようだが、その直前のクリスマスにはアイルランドに滞在していたようで、「クリスマス・イブの日に移動しようとしたら、途中でバスがなくなってしまい、道路標識を見たら、目的の街まで15キロって書いてあったので、そのまま歩いた。道は暗いし、すげえ寒かった」らしい。なにもクリスマスの日に重い荷物持ってそんなに歩かなくてもよかったのではと思ったが、なんかそういうのが好きらしい。


12月19日(水)

 女に生まれた喜びを感じられる数少ない瞬間・・・「レディース・デイ、女性1000円均一」なわけで、会社帰りに109港北シネマに寄り道。シネマ・コンプレックスなのだが、つい先週くらいまでは、「ハリー・ポッター」にほとんど占拠されたいたが、冬休み大作が競い合うように封切られたので、駅に着いたときに「あと、10分よ!」と走り去って行った女性2人組みは「スパイ・ゲーム」(ブラピ)か「バニラ・スカイ」(トム・クルーズ)目当てであろうと推測される。

 チケット売り場周辺にはガキんちょ連れの女性が多く、子供の声がうるさいが、なんで平日の7時台にこんなに子供が多いのだろうか?「ガキがひしめく中で映画鑑賞はいやだなあ」とか思いつつ、お目当ての「シュレック」のチケットを買う。「シュレック」はアニメだけども、予告編を観た限りでは「お子様向け」ではないようなので、子供は少ないだろうと思ったのだが、館内に入るとそれでも3組ばかりの親子連れがいた。

 予告編で「ET」がやっていたので、「これも絶対に観にいかなくちゃ」と思う。自転車がふわりと空を飛ぶシーンは私の涙腺を直撃するのである。
 「シュレック」は、絵もきれいだったし、ストーリーは予想していたよりも「毒」があって、なかなか楽しかった。ピンクのドラゴンがキュート。上映時間も短いし、話もシンプルだし、ギャグを理解するのにそれほどの予備知識も必要としないので、(ピノキオを売り渡しているのは、ジョゼッペじいさんなのかなあ?)なんにも考えずにぼんやり楽しめた。

●「この金でなにが買えるか?」・・・所得倍増計画

 この年末にアブク銭をゲットした。お昼によく利用する弁当屋のくじ引きに当たり、1万円を手にしたのである。たいした金額ではないが、くじ運が悪い私にとっては「ぐわ?こんなんで運を使い果たしてしまっていいのだろうか?」という事件である。
 1万円でどうしよう?洋服を買うにも半端な金額だし、食事をするならけっこういいものが食べられるかもしれないが、とにもかくにも、現在きちんと働いている自分にとっては1万円は大金ではないので、「や〜ん、何につかおう・・・・」と思い悩む金額でもない。冬の賞与は貰ったものの、その後、とても仕事が忙しくなっていたので、あまり遣っていないので、口座にはけっこうまとまったお金がある現在、1万円札を財布に入れてあってもかなり気楽に日常の雑事に消費しているわけで、この1万円も財布に入れておけばあっという間になくなるだろう。

 しかし、せっかくのお金でしかも今までほとんど縁のなかった「くじ関連」であるから、ここはいっちょ「年末ジャンボ」につぎ込んでみるというのも一つの手である。宝くじは2回連続して3000円が当たってからかなり失望して遠ざかっていたが、こういうアブク銭で再挑戦してみるのも一興かもしれないが、でも、全額つぎ込んでスカだったら「おいしいもんでも食えばよかった」とか後悔しそうである。私はケチなのだ。

 というわけで、本日の「1000円で映画鑑賞」は、年末ジャンボの締め切りが迫ったため、その購入へと自分の背中を押す目的もあった。10000円-1000円で、残りが9000円なので、ちょうど3セット。よ〜し、これで明日、明後日でなんとかしよう。



12月17日(月)

 2ヶ月に一回の「鍵開け当番」だったので、朝の8時半に出勤。いつもより早い時間だと、朝の寒さがキツイ。
 早くに出勤したので、5時前には帰ってもいいのだが、4時くらいから決算業務追い込み中の会計事務所の担当者の電話につかまり、なんじゃかんじゃやっているうちに5時過ぎてしまい慌てて帰る。
 久々の早い帰宅なので「じゃあ、掃除でもすっかな」と思っていたのだが、古本屋に寄り道したりしているうちにお腹がすいてきたので、1人でラーメン食べてから帰宅したらもう8時近かった。うだうだしつつも「そうだ、ガスファンヒーターだけでも出そう」と思って、箱から出して、送風部分を取り外して埃をとって、またはめてスイッチを入れたら、ぼわわわーんと埃が舞いだしてきたので掃除機で吸って、とやっていたら、そこでもう「お掃除魂」を使い果たしてしまった。限りある資源なのである。
 
 今日知った大ニュースは「オザケン来年復活」



12月16日(日)

 目が覚めたら12時だったが、それからしばしゴロゴロしていて、やっと起き上がってコーヒーを沸かして飲んで、ボーっとしていて、やっと3時くらいに風呂に入って、髪の毛が乾くまでまたボンヤリしていて、4時になったので外出の支度をはじめたら電話が鳴り、Mちゃんからで「体調が悪いので今日はキャンセル」とのことで、今日くるはずのT君の住んでたアパートが競売にかけられるそうで、Mちゃんにいろいろ相談したがっていたけど残念という話などをして、Mちゃんも「めったに集まらないメンバーだったのに残念」と言っていて、まあお大事にということで電話を切り、支度の続きをはじめ、5時くらいに家を出たのだが、なんだか寒気がして、あまり具合が良くない。

 「ひょっとして私も風邪?」
 と不安になるが、さっき風呂に入ったばかりで、髪の毛も完全に乾いていないので、少し冷えているのだろうし、少しクラクラするのは、起きてからコーヒーしか胃に入れていないせいだと自分に言い聞かせて下北まで歩く。なんとなく足と背中が痛むような気もしてきたが、「気の迷い、気の迷い」と自分に言い聞かせて、ぼんやりする頭を必死に集中させながら雑踏の下北を抜けて小田急線に乗り、新宿に着いて、時間にまだ余裕があったのでヴァージンに寄って、この前買ってやっぱし良かったMasters At Workのコンピ4枚組の今度は金色の方(96〜2000年の集大成)を買って、また人込みを縫って伊勢丹にたどりつき、人が群がっているエルメスを素通りして地下2階を目指すが、通りぬけた地下1階の食品フロアもやはり熱気ムンムンで、食べ物の匂いと混ざってさらに気分が悪くなり、「やっぱり調子悪いかも」と思っていたが、地下2階の待ち合わせ場所に着くとすぐにT君が来て、「Aさんから電話が僕のところに入って、今日は風邪ひいて来れないって」だそうで、どうやらたぶん、うちに電話しても話中だったんだな、でもこれで2人欠席か、やっぱり風邪ひきさん多そうだと予想して、お店を予約しなくて正解だったかも、とか話しているうちにマミちゃんが登場して、ほんとに何年ぶりかに会うのだが、あまり久しぶりな感じもしなくて、「やあやあ」と盛り上がっていたら、O君もすぐに来たので、4人でお店を探すことにする。ヒロちゃんは、他でクリスマス・パーティに出ているので、後から来ると連絡があった。

 伊勢丹からほど近いお店に腰を据えて、再会を祝う。私はT君とは、年に2回くらいのペースで会っていたし、O君がまだDJをしていたころはたまに遊びに行ったりしていたのだが、他の人同士は「ひょっとして10年ぶりくらい?」「いや、それは大げさだけど、6年は会ってないと思う」とか言っていた。
 「他のひとたちはどうしているかなあ?」と知ってるかぎり情報交換をしたり、O君の今の仕事のクライアントがT君の会社で、担当者のことをT君もよく知っているみたいで「世の中狭いね」などとしっぽりと盛り上がる。

 みんなとは音楽繋がりなので、マミちゃんは「最近、金も暇もなくって・・・フジ・ロックとか行ってみたいよ」とか言うので、「あたし行ったよ」と言うと、「え?じゃあニューオーダー観たの?」「もっちろん、そのために行ったんだもん」などと自慢した。マミちゃんが最近買ったCDは「Unbilievable」というタイトルで、「それって、EMF?」「2曲入ってるよ」ということで、他にはシャーラタンズとかオーシャン・カラー・シーンとかの懐かしの名曲が入っていたりして、T君も「いいな、それ、見つけたら衝動買いしそうだ」とか言っていたが、O君は「でも、俺、今度そういうのかけるんだよね」と言うので、「え?またやることにしたの?」「うん、まだ決まってないけど、来年」「じゃあ、そこでまた集合だね」とほのぼの盛り上がっていたが、ひとしきり飲んで食べてもヒロちゃんが来なくて、みんなでサービスだった締めの飲み物を飲んでいる最中にやっと到着したので、その店は出て、そのあたりのバーに入り、そこでまたダラダラ話していたら、O君がハンカチを出して涙を拭っていたのでどうしたのかと思ったら「寝不足だから目が疲れてきた」そうで、昨日も今日も仕事してたらしくて「うちの会社のせいですいませんねー」とT君が笑いながらねぎらい、「でも、今年は去年ほど忙しいわけじゃないのになあ」というO君に、「仕事量は減っても、体力が落ちてるんだよ」と私が言うと、切なそうに笑っていた。

 私やT君は、スポーツクラブに通っているし、ヒロちゃんも一時期行っていたようで、「また復活したい」と言っていて、マミちゃんも「私も行きたいよー」と言っていて、「O君もやれば?」と言ってみたら「毎日終電帰宅で行く暇ないよ〜」そりゃそうだ。他の人たちによると、某スポーツクラブチェーンでは、2chにスレッドができており、ちょっと揉め事があると、ドワドワ書き込みがあるみたいで、T君も「自分の悪口書かれていないか心配でときどき覗いてしまう」らしいが、私が通っているところのもあるのかなあ、見てみよっと。

 10時過ぎにその店も出て、駅へ向かうが、夕方の雑踏はもう消えていたが、駅に近づくとだんだん人も増えてきて、そこで解散。「また、新年会やろうね」「そうだね、今回欠席した人にもぜひ参加してもらわないと」と、穏やかに別れた。
 
 そういえば、体調悪かったことを忘れていた。やはり「栄養不足」が原因だったようだ。旧友に会えて元気が出たのかもしれない。


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