2001年の7月7日と8日、大阪で連続集会を開催します。 終了しました。


★7月7日(土) 「国・熊本県は、上告を取り下げよ!」集会         

 4月27日の関西訴訟高裁判決で、水俣病被害を放置・拡大した国・熊本県の法的責任や
原告側の主張を相当に取り入れた水俣病像を認めさせることができました。反
面、450万
円から850万円という低い賠償額(請求額3300万円)や、この
償さえ拒否された人
も7名いることをみると、手放しで評価できる判決ではありませ
ん。それでも既に3分の1
以上の21名が亡くなり、生存原告も高齢(平均70歳)
になっていることや、判決内容な
ども勘案の上、原告団としては上告しないことを決
め、国・熊本県へ上告断念を求める行動
に取り組んできました。                             
 
 しかし、5月11日、国・熊本県は上告してしまいました。訴訟団としてはこれを受けて
立たざるを得ず、そのための「附帯上告」という手続きにとりかかり、国・熊
本県の法的責
任についても高裁判決で認められた範囲をさらにひろげるべく上告理由
書の準備などをすす
めています。                                   

 このような裁判上の取り組みとは別に、原告患者のためには、一刻も早く国・熊本県が上
告を取り下げて医療支援など恒久対策を含んだ解決がなされることが強く望ま
れます。  

 今、国・熊本県は1996年の「政治決着」の枠組みが崩れることを恐れ、「政治決着の
重みを最優先に考えた。上告は行政として当然の帰結」(岩尾總一郎環境省環
境保健部長)
として、様々な詭弁を弄しながら上告を正当化しています。政治決着自
体は当時の官僚・与
党がつくりあげた何ら法的根拠のないまさに政治的産物でありな
がら、事実上の分厚い大
きな壁として国・熊本県の上告行為をガードしています。国
・熊本県に上告を取り下げさ
せるということは、この政治決着の壁を崩していくこと
であるともいえます。     
 これまでの運動は、どちらかといえば法廷が中心舞台となっていましたが、今後は原告患
者が生きているうちに高裁判決を踏まえた解決がなされるように世論づくりを
全国的に拡げ
て行くという運動とともに、政治への働きかけが重要になってくると考
えます。さる5月2
4日、政治決着時の与党であった「さきがけ」(当時、新党さ
きがけ)は、『水俣病問題
に関する党見解の変更』を発表し、国が上告を取り下げる
ことなどを国会で川口環境大臣に
要望・質問をしました。他の政党でも政治決着見直
しの動きが出てくれば、環境省をはじめ
とする役人たちの上告維持の詭弁を崩すこと
につながります。             

 私たちは、世論を盛り上げていく第一歩として、「国・熊本県は、上告を取り下げよ」集
会を下記のように企画しました。闘い続ける原告さんたちを励ますためにも、
皆さんのご参
集をお願いします。                                


 日時:2001年7月7日(土)午後6時半〜8時半              
 場所:ドーンセンター(パフォーマンススペース)               
    TEL:06-6910-8500                           
 主催:チッソ水俣病関西訴訟訴訟団                      
 交通:JR東西線大阪城北詰駅2号出入口から西へ550m           
    京阪天満橋駅・地下鉄谷町線天満橋駅:1番出口から東へ350m     



★7月8日(日) 水俣「知ろう」っとの集まり(みな待った、素人の集まり)  

 水俣病公式発表から45年。「チッソ水俣病関西訴訟」の判決が4月27日に出さ ました。
高裁レベルではじめて「国・熊本県の責任を認める」という画期的な内容で
した。    
しかし、国・熊本県は5月11日にこれを不服として上告しました。           

 この闘いは、まだまだ続くのでしょうか。水俣のことを今一度振り返り、これまで の長い
闘いの患者さん達のご苦労をねぎらうとともに、上告審を迎えるにあたって、
まわりで応援
している私たちのメッセージを伝える集まりにしたいと思います。           

ぜひ、ご参加下さい。                               

日時:2001年7月8日(日)午後1時半〜5時                 
場所:大阪人権博物館「リバティおおさか」内、リバティホール        
   TEL:06-6561-5891                          
主催:水俣知ろうっとの会実行委員会                    
協賛:チッソ水俣病関西訴訟を応援するキャンペーン             
後援:大阪人権博物館「リバティおおさか」                 
交通:JR環状線「芦原橋」下車南へ約800m                
講演:宮澤信雄さん(ジャーナリスト)                   
   歌あり、踊りあり、物産展あり、                   



 以下に記載の各地での集会は、盛況のうちにすべて終了しました。多くの方々のご協力、ご参加有り難うございました。   
連続集会は終わりましたが、控訴審判決まで以下のような取り組みができます。控訴審で勝利判決を勝ち取るために、今後とも皆
様のご支援をお願いします。                                             


1.控訴審判決に向けた要請署名
  お一人でもお二人でも、ご賛同いただける方のご署名をお願いします。署名は集約期日(1月15日)までに、チッソ水俣病
 関西訴訟を支える会までお送り下さい。                                       


2.ビデオ「45年目の水俣病 関西在住患者は今」
  チッソ水俣病関西訴訟を支える会が、水俣の現状と関西在住患者のことをわかりやすくまとめたドキュメンタリー・ビデオを
 作成しました。教材としても最適です。                                       


  ◎上映会を企画する   →キャンペーン事務局まで。                               
  ◎ビデオを購入する   →チッソ水俣病関西訴訟を支える会まで。                         

3.地域・職場・学校などで学習会を企画する
  上記のビデオのほかにも、映像、書籍、資料等をお貸しすることができます。また、患者さんや関係者の話を直接聞きたいと
 いうご要望などもご相談下さい。                                          


4.判決を傍聴に行く
  判決の日は未定ですが、一人でも多くの方とともに裁判所を取り囲みたいと思います。未来に禍根を残さないためにも、多く
 の市民で注目しましょう。                                             



 奈良‥‥‥水俣病・奈良の患者を囲む会

        日時:2000年12月9日(土)  午後1時半〜4時
        会場:奈良県文化会館 第2会議室         会場への案内図

        講師宮澤 信雄さん(元NHKアナウンサー、「水俣病事件四十年」著者)

        連絡先:Tel 0745-82-6773(仲)



 兵庫‥‥‥関西訴訟を応援する神戸の集い

        日時:2000年12月10日(日) 午後1時半〜3時半
        会場:兵庫県民会館 寿の間            会場への案内図

        講師宮澤 信雄さん(元NHKアナウンサー、「水俣病事件四十年」著者)

        連絡先:Tel 078-793-7659(神戸・水俣病を告発する会)



 京都‥‥‥いま、水俣病事件を問い直す

        日時:2000年12月16日(土) 午後1時〜5時

        会場:こどもみらい館(京都市子育て支援総合センター)第1研修室
        会費:1000円                 会場への案内図

        講師津田 敏秀さん(岡山大学医学部 衛生学講座講師)

        連絡先:Tel 075-751-9244(京都・水俣病を告発する会)



 大阪‥‥‥私たちが踏んばらんば!

        日時:2000年12月17日(日) 午後1時〜4時

        会場:ドーンセンター(大阪府女性総合センター)1階パフォーマンススペース
        会費:1000円                 会場への案内図

        講師浴野 成生さん(熊本大学医学部 第2解剖学教室教授)

        連絡先:Tel 0729-90-3713(土橋)

                大阪集会のルポはこちらにあります。