スオミが町に?やってきた!


 このようにして三毛子ちゃんの名前も「スオミ」に決まり、毎日写真をみてはブキミににへらにへらしているうちに運命の出会いの日はやってきたのです。

 ブリーダーさんの家はとっても遠いのですが(詳しくはこゆめ編の「こゆをたずねて三千里」参照)、ありがたいことに新幹線に乗って東京駅まで連れてきてくれるということになりました。
 しかもたまたま姉妹のモモちゃんも東京方面にもらわれていくことになっていましたので、同じ日に一緒に連れてきてくれることになったのです。

 写真でみていてもとっても微笑ましかった仲良し姉妹が一緒のキャリーで上京する。
 これはラッキーです。やっぱし一人より二人のほうが心細くないでしょう。それにひとりで運ばれてくるところを想像すると、なんとなく「あ〜る〜晴れた、ひ〜る〜さがり♪」という禁断のあの歌がバックに流れるかんじがします。さびしさもひとしおですね。
 まったく根拠はないが、ふたり一緒でよかったと思う私でした。

 さて、スオミちゃんお引越しの日は金曜の夜と決まりました。

 よくモノの本には、「子猫をもらってくるときにはなるべく午前中など早い時間に移動するようにしましょう。云々」と書いてありますね。
 しかーし!
 当時わが家は共働き。つまり月曜ともなれば、朝もはよから全員出勤なのです。当然おうちはカラッポ。よく慣れてもいない無人のおうちに、たったひとりで幼いスオミちゃんを置いていくことになっちゃうのです。
 それは泣けます。
 だから週末のはじめにウチに来てもらって、少しでも長く一緒に過ごすことで環境とニンゲンに慣れてもらおう!・・・と考えたのでした。

 さて、前置きがムダに長くなりましたが、いよいよその日はやってきました。
 その夜、東京の町は風雲急を告げ(?)なんだか知らないが冷たい雨がしとしと降っていました。

 しかもしかも、この大事な日に!くそったれな仕事のせいで私は待ち合わせの時間にかなり遅刻してしまったのです。
 あせって大急ぎで待ち合わせ場所に向かうと、いましたいました、ブリーダーさんが。
 というよりも、ありましたありました、キャリーバッグが。・・って感じでした(笑)。
 だって、会うのははじめてですからねぇ。キャリーバッグを持った人、バッグバッグ!!・・と真剣に探したのです。(失礼かつ情けないながらもこの探し方は正解で、おかげさまですぐわかったことを付け加えておきましょう)

 いたいた、いたぁ!!
 ところがそのときすでにモモちゃんは新しいご主人様たちのキャリーの中。しかも今しも帰っちゃおう、という瞬間だったのです。
 あぁん、モモちゃあん!もっとよく見たかったよぉ。
 しかし、ブリーダーさんが「ほらっ」と見せてくれたキャリーの中に!!!

 いました。
 三毛柄の仔猫が!!!
 ちっちゃい!かわいいーー!!ふさふさーー!!!
 急にひとりになっちゃったせいか、なんかびびって「みー」と泣いています。
 いやーん、どうしよう〜。かわいいー。

 この瞬間からワタシの脳は正常な動作をストップしてしまいました。

  

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