過去の日記置き場です。
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もう五月ですなぁ。光陰矢のごとし。(?)


5月17日(木): 春眠

5月18日(金): こゆめ、内弁慶

5月20日(日): シバザクラ!(写真満載!)

5月22日(火): スリリング道東(きょうも写真がいっぱい。)

5月25日(金): やっぱりハマった・・(前編)

5月26日(土): やっぱりハマった・・(後編)

5月28日(月): ミスティ道東(道東紀行第二回。さびしい写真つき)

5月29日(火): ナミダの道東(道東紀行・最終回。)

5月31日(木): 今年もよろしく


 春眠
(5月17日)

 ここ数日なんともいえず暑かった北海道だが、きょうはやっと気温も正常(?)な範囲に戻ってきたようだ。
 昨日までと同じ調子で半袖姿のまんま窓を開けて風を入れていたらなんだか寒い。かなり寒い。ぞくぞくと寒い!!
 あまり寒かったので思わず手近にいたアイノで暖をとってしまったが、よく考えてみたらとっとと着替えれば済むことではないか。そうだ着替えよう!

 しかし時すでに遅し。
 「ごろごろごろ・・」とかいいながら「こてん!」とひっくりかえって寄り添うアイノホッカイロがあまりにもかわいかったので、すでに立ちあがることが出来ない状況に追い込まれてしまっていたワタシであった。
 これはまさに猫好きさんだけが陥りがちな絶体絶命のピンチである。
 ああさむいよう。でも動けないよう。アイノ、起きないかな。起きないかな。
 ・・・・・

 起きない。
 いくら待ってもまったく目覚めるようすナシである。
 ああ〜、なんてよく寝る子なの!

 ・・・と思ってふと見れば、タンスの上でアタマだけのぞかせて熟睡するスオミと、すみっこで丸くなって熟睡するこゆめの姿が目に入る。

 ああ〜、ホントになんてよく寝る子たちなの!!

 そもそも猫というのはよく寝る動物なわけだが、近頃しみじみ思うことがある。
 このごろ猫ズが、ものすごくよく眠るのだ。
 なんとなく春が影響しているような気がするのだが、かなり暖かくなってきたここ最近、ヤツらの睡眠時間がどーんと増大しているような気がしてならない。だって、ワタシが寝ているときも一緒に寝てるし、ゲームやってるときも近くで寝てるし、夜中にパソコンなんかいじってるときもやっぱり寝てるんだもん。
 ほんとうにいつ見ても寝ている。
 ワタシは冬の間も今と同じような生活を送っていたが(・・・・)、その頃のほうがもうちょっと猫の活動してる姿をよく見ていたような気がする。
 はっきりいって、今ヤツらが起きている時間は一日のうち数時間しかないのではなかろうか。

 これってやっぱり、「春眠暁を覚えず」ってやつなんじゃないか?・・と思っていたら!

 北海道版の新聞に連載されている、キタキツネの写真などで有名なお医者さん・竹田津実さんのエッセイがまさに同じようなネタを扱っていておどろいた。
 なんと野生動物でさえも春は眠いらしいのである。ニンゲンから至近距離で写真を撮られてるというのに「うーん、ねむくって・・・にげるのめんどくさい・・・えーい、寝ちゃえ!」とぱたっと伏せ寝りしちゃったウサギさんの話とか、うとうと舟を漕いだ挙句に止まっていた木から落ちちゃった鳥さんの話なんかが書かれていて、ものすごくほほえましかった。

 そうか、やっぱりそうなのか!
 もしかして気のせいかなぁ・・と迷っていた心をこのエッセイが後押ししてくれた。(←?)
 気のせいではない。うちの猫ズ、ぜったい普段より睡眠時間が激増している!
 まさに春眠!猫もニンゲンもウサギさんも眠くてしょうがないのが春という季節なんだね。

 これで「春にやたらと眠くなるのは動物として正しいらしい」ということがわかったので、今後はワタシもカンペキな理論武装のうえ自信を持っておひるねすることが出来る。いやーよかった!(・・・・・・)

 サワヤカな春もじわじわと過ぎ去ろうとしている今日この頃、みなさんもせめてお休みの日には心置きなく春眠をむさぼってくださいねっ!



 こゆめ、内弁慶
(5月18日)

 きょうは、はじめてこゆめと「おでかけ」してしまった。ご訪問先は、道内唯一の猫友達のおうちである。あっ、こんにちは。ホントに突然おじゃましてしまってすみませんでした!(←私信)

 先方をお訪ねするのも今回が初めてだったのだが、せっかくだから我が家からも誰か連れて行ってご対面させてみよう!・・という話になった。というか、勝手にワタシが考えた。
 そうなると「史上最大のばかばか小心猫」アイノはまっさきに候補から落ちることになる。なにせ先方には、オトナのオトコであるノルウェージャン様が2ひきと、まだ少年なノルウェージャン様がいっぴきいらっしゃるのである。アイノなんか連れていこうもんなら、速攻でソファの下とかタンスのうしろとかジュータンの下とかに小動物のように潜り込んで一生出て来なくなることは火を見るより明らかだ。その場合ワタシに「あとはよろしくおねがいします」と今後のお世話をお願いし、アイノのシアワセを願いつつ静かに去って行く以外ナニが出来よう。

 ・・・・・・・・
 それもちょっとオモシロいかも。と思ってアイノの顔をみると何も知らずくりくりお目目でスリスリしてくる。
 まさに「親の心子知らず!」・・では全然なくて、「知らぬが仏!」である。
 うーん、やっぱりやめておこう。先方にメイワクだし。(笑)

 そうなるとやはりここはこゆめ様に登板してもらうのが筋だろう。
 なんといってもこゆたんは、我が家で一番気が強くて、我が家で一番さわられるのが平気で、我が家で一番食い意地が張った猫である。・・・あ、この場合食い意地は関係ないか。
 それにすおちゃんは、病院に連れてったりするたびに「にゃぁぁぁん・・・・(こわいよう)」「みゃぁぁぁぁん・・・・(たすけてぇ)」と悲しそうになきつづけ、ワタシをぐったり疲れさせる子である。おそらくウチの子たちの中ではこゆめが最も外出向きの猫であることは疑いもない事実だ。

 まぁそんなわけでこゆめを連れてお友達のおうちに向かったのであったが、思ったとおりこゆめはとってもいい子だった。ワクチンを打ちにいった以外では本当に初めての「外」だったのに、スオミのように泣きわめくこともなく、おとなしくキャリーの中ですやすや眠って移動を耐えてくれた。

 おおっ、やはりこゆたんは大物か?!

 ・・とにこにこしたのも束の間。いざお友達のおうちに着いたとたん、こゆめは豹変したのである。

 キャリーの中で固まってまったく出てこないこゆめを襲う(?)おにいちゃん猫ズ(去勢済み&おこちゃま)の好奇心のアラシ!
 勇気を出してくんくん嗅ぎにやってきたカワイイ少年へのこゆめの仕打ちは!!!

 うなりまくりました。
 凶悪に不機嫌に「うーーーー・・」と低音でうなるうなる!!
 少年、びびるびびる!
 もう完全に腰が引けているっ!!

 しかし、こゆめのほうがよりビビリまくっているのは誰の目にも明らかであった。
 親切にも猫友達様はおにいちゃん猫たちを別室に隔離してくれて、こゆめをお部屋に放してくれたのだが、それでも他の猫たちのニオイと気配にビビるこゆめ!
 めちゃくちゃ腰を落として、しっぽもおヒゲも垂らしまくって、這いずるように部屋じゅうを徘徊する!!
 あの気の強いこゆめの、こんな姿を見る日が来ようとはっ!!!
 感動である。(←?!)

いやーん、しらないオトコのニオイがいっぱいだわ。くんくん。
腰がヒケまくり。

 もっともこゆたん、しばらくうろうろしたあとはだんだん元気になってきた。その様子を見ていると、「このまま一日くらい置いておけばすっかり平気になるんじゃないかなぁ。それで二、三日もすればおにいちゃんたちとも慣れるんじゃないかなぁ。やっぱりこゆちゃんなら、どこのお家でも生きていけそうだなぁ」・・と思えてちょっとさみしくかつホッとしたのだが!!

 そんなワタシを襲ったこの恐るべきニオイは!!
 ぎょっとしてこゆめのケツをチェックすると、なにやら異様な物体が!!!
 こ、こゆたん、それって出しかけ?!

 ひとさまのお家でバクダン投下をされる恐怖にワタシは動転した。
 イカン!それだけはイカン。パトリオット緊急配備だ!ブツを迎撃せよ!!

 あせったワタシはこゆたんをぶらさげておにいちゃんたちのトイレに強制送還した。しかしこゆめは出すどころかイヤがって脱出しようとするではないか。
 ああっ、こゆめ〜!・・・と思ってよく見ると。そのブツはすでにカラカラに乾いているではないか。
 これは今出したものではない。も、もしや・・・・
 おにいちゃんたちにくんくん嗅がれてビビったときに思わず脱糞したのか、こゆめ?!

 こ、こゆたん・・・・・
 そんな実力行使に出るとは・・・!
 ワタシがわるかったよ・・・・さあ、ウチにかえろう。オマエはよくやった。

 無事帰宅したこゆめは、それはホッとしたようすですおちゃんアイちゃんとじゃれまくったのであった。
 アンタ、ほんとに内弁慶だったんだね・・・



 シバザクラ!
(5月20日)

 ばかばか撮影隊、またも取材してまいりました。
 「サクラ」の次は「シバザクラ」です!

そういえばお花が桜の形だし。
こんなカンジの花。

 北海道には「シバザクラの名所」がいくつも存在するのだが、おそらく「ラベンダー」ほど本土の皆さんにはポピュラーではないと思う。ワタシも関東に住んでいたころは、いちおう「5月頃にそういう花が咲いて、どうやら綺麗らしい」という程度のことは知っていたが、わざわざそのために北海道に旅しようとまでは考えていなかった。
 しかしせっかくコチラに住みついたからには、見られる名所はかたっぱしから見ないと気がすまない。
 なにせワタシは家を探すために最初にこちらにやってきたときに、地図代わりに「食べ歩き北海道」を握りしめていたためにダンナからも呆れられたというとんでもない観光野郎なのである。観光スポットにはそりゃもう目がないのである。

 そんなわけで今回は「道東とシバザクラの旅」に大挑戦してみた。
 失礼ながら、実はワタシ、シバザクラにそんなに期待していたわけではなかった。割と軽い気持ちで「シバザクラ、けっこう有名だからためしに見てみるか!」なーんて思っただけだった。

 しかし実際に見てびっくり。この桜草に似た可愛い花が、まるで芝生みたいにびっしりと地面を花で覆い尽くすさまはなかなか見事である。

 かなり、すごく、とっても綺麗なのだ。
 とにかく見てください。

 例によって空いている、北海道の名所。
            うおー、ピンクだ。
こんな満開なのに、なんでこんなに人が少ないの?? 
 すごいすごい!ブラボー!!           

 このとおり、ほんとにびっしりと敷き詰めたように咲いているのである。色合いも、白から淡いピンク・薄紅色・紅色、さらにはほのかな藤色のものまであって、微妙なグラデーションがとっても美しい。
 必殺観光野郎のワタシが「こりゃすげーや!(お下品)」・・と大喜びで急勾配をえっちらおっちら登り、隅から隅までバッチリ歩き回ったことはいうまでもない。
 
 ちなみにこの花、けっこう香りもあった。ラベンダーほどではないが、車を降りて花畑に近づくに連れて独特の芳香が漂ってきて、おのずとお花見気分も盛り上がり、なかなか華やかな気分になれるのだった。これがまたどこかで嗅いだような香りなのだが、残念なことに何の花に似ているのかどーーーしても思い出せなかった。うちのダンナは「藤じゃないか」というのだが、ワタシはフリージアかなにかのような気もする。うーん、こんなカンジの香りの香水もあったような気がするんだけどなぁ・・・
 ああ〜、思い出せないときもちわるいよぅ。この香りが何に似てるのか、どなたかご存知だったら教えてください。・・って、写真から香りはたちのぼらないよ・・・(泣)

どうでもいいけどぽつんぽつんとある枯れ木はナニ?
きれい。(コメントもついシンプルに・・)

 そうそう、ばかばか撮影隊らしい取材も披露しなくては。

 ちょうどこの花畑の上に神社があって、花の中を登って行く途中に鳥居があるのだが!
 その鳥居がスゴイのだ。
 なんと、ピンクなのである。

あまりのことに、みんな記念撮影してるし(笑)。
これが伝説のピンクの鳥居だ!

 ちょっと奥様!こんな鳥居、みたことございまして?

 花の中にあると「ははぁ、なるほど、ピンクですか」と納得してしまうが(そうか・・?)、考えてもみてほしい。花の季節は短いのである。
 花が終わったときココの地面はおそらく緑色になったり茶色になったり雪で真っ白になったりするんだと思う。
 ハゲ山の中のピンクの鳥居・・・・
 はたまた、銀世界の中のピンクの鳥居・・・・・

 果てしなくあやしいと思うのはワタシだけだろうか。

 さらにスゴイものもご紹介しよう。
 ここ藻琴は、非常に雄大な土地である。どのくらい雄大かというと、この周辺にはひろーーい農場や牧場がぽつんぽつんと点在しているのみなので、民家もまたぽつんぽつんとしか存在しないようなのだ。
 さらにいえば、そのような環境なので特にランドマークとなるようなものも当然存在しないらしい。
 するとバス停留所のネーミングはどうなるか。

 こうなる。

「中山さん」以外の人も降りるんだろうか・・・
お客さんが迷わなくていいかも。

 ほか、「広川さん前」とか「馬頭さん前」なども存在したことを書き添えておきたい。
 さすが北海道、底の知れない雄大な土地である。

 明日も「道東突撃取材」の模様をお伝えする予定です。おたのしみに。(←?)



 スリリング道東
(5月22日)

 ではきょうもひきつづき道東取材のご報告をさせていただきます。

 無事シバザクラを見たあとの我々は、まっすぐ知床方面へ爆走した。

 知床半島!
 そこは未だ人の手がつかない、原生林の茂る野生の土地である。先端のほうへは道路も通っていないので、どうしてもさきっちょのほうまで行ってみたい場合は観光船に乗って海上から眺めるほかはない。・・いや、もちろん徒歩で分け入るという手もあるけどさ。この時期、こんなクマの本場に突入しようなんていうのは川口浩探検隊くらいだろう。とりあえずワタシは心から遠慮したい。

 知床へ向かう道はオホーツク海沿いのサワヤカな一本道だ。以前来たときは快晴でめちゃくちゃ気持ち良かったのだが、今回は徹底的にツキのない男として有名なうちのダンナが同行しているだけに、天気はイマイチだった。
 天気予報では「だんだん良くなる」とのことだったのに、なんとなく曇りがちのすっきりしない空にイヤーな予感を抱くワタシだったが、この予感は後にバッチリ的中することになる。

 まぁそれはおいといて、まずは路上に唐突にあらわれるこの滝をごらんください。

巨大マイナスイオン発生装置
オシンコシンの滝。

 雄大ですねー。
 こういうのがなにげなく出てくるところが、さすが知床!ってカンジですね。

 いや、もちろんこれは有名な滝なのだが、例によって観光客は少なかったし商業施設なんかも一軒しかなかった。・・・もっとも以前来たときは一軒もなかったような気もするけど。
 とにかくものすごいマイナスイオンが飛び交ってる感じで、めちゃくちゃ体に良さそうな場所だった。もう空気中に「マイナス」「マイナス」って書かれたマルがふわふわ漂ってるのが見えちゃうくらい空気がフレーッシュ!!なのである。

 さすがにこんなに大きいのは珍しいけれど、このあたりには他にもたくさん滝があった。海の目の前まで切り立った山が迫っているような地形のせいで滝が多いんだと思うが、たぶんこういう土地柄のおかげでウトロ周辺の町は海沿いにも関わらず美味しい水が飲めるんじゃないかな。すごくゴハンが美味しかったです。新鮮な海産物と美味しい水!いいところですねぇ。

くもってるから、海が青くない・・・・・・・
ラッキー?なウトロの町。これはもちろんオホーツク。

 さてウトロを過ぎた我々が次に向かったのは知床五湖である。
 五湖ってくらいだからもちろん五つの湖があるわけだが、いつつもあるから面倒くさかったのかなんなのか湖に名前がついていないところがおもしろい。なんと「1湖」「2湖」っていうんです。手抜きだなぁ。・・っていうか、どんなところにも自然に密着した名前をつけたアイヌの人たちが名前もつけてないってことは、きっとここいらには先住民族さえも住んでいなかったってことなのかもしれない。

 そのように手つかずの原始林に囲まれた五つの湖の回りには、大自然を満喫しつつハイキングもできちゃう遊歩道も整備されている。そんなに自然を満喫しなくてもいいワタシのような不精な人向けには、とりあえず入り口のところに見晴らし台みたいなものも作られているのがありがたい。

 しかし!!
 この周辺ってのが、シャレにならないのだ!!
 だって・・・・・・・・

心霊写真みたいにクマ写ってたらイヤだなぁ。
 先生、こわいので帰っていいですか?

 これは見晴らし台から見た風景なのだが、このとおり一面の熊笹である。(熊笹に関するワタシの見解についてはこの日記参照)

 原始林で、熊笹なんだよ。しかも早春なんだよ。(←このあたりはまだ気温も10度くらいしかない)
 これでクマがいないほうがどうかしてるって。

 そもそも見晴らし台まで歩いていく短い距離でさえ、ちょっとやばいものを感じるくらい熊笹が茂っている。たまたま先客にどこかのツアーの人たちがいたのだが、ガイドさんが「本当に危ないんですよ。冗談じゃなくて。(腰に鈴を下げたあるおじさんをさして)ほら、こうやって熊避けの鈴をつけていたほうがいいですよ」なーんてツアー客に説いて聞かせているではないか。

 遊歩道、何が何でも遠慮させていただきます。
 なにが悲しくてこんなクマの本場で熊笹の中を散策せねばならぬのだ。
 ワタシはぜったいに行かないぞ!ええ行きませんとも。

 実際、遊歩道の入り口のところにある売店には「クマ避けの鈴、無料でお貸しします」という紙も貼ってあったし、それよりもっとシャレにならないことに園内地図に「2湖と3湖周辺はヒグマが出没していますので立ち入り禁止です」なーんて書いてあるじゃーありませんか。

 もういいから、森のくまさんに会う前におうちに帰ろうよう。
 ・・という気持ちになったワタシを誰が責められようか。

 そんなわけで、我々は負け犬のようにシッポをまいてその場を撤退・・・いやさ戦略的後退したのであった。
 ええい知床め、きょうんところはこのくらいにしといたる!(捨てゼリフ)

 ちなみに恐怖のクマテリトリーを立ち去ってすぐに、こんなものを見ました。

ばんび。みんな角がなかったから、女子供とおもわれる。
やっぱり野生の王国

 ほらほら、これがシカだよ。ねっ、クマとシカのシルエットなんて、ふつう絶対間違えませんよね。

 すみませんが、道東の旅はまだまだつづきます。



 やっぱりハマった・・(前編)
(5月25日)

 本日は「ばかばか撮影隊・道東紀行」の模様をお送りする予定でしたが、ここ数日のあまりの成り行きに予定を変更して「実録・マシン移行」をお送りいたします。
 ワタシをここまで「書くっきゃない!」という意欲(?)で満たした出来事とは!?・・なんちゃって。

 掲示板にはちらっと書いたが、昨日ワタシはパソコンの設置を行っていたのだが・・・

 5月5日の日記でふれたとおり、マイ旧マシーンはかなりテンパった状態になっていた。とにかく空き容量が極小であり、ちょっとやそっとの対症療法では如何ともし難いところまで追い込まれていたのである。
 それにしたってマシン買い換えるくらいなら、いっそすっきりフォーマットしてこのパソ子ちゃんの人生を再スタートさせたらどうか?と一瞬考えてはみたものの、ホントに一瞬考えただけであった。なにせワタシは物欲大魔王の異名をとった女だ。このワタシがそうそう長い間ほしいものをガマンしていられるわけがあろうか(いやない)。

 かくしてワタシは晴れて新マシンを買っちゃったのである。

 まあそんなわけで、昨日の夕方マシンがうちに届いた。実は思っていたよりかなり早かったのでちょっとおどろいたが、来たからにはいっちょ乗り換えてみっか!!・・という気がむらむらと湧いてきてしまったとしても無理もないと思うでしょ。

 これが長い戦いのハジマリだったのである。

 まずワタシは、古いマシンに外付けCD-Rを接続してデータをバックアップしまくった。ほんとは古いマシンのHDDを新しいほうのスレイブにつないで、直にデータを移したかったのだが、残念ながらワタシの古いマシンはノートマザーを使っているというあやしい仕様だ。おかげでそっちのHDDは通常のIDE接続が出来ないので仕方がない。こうなったらバックアップをとるしかなかった。

 よーし、とったろうやんけ!とワタシはムダに燃えた。
 まぁ燃えようがヘタレようが、データをコピーしてくれるのはワタシじゃなくってCD-Rのドライブなので、大勢にはあまり影響がないんだけどさ。

 そのようにCD-Rちゃんが一生懸命データを焼いてくれてる間に、ワタシはワタシで新しいマシンへのソフトのインストールのために必要なアプリを発掘しまくった。これは重要な作業だ。
 なにせワタシはめちゃくちゃ片付けがヘタなのである。音楽CDだって、ガワと中身が違うなんてのは日常茶飯事だ。ブラームスを聴こうと思ったら筒美京平ヒストリーが入ってたりするのはよくあることだし。
 あっ、筒美京平、いいですよねー。大ファンです。「筒美京平ヒストリー」限定盤8枚組、ホントに持ってます。
 ・・そうじゃなくって。
 実は今回のマシン移行のなかでも、この作業がもっとも困難と目されたくらい我が家のソフトCD収納状況はめちゃくちゃだったのだが、なんと!!意外にも(・・・)ソフトのCDはすべて発掘されたのである。中には地層深く埋蔵されたアンモナイトのごとく白亜紀の層から発見されたソフトもあったが、なんにせよ全部出てきただけで快挙だ。まさに奇跡である。順調だ。

 ちなみに、一度バックアップ終了!・・と思った直後に「あ、メールのアーカイブ・・・」と急にバックアップ漏れを思い出してしまったり、やむなくソレを焼いたあとにまたも「あ、お気に入り・・・・」とたたみかけるように更なるバックアップ漏れを思い出してしまったりしたあたり、ホントに順調といっていいのかどうなのか若干の疑問は残るが、このくらいはご愛嬌といえないこともないだろう。(←?)
 かくして順調にバックアップも完了した。(・・・・)

 よーし、完璧だ!
 思えばワタシはこれまでこの手の作業では、絶対なにかしら失敗していた。会社で使ってたマシンのマザーを、内緒でゲットした上位機種のマザーにこっそり換えちゃったときは、なぜか机の上にネジが10個以上余っていたなぁ。でも動いてるんだからいいんだよ、気にするな!・・と豪語したものの、いつまでも机にころがっているネジを見るとちょっぴりさびしかったものだが、今回はそんなことはない。ネジは外さないから、絶対あまらない!・・・じゃなくって!! とにかく順調である。これはヌケサクのワタシにしては画期的ではないか!!(自画自賛)

 余談ながら中学のとき、「自画自賛」の意味を書けという国語の問題に対して、隣に座っていた友人が「ねえ、これでいいんだよね?」とワタシにきいてきたので「どれどれ?」と見ると、彼女は「自画自賛・・・自分で描いた絵を自分で売ること」と自信タップリに書いていたのだった。
 なんか感じ出てません? うーん、ザブトン一枚!

 さてここまでの作業は順調だ。次は設置である。
 ここで第一の問題が発生した。
 すなわち、猫ズの熾烈なジャマジャマ攻撃が開始されたのだ。

 古いマシンを片付けて新マシンを持ってこようと思うと、さっきまでワタシのまわりをうろうろしていたはずのスオミさまが非常にリラックスした様子で箱の上に寝ていらっしゃる。
 アンタ、いつのまにココに先回りしとるのねん!
 しかも、「なあに?」というカンジでかわいい顔でワタシを見上げちゃったりなんかしているじゃないか。
 かわいくてもダメです!!

 でもしょうがないからちょっと遊んであげたりなんかして。
 ・・・いや、イカンイカン。そんなヒマはないのである。早く移行を済ませないと、HPの更新だって止まっちゃうし。
 やっとのことでスオミ様にどいてもらって中味を出して、次はモニタ!・・・と思って振り返るとこんどはモニタの箱の上でこゆめが華麗にポーズをとっているではないか。

 なんなの、このブラック姉妹は!!

 がっくり脱力しながらも、なんとか熾烈な猫攻撃をしのいでハードの設置にかかる。
 これはすごく簡単だった。あっというまに設置は完了、電源オーケー、ケーブルオーケー。電源ONとともにWindowsが設定され、ハード的にはなんの問題もなく終了。

 こわいくらい順調だ。

 しかし、これはまだ序章に過ぎなかったのである。ここからワタシの真の悪夢(おおげさ)がはじまったのであった・・!
 ・・と引っ張ってはみたものの、なんか長くなってきたので以下あしたに続く。(←?!)



 やっぱりハマった・・(後編)
(5月26日)

 では早速昨日の続きを。
 猫ズの攻撃にも負けず無事マシンを設置したワタシが次にすべきことは何か。
 そう、必要なソフトをとっととインストールしなければならない。ソフトとデータが移せなきゃー、どんなパワフルなマシンが来たってあんまり意味ないのである。しかし安心せよ。(←誰に言っている?) すでに必要なソフトはすべて発掘済みだし、データもセーブした。あとはがしがしインストールしてバックアップデータをコピーするだけだ!楽勝だ!

 じゃあなにからはじめようかな♪と思ったワタシはまずOFFICEを手にとった。WORDとかEXCELはほとんど使わないけど、OUTLOOKは重要だし。とりあえずメールだけは取れるようにしちゃおう!と思ったためにコレを最初に選んだのである。

 ところがここで恐るべき問題が発生した。

 WORDもEXCELもサクサクとインストールできたというのに、OUTLOOKのインストーラだけがいきなり「CDケースに添付されているCDキーを入れてください」などとこうるさいことを抜かしやがったのである。これは「プロダクトID」とは別物で、CDのケースにぺったり貼ってあるほうの11ケタのやつだ。
 しょうがねぇなぁ、どれどれ、とケースをひっくり返すと・・・・・・・

 シールが貼ってなかった。
 っていうか、ケースが元のやつじゃなくなっていた。

 これって、マメじゃないワタシはよくやっちゃうのだが、皆さんも、マシンにいれっぱなしになっていたCDだとかデッキに入ってた音楽CDをしまうときに思わず手近にあった別のソフトのケースに放り込んでしまい、あとでどこにいったかわかんなくなってあわてた経験はないだろうか。

 ソレだよ。ぜったいにそれだ。
 がぁぁぁん!!!

 ワタシは探した。目についたすべてのケースをひっくり返して探しまくった。その結果出てきたのは、大昔の「OFFICE95」のCDキーとさらに大昔の「MS PLUS!」のCDキーだけであった。

 つ、使えねぇ。
 いまさら「PLUS!」が出てきてなんになるというのだろう。
 もうこんなものナベ敷きとかコースターとか手元に戻ってこないフリスビーとかにする以外どんな利用法があるというのだ。

 それでも一縷の望みに賭けて、両方試してみたけどやっぱしダメだった。

 がぁぁぁん!!!!
 そもそもなんでEXCELとかは文句も言わずインストールさせてくれたっていうのに、OUTLOOKだけがこんなセコいチェックをかけてくるのだぁ。なんてナマイキなんだOUTLOOK!!

 ・・・と明らかに八つ当たりな憤りを感じたが、みつからないものは仕方がない。
 とりあえず情けないながらも「OUTLOOK EXPRESS」で代用することにしたが、コイツがまたOUTLOOKでセーブしたメールアーカイブを読んでくれないのである。

 ああ〜、なんなんだ。この野郎!それらしい項目だけ作っといて、読めないとはナニゴトじゃー。

 知り合いも何人か勤めているマイ○ロソフトに対する強い怒りに、思わず「PLUS!」のCDをへし折りそうになったがそれもあまりに大人げないのでぐっとこらえた。

 だいじょうぶだ、OUTLOOK EXPRESSは動いている。ちょっと予定とは大幅に違うものの、一応新しいメールの送受信くらいは出来るわけだからここはガマンだ。ワタシは自分にそう言い聞かせて、OUTLOOKの次に重要なソフト、ホームページビルダーをインストールすることにした。・・そうそう、このHPはホームページビルダーでつくっているんだよ!コイツを早く入れないことには、日記の更新も出来ないし。ちゃーんとソフトのCDはみつけてあるんだもんね!

 ところが!!!
 ここで第二の問題が発生した。

 ワタシはHPビルダーはVer.4から買っていたので、「2001」はアップグレード版で安くゲットしていた。ところが、このアップグレード版のくそCD野郎が、「古いバージョンのホームページビルダーがみつかりません」とほざきやがったのである。(←怒りのあまりどんどん言葉づかいがお下品になっている)
 そりゃそうだ、そんなもん入ってるわきゃねぇよ。「2001」をインストールしたときに旧バージョンはきれいさっぱり削除したに決まってるだろうが。
 しかも、みつからなかった代わりに、以前のバージョンのソフトCDを入れればインストールさせてやるぜ!などというご無体な要求をしやがったのだ。

 そんな大昔のCDなんか知ったこっちゃねえよ!!
 ・・・と吠えてはみたものの、IB○の要求が正当なものであることは間違いない。このままではいくらキーキーいっても負け犬の遠吠えになってしまうので、ワタシは古いバージョンのソフトを探した。すごく探した。引越し以来無視され続けてきた数個のダンボール箱まで引っくり返して真剣に探した!!! ・・・余談ながら引越ししたのは昨年6月下旬である。・・・

 なかった。(・・・・・・・)

 ここでついにワタシはあきらめた。
 地べたに置いた古いマシンをもう一回つないで、電源を入れたのである。
 ちなみにホントに床に置いているから、地にうずくまってコレを操作する姿はかなり情けない。

 そんで、ダメもとでソフトをまるごとコピってみたのだが、やっぱりダメだった。このうえiniファイルとかをコピってOSをわけわかんなくするのもイヤなので、事ここに至ってワタシは本当にあきらめた。
 新バージョンのHPビルダー、買ってこよう・・・・
 まさに負け犬である。インストールをセコく阻止して新バージョンを買わせようというI○Mの陰謀(←いちゃもん?)に完膚なきまでに敗れさった悲しい負け犬ちゃんだ。

 このへんでワタシはすでにかなり意気消沈していたが、気をとりなおしてネットの接続設定をしよう、と考えた。
 えっと、TAは認識できてるかな。・・とデバイスマネージャを見てびっくり。
 なぜかTAにビックリマークがついている。
 なんでなんで?しょうがないなぁ、手動でドライバをいれなくっちゃ・・と作業をすすめて二度びっくり。

 どうしてWIN Meにサン○子のTAのドライバがはいっとらんのじゃ〜。

 ない。ない。全然まったくはいってない。
 ためしにWin98のCDから読めないかやってみたが、コレも失敗。・・ってことは、ドライバFDだかCDが必要だということになる。
 ばかやろう!OFFICEのCDケースもHPビルダーの旧版もどこかにやっちまったワタシが、そんなもんちゃんと保管してるわけがあるか〜!(←威張ってどうする・・)

 それでワタシはどうしたかというと。

 また地べたを這いずって古いマシンにTAをつないで、サ○電子のサイトからドライバをダウンロードしましたとさ。・・・・
 そしたらついでにファームウェアまでアップされてたので、それもゲットした。うむ、これで妙に不安定だったTAの動作がマトモになるならいいかもしんない。なにが幸いするかわかんないもんだ!・・・とムリヤリ自分を慰めながら、無事ダウンロードしたドライバをかませて新マシンでのTA認識に成功した。
 や、やっとネットにつなげたよぅ。うれしいよぅ。

 この時点でもう外は薄明るくなっていたことはいうまでもない。

 そして翌日、懲りもせずにまたアップグレード版のHPビルダーを買ってきたこともいうまでもないのであった。
 でも今度は大丈夫!古いバージョンのCDを同じケースの中につっこんだから。こうしとけば安心だね!

 そのような紆余曲折を経てこの日記をアップしているのだが・・・
 実はもうひと波乱あった。

 HPの作成データはCD-Rでセーブをとって、フォルダごとコピーした。・・・ここまで聞いた時点で、CD-Rを日ごろ頻繁に使う達人のみなさんなら「あ、もしや・・・」と思い当たるかもしれない。
 なにがおきたかというと!
 わざわざ買ってきた新バージョンのHPビルダーをインストールして、このHPのデータを読ませて、ちょこちょこと修正をかけて、さぁセーブするぞ!・・・と思ったら。

 「アクセス許可がないので上書きできません」ときた。

 おおっ、新手の攻撃だ!どういうこっちゃ。
 ワタシはヘルプで調べてみたが、やはり、プロバイダのサーバに置くときのアクセス権のことしか説明されていない。
 しかし何度やっても、別のコピーデータを使ってみても、結果は同じである。「アクセス許可がない」といわれてしまうではないか。

 くそー、なんでやねん!・・と、エクスプローラ上でファイルをいじっていたら!
 なんと、コピーしてきたファイルが全部、読み取り専用に設定されているではないか!!

 おお〜。
 謎はすべて解けた。
 CDに書いたときに読み取り専用ファイルになっちゃったんだ。そんで、属性もそのまんまコピーしてるんだぁ。
 そんなら、ぜんぶ「読み取り専用」のチェックを外せばいいんだけど・・・
 ファイルがいくつあると思っているんだぁ。そんなことしてられるかい!

 そこでワタシは大昔のDOSの記憶をひっぱりだしてきた。確かなんかあった、属性を変えるコマンド。えーと、えーと・・・
 ATTRIBだ!!!

 ああ、DOSコマンドってなんて偉大なんだろう。ATTRIB -r *.* だ!!!ついでに /s をつけてやれば、その中のディレクトリも全部処理してくれるし。おお〜、これで一瞬にして全部解決だ。ありがとうDOSコマンド!キミは最高だ!

 ・・と、さらにそのような経緯があって、今この日記が書かれている。・・・・・

 それにしても、カンタンに済みそうに見えて済まないのがマシンの移行だね。今回のことを教訓に、これからはCDはちゃんと元のケースに入れておこうと心に誓うワタシであった。

 でも・・・・・まだ解決してないんだよね。OUTLOOK問題は・・・・・・



 ミスティ道東
(5月28日)

 全然本文と関係ないのだが、昨日の日記を読み返して「あっ・・」と思った。ソフトがインストール出来なくてキレはじめたあたりからのワタシの口調が、なんというかモロに、仕事をしていたときの自分の口調そのものというカンジなのである。そうなんです、ワタシはいつもあんなふうに口汚くキーキーいいながらシゴトしてました。うーん、これってもしかして、あんまり一緒に仕事したくないタイプ・・?がーーん。

 さて、今日こそ「ばかばか撮影隊・道東紀行」の第二弾をお届けします。

 突然ですが、ワタシは晴れ女です。スキーに行ってもたいていはピーカン。たまに天気の悪い日があっても、二日滞在すれば必ずどちらかは晴れる!というカンジの高い晴天率を誇っている。しかし!!

 うちのダンナは徹底的にツキがないヤツである。
 電車に乗ろうとホームに行けば、今まさに目的の電車の扉が閉まる。横断歩道を渡ろうとすれば、必ず目の前で信号が変わる。スキーに行けば骨折し、ウィーンから東京便に乗れば荷物がカッパドキア・・じゃなくって、フランクフルトへ飛んでいく。

 ツイてない。
 しかももちろんこの悪運の半分には、否応なしにワタシも巻き込まれていることにいつもながら痛憤を禁じえない。

 そのようなツキなし君が同行したのだから結果は推して知るべし。
 天気がよければ最高の見晴らしであるすべてのスポットにおいて、ものすごく濃厚な霧にみまわれてしまったのである。

 ではまず、知床峠をごらんください。

♪しれ〜とこ〜のとうげに♪・・ありっ?歌詞がちがう。
白い。なんだかとっても白い。

 くもりの日に平地で撮った写真みたいにしか見えないのが悲しいが、知床峠である。ホントはすごく高いところにいるのである。見てもなんだかわからないので、ちゃんと看板を入れてるあたりがさらにものがなしさを誘うではないか。

 もっとも、もともと知床峠は天気が変わりやすいところなんだと思う。以前一度ピーカンの日に来たことがあるのだが、平地では快晴だったのに山を登っていくと「すぅっ」と天気が悪くなっていって、夏だというのにとても寒くなり、パラパラと雨まで降った。もちろん峠を越えると、また晴れているところがおもしろい。まさに「山の天気」なのである。
 もちろんこの日も知床峠はかなり肌寒かった。たぶん気温は5度くらいしかなかったんじゃないだろうか。本土ではもう26度だとか27度だとかおそろしいことをいっているというのに、知床あたりはほんとうにまだ雪が溶けたばかりで、やっと春が来た!というカンジだ。日本ってホントにおもしろい国ですね!
 このように、まだ路傍にも山の中にもスキーが出来そうなほどたくさん雪が残っていた。

湯気がたってる温泉・・だったらよかったのに。しくしく。
わかるかなぁ、白い湖みたいなのは全部雪です。

 寒いわ霧で視界は最低だわですっかりさびしい気分になった我々は、このあと無謀にもさらにさびしいところに向かってしまった。

 野付半島である。

 ここには有名な「トドワラ」があり、海に侵食されて立ち枯れた林が見られる。侵食は今も進んでおり、ちょうどヴェネツィアの町のようにいずれ完全に水没してしまうのだとのことで、北海道オタクのワタシの姉が「いまのうちに見ておけ」というから、「そーお?」と軽い気持ちで行ってみたのだが・・・・

 これがとんでもないところだった。

 野付半島の先のほうへ行くと、もう「右を見ると海」「左を見ると海」ってカンジで左右からずんずん海が迫ってくるカンジになる。右手の海から左手の海まで、狭いところはひょっとすると100メートルくらいしかないんじゃないだろうか。てけてけ歩いて半島縦断できちゃうくらい細い出島なのだ。
 しかも曇っているし夕方だし、他に走ってる車もないくらい荒涼としている。

 さ、さびしい。
 想像以上にさびしい。
 なんでこんなものがなしい荒野みたいなところが観光地なのだろうか。

 それでもとりあえず車で行ける最先端まで行ってみた。しかし、寒い!知床峠の上ではなんとか上着なしで歩けたのだが、ココはもっと寒い。風が強かったせいもあるだろうけど、たぶん3度くらいしかなかったと思う。
 このあたりではあまりの厳しい土地柄から、クマさえ出そうになかったが、そういう問題ではなく寒くてさびしかったので遊歩道はパスさせてもらった。だって・・・
 こんなかんじの土地を、わざわざ散策してみたいと思う?

遊歩道で遭難しそう。
・・・・・・・

 まぁ、ある意味すごいところといえないこともない。大勢観光客でも来てればちょっとは雰囲気も違ったんだろうけどねぇ。前に根室の納沙布岬に行ったことがあるのだが、あそこもかなり「地の果て」というカンジがしたけれど、野付もやっぱり「地の果て」感が漂う土地であった。道路には街灯がないし、夜になったら太古と同じ暗闇が落ちるのだろうな。ここに一人取り残されることなんかを考えるとコワイ。こわすぎる。ニンゲンなんて、ちょっと暗いだけでも怖くて動けなくなる弱っちい動物なんだなぁとしみじみ思う。ある意味、猫のほうが高等だよね。・・・

 それにしても、なんでこんな寒くて地の果てなところを観光しているのだ!われながら物好きである。さすがばかばか撮影隊といえよう。(←?)

 あっ、そうそう。せっかく撮影したので公開。これが野付半島最先端です〜。・・といっても、徒歩に切り替えればもうちょっと行けるようだけど・・・
 個人的には、ぜんぜん行きたくない。

い、いきたくない・・・これ以上・・・・・
 ここが地の果て。わかりにくいが、ロープが張ってある。

 しかし根室だって釧路湿原だってそうだったけれど、こんな荒涼とした「地の果て」チックなところにもちゃんとヒトは住んでいるのである。ニンゲンってすごい。どうぶつとしてはちょっと弱っちくても、知恵と努力でがんばるんだね!(←?)

 今回あまりにもさびしい画像が続いたので、最後におまけの猫写真を。

ちょっとせこいけど、これ、新しいキャットタワーかしら。
野付半島で捕獲した野生のこゆめ

 パソコン設置の際にさんざんジャマをしてくれたこゆめ様の証拠写真である。ねっ、なんか華麗にポーズとってません?

 なんと、道東の旅はしつこくもう一回つづきます。これってすでに日記じゃないかも(笑)



 ナミダの道東
(5月29日)

 なんだか昨日は果てしなく寂しい光景ばっかりだったので、きょうは道東の湖連発でいこうと思う。
 道東といえば湖!なにはなくとも湖なのである。摩周湖・阿寒湖・屈斜路湖と、とてもきれいな湖がめじろ押しの、最高の観光地がいっぱい詰まっているのがここ道東だ。すばらしいですねぇ!
 
 そんなわけで、まずは美しい風景から。

そもそも生えてる木も北欧っぽいんだよねー。
ロケ地・ノルウェー。なんちゃって。

 なんだか北欧のフィヨルドみたいだが、これは「オンネトー」という湖である。実は大昔(←ココ、強調。自虐的・・)の学生時代にも一度訪れたことがあるのだが、その頃はかなりマイナーな湖で、観光客もひとりもいなかった。・・んだけど、今はしっかり観光コースにも組み込まれているらしく、いきなり観光バスに出くわしてしまうという不運に遭遇した我々であった。さすがツイてないわがダンナだね!

 前にここへ案内してくれた運転手さんから、「オンネトーは一日のうちに湖面の色がさまざまに変化するので、『ひとつで五色沼』っていわれてるんだ」と聞いた記憶がある。そんな美麗な湖なのにイマイチ観光化されていないのには理由がある。まず湖そのものが原生林に囲まれていて、湖岸の片側は道路がない。道路がつくられている側もすごく道が狭くて、普通車がすれ違うのだってきついくらいだったから、大型車を駐車するようなスペースがどこにもないのである。前述の観光バスはお客を下ろしたあとUターンできるところまでずぅっと走っていって、十分後くらいに戻ってきて客を拾って立ち去っていった。そんなところだからこそ自然のままの景観がいままで保たれてきたのだろう。

 ちなみに「オンネトー」とは「古い湖」という意味なのだそうだが、摩周湖の「カムイトー(神の湖)」といいコレといい、アイヌの人は本当にいいネーミングセンスしているなぁと思う。ぜひうちの猫の名前なんかもつけてほしかった。(←?)

 ちなみに大昔(←しつこく強調)に訪れたときは運悪く小雨が降り出したため、せっかくの湖面の神秘的な色合いがだいぶ損なわれてしまって残念だったが、今回は薄曇りながら晴れ間が差しているあいだにここに辿り着くことができた。

 ツキなし男に先導された我々一行としては画期的にラッキーである。
 こいつは幸先がいいぜ!と思ったワタシであったが!
 なんとワタシの「晴れ女ポイント」(いつからポイント制に?)をここで全部使い果たしたことが後に明らかになるのであった。しーん。

 それにしてもこの湖はほんとうに神秘的な色をしている。摩周湖みたいなウルトラマリンではないけれど、とても鮮やかで柔らかな美しい水色から濃い青色へのグラデーションが楽しめるうえに、森に囲まれたひっそりとした場所で、スケッチなんかして一日のんびり過ごしてみたいような、すごくいいところだ。
 ・・ホントは絵なんか描けないけどさ。気分のモンダイだよ、気分の。

 さわやか・・・
  対岸の緑も美しい。
びゅーりほー・・・ 
なんともいえないこの色合い!

 この一番下の写真なんて、すごい色でしょ。いろんなモニタで見たときにきれいに表示できてるか心配だけど、ホントにこんなコバルトがかった濃い水色だったんです。
 でも、近くに寄ってみるとすごく透明で、手を洗いたくなるなっちゃうようなきれいな水だった。飲むのは・・・あのコバルトカラーをみると、理科の実験とか思い出しちゃって、ちょっと・・・(笑) 

 さて、ここで「本日のお天気ポイント」を使い果たした我々の行く手には、常に暗雲が立ち込めることになった。
 ものすごく不吉である。っていうか、「快方へ向かう」という天気予報はどうなったのじゃー、気象庁!
 やばい、少しでも晴れてるうちに行こう!・・と急いで向かった摩周湖は!!

いつもこんなだから、絵葉書とかテレカとかバカ売れなんだよね。摩周湖の神様は商売の神様か?
ああっ、なんて神秘的。

 ・・・・・
 このむこうに、ホントはあるんですよ。群青色の、まさに神が棲むような静けさと荘厳さに満ちた、あのアレが。
 ・・・・・・・・・・・・・

 コレが見れなくて、なんの道東?

 まぁ、摩周湖ってのは春夏秋とこういう状態になってることのほうが多いわけだから・・・しょうがないといえばしょうがないんだけどね・・・・ここに来たのは三回目だけど、ちゃんと見えたのは一回だけだよ。それも真冬だったよ。・・・・

 では気を取り直して次の湖いってみよう。屈斜路湖である。

他に楽しみもないので、真剣にクッシーが見えないか目をこらしてみた。・・・
 クッシーや〜い。

 なんだかミスティーだ。結局ずーっと霧とお友達ってカンジだったなぁ、今回・・・・
 でも、こうして撮った写真を見返してみると、これはこれでなんだか味があって悪くないかも。と自分を慰めるワタシであった。いうまでもなく摩周湖とか知床峠のアレは問題外だが。

 では霧の道東、しめくくりはやはりきわめつけの霧をお届けしよう。

ああ美幌峠。女工哀史。・・とは無関係。
看板がなかったらなんだかわからない光景

 美幌峠です。
 前からどうしてこんなのが置いてあるのか不思議だったのだが、観光地にある地名の書いてある看板ってのは、こういうとき証拠写真を残せるようにってんで設置されてたんだね!(そうか・・?)
 美幌峠。ここは、眼下を仰ぎ見ればはるか屈斜路湖と雄大な知床連山を一望できるという、屈指の絶景スポット!・・・・のはずであった。

 なんでこんなにツイてないのねん!!

 ワタシはここに来たのも三度目だが、霧に見舞われたのなんて初めてだ。摩周湖と知床峠はともかく、ココが霧の名所という話はあまり聞いたことがない。ちくしょう〜。

おいおい、これ、あぶないよ・・・
ねー、これはあんまりでしょう?(泣)

 「食べ歩き北海道」を握りしめて来道してから苦節(?)一年、やっとやっと北海道観光の目玉中の目玉である道東に来たというのに〜。ひどい。ひどすぎる。あんまりだぁぁ。
 このウラミ、はらさでおくべきか〜。(←知ってる人、年がバレます)

 というわけで、わがばかばか撮影隊はリベンジを心に誓いつつ道東を後にしたのであった。完。
 ながながとヘンな旅行記におつきあいいただいてありがとうございました!



 今年もよろしく
(5月31日)

 きょうはやっと気温も20度以下になったけれど、昨日もおとといもとっても暑かった。昨日なんかなんと最高気温・29.8度だったそうで、日本で一番暑いのが北海道だったらしい。なんということだ。
 北海道といってもちゃんと夏は暑いのである。湿度が低いから蒸し暑さはあまり感じなくてすむが、30度を超える日だってけっこうあるし、夏の代表的な風物・猫がだらーんと垂れる姿だって見られるのだ。えっへん。(←なぜ威張る?)

 夏が近くなって気温が上がってくると、猫たちにとってはなつかしい大好きなお友達がやってくる。
 虫さんたちだ。

 近頃はたまにこういう暑い日があるので、風を入れるために窓を開けたりすることが多くなってきていた。寝室の窓も薄く開けて風抜きをしていたのだが、なぜかこの窓には網戸が入っていない。・・そうそう、こっちに来てから蚊を見てないなぁ。蚊、いないのかもしれない。それで網戸がないのかな。・・とにかく、あんまり開けてて猫が落ちたら困るから、ほんの数センチだけ開けた状態にして、そのまま夜まで忘れていた。
 その小さい隙間から、今年はじめてのお客さん・羽虫さんがいらっしゃったのだ。

 そうとは知らないワタシが「さて寝るぞ!」と部屋に向かったところ、いつものように猫がわらわら寄って来る。なんだかわからないけど、ワタシが移動するとたいてい猫ズがぞろぞろハーメルンの笛吹き状態でついてくるのである。うーんかわいい♪(おやばか)
 そのように三匹の子豚、じゃなくってさんびきのこねこ、でもなくって、さんびきの猫(ヒツジ含む)を引き連れて来てみれば、あら大変!

 部屋の中にはリビング猫じゃらし・すなわち「生きている猫じゃらし」こと羽虫さんがいたのである。
 猫ズにとっては、虫さんたちが昨年の秋さびしく姿を消して以来の感動の再会だ。
 でもたぶん虫さんにとっては非常に迷惑な再会であったことと思われる。

 余談ながら、昨年の夏の我が家へのお客さんランキング一位はテントウムシちゃんだった。アレはけっこう存在感も大きさもあって猫としてはかなりうれしいエモノらしいのだが、いかんせんルックスがかわいいのでニンゲンとしてはむざむざ猫にやられてしまうのを見過ごすに忍びない。「なんで持ってっちゃうの?」と不満そうなすおちゃんに謝りつつ、床に落とされてボーゼンと固まったテントウムシを救出・解放することもしばしばであった。
 今年も来るのかなぁ、テントウムシ・・・・

 いやいや、とりあえず今ウチに来ているのは羽虫であった。

 それまでヒマそうにぽーっとしていた猫ズは、たちまちめちゃくちゃ興奮した。天井に止まった羽虫を追って、しゅたたっ!とタンスの上に駆け上り、果敢にアタックする。なんとか虫を捕らえようとするこゆめが照明のペンダントにパンチを食らわすもんだから、パラパラとホコリまで降ってきてニンゲンにとっても迷惑このうえない。
 しまいにアイノが「ぶにゃ〜ん・・」とせつなげな声で虫さんへの愛を訴えるに至ってワタシのがっくり度は最高潮に達した。

 これじゃ寝れないって!!

 そういえばうちの猫どもは、鳥とか虫とかを狙っていてどうしても手が届かないとき、「うにゃ〜」ともどかしげに鳴いたりすることがよくあるのだが、これって野生のハンターとしてはいかがなものか。エモノを狙いながら「ぶにゃ〜ん」なんて鳴いたらとっとと逃げられちゃうと思うのだが・・・
 キミたち、野生生活には程遠いね。

 とにかくココでにゃーにゃーいわれてたら寝れないので、不本意ながらニンゲンも軍事介入を決意した。
 どこにいるんだよ、虫?・・と探してみると、照明器具の内側に避難してじっとしている羽虫の姿があったので、「しょうがないなぁ、羽虫ちゃんや、ワタシを恨んでくれるなよ!」・・などとぶつぶついいながら雑誌の角で照明をどついて虫を追い出してやった。ふらふらと飛ぶ虫子ちゃんの姿に、たちまち猫ズの目が「きゅぴ〜ん!」となってキャッチしようと狙いはじめる!
 ところが虫は、猫の手がぎりぎり届かない天井にぴたっと止まって動かなくなってしまった。もしやヤツは持久戦を挑んでいるのだろうか。うーむ、けっこうかしこい虫である。もしかしたらアイノより知能が高いかもしれない。

 すると猫たちもしっかり持久戦の構えに突入してしまった。さんびきそろってタンスの上に並び、じーっと虫の動向を見守っている。いや、いくらねばってくれてもいいんだけど、そうなるとニンゲンも否応なしに持久戦に巻き込まれてしまう。これでは電気が消せないではないか。
 こまったなぁ、と思いながらしばらく雑誌を読んだりしてみたが、いっこうに虫は動かず猫も動かない。さすがは「待ち伏せ型の狩りをする動物」である。ひとたび獲物と決めるとびっくりするほど根気強い。ついでに虫もなかなか根気強い。

 ああ、電気が消せないよぅ。

 それでワタシがどうしたかというと!しょうがないから電気をつけっぱなしで寝ました。
 とっても寝つきが悪かったです。(・・・・・)
 しょせんこうやって猫に尽くしてしまうのが猫好きのサガである。

 ちなみに翌朝起きたときには、虫も猫も陰もカタチもありませんでした。どうなったのかなぁ、あの虫。
 それにしても、虫には悪いが、ホントにやつらは猫の最高の遊び相手である。いや、虫のほうは命がけなんだけど。ニンゲンとの遊びでは得られない野生の興奮を与えてくれる虫さん、ありがとう!今年もよろしくね!

 あっ、テントウムシちゃんは助けてあげるからね。(えこひいき)



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