開運?なんでも改名団!(アイノという名前について)



 さて、「長七郎くりたろう」ですが、当初その毛色から「バニラ」というぷりちーな名前を考えていました。
 すなわち、「バニラ長七郎くりたろう」です。
 カワイイんだかお笑いなんだかわからないというおそろしい名前ですね。

 ところが、この「バニラ」という名前にうちのダンナがイマイチ乗り気でない。
 ねこの呼び名というのは大抵省略されるものです。
 スオミは「すおちゃん」、じゃあバニラで「ばーちゃん」
 子供でしかも男の子なのにいきなり婆さんです。たしかにこれは不憫です。
 じゃあ、「ばにーちゃん」??
 子供でしかも男の子なのに、なんだかウハウハなカンジです。これもあんまりですね。
 かといって、「ちょーさん」っていうのもドリフ球界の宝かってカンジでもののあわれを感じます。

 しょうがない、もう一回考えよう。
 ・・となったのですが、これがまたむずかしい!!!
 そもそも女の子の名前しか考えていなかったこともあって、ハマった名前がどうしても浮かばないのです。
 さらに、「猫手」のバックナンバーに載っていた「ねこの名前画数診断」も参考にしなければなりません。・・いや、別にしなくてもいいんだけどさ。そういうのって、なんとなく気になるじゃないですか。
 いったん悩みはじめるとキリがないもので、ぜんぜん決まりません。

 そんなら、フィンランド語でいこう。

 突然そうひらめきました。すおちゃんとも語感が合いそうだし、いいかも。
 しかし、当然ながらフィンランド語なんてカケラもわかりませんので、ネット上のフィンランド語辞書に頼りまくりました。すなわち、ちょっと良さげな単語をかたっぱしから調べていったのです。

 が、それでもなかなかピンと来るのに当たりません。
 こりゃ困った。
 半ばやけくそでネットサーフしていたとき、「カレワラ」のダイジェストを載せているサイトに行き当たったのです。
 カレワラ、ご存知ですか。名前くらいは世界史でも習ったですよね。
 フィンランドの大叙事詩です。
 これが、けっこう面白い!なんせ、最大の英雄がすごい歌い手でしかもじいさんなんですよ。イケてます。アバンギャルドです。(←?)
 そこで私は、カレワラをざーっと読んでみました。が、なんせフィンランド語だから、英雄たちの名前も語感がすごい(笑)。
 こりゃ困ったなぁと思っていたところに目についたのが、「アイノ」というシンプルかつちょっと可愛い名前。

 しかし、ここにひとつ問題がっ!
 これ、実は英雄じいさんの求婚を拒んで湖の精になっちゃう可憐な乙女の名前なんです。
 女の子の名前だよ〜。
 
 しかし、もういい加減考えるのに疲れていた我々は、あとから理屈をくっつけることにしました。
 すなわち、古来より弱く生まれた男の子には女の子の名前をつけたりして、無事成長することを祈るものではないか!末っ子でちっちゃく生まれたくりたろうにはピッタリじゃん!・・・・という適当な考えです(笑)。

 でも、確かに「スオミ」と「アイノ」、語感が合ってます。画数もオッケー。
 もういいや!(笑)

 こうして長七郎くりたろうの名前は「アイノ」に決まったのでした。
 後から判ったのですが、シベリウスの奥さんの名前が「アイノ」だったそうです。今でもシベリウスさんの住んでいた家は「アイノラ」(アイノの家)と呼ばれて保存されています。
 フィンランディアから名前がついたスオミの相棒にアイノ、ばっちりじゃないですか。

 ひそかにほっとするワタシでした。ははは。
       


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