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Michael Pitきまぐれ短信
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04-05ロンドン日記(2/4) -2005年1月-

2005.1.29(土)
とても気持ちの良い朝。「今日はReally Nice」とエリザベスさんのお天気言葉。

ヨガの先生から紹介してもらっていた日本人のKさんの住むエプソンに遊びに行ってきました。エプソンは Waterloo から35分ほどのところにある少し郊外の町です。Kさんのお宅でイギリス人のご主人と3ヶ月の女の子と一緒にこちらのカレーをテイクアウトしていただきました。

ここのところ少し日本語が恋しくなってきていたのでもうべらべらしゃべりまくりました。ご主人も日本語がとてもうまく(独学だそうです)イギリスのお勧めの場所など教えてくれます。いつも一人でご飯を作り一人で食べているので、みんなでお話しながらいただくカレーのおいしかった事!たのしい日本的な時間を過ごせました。

帰宅途中に下宿先にわりと近い場所に面白い子供向けのオペラを今日まで上演していることに気づき行ってみました。Tricycle Theatre と言う小さな劇場です。The (Little) Magic Flute というアイルランドのオペラカンパニーの作品です。4日間だけの公演で話題になっていたものですからチケットは売れきれで買えなかったのですが、一度駅まで戻りかけて思い直しもう一度劇場に行くと運良く今戻りのチケットが1枚あると言われ観ることが出来ました。出演者6人、演奏者5人のかわいいオペラでしたが突然観る気になった作品としてはあたりでした。次回ここで上演されるロンドンの地下鉄の中を芝居にした作品もなんだか面白そうです。


2005.1.22(土)
寒い朝。霜が芝生におりています。午前中は掃除をしたりパソコンを打ったりとゆっくりとすごしました。今日も明日もまたメトロポリタンラインがストップ。今回はバスで Willesden Green まで行き、そこから Jubilee Line に乗り換えてロンドン中心部へ出ます。もうなにがあってもこわくないぞ!まったくなにがおこるかわからないロンドンの地下鉄です。

4時からナショナルギャラリーに行きゆっくりと絵を鑑賞しました。この時期は観光客が少なく静かでいいですね。その後待望の Les Miserables を観劇。10ポンドの席で視界は今一つでしたが、ロンドンの役者はすごく良い!かつて黒柳徹子さんが「本物のミュージカルを観なさい」と言われていましたが本当だとつくづく思います。わたしはミュージカルを観て初めて今日泣きました。すばらしいという思いと、感動で涙がハラハラと流れてきて不思議な気分でした。爽快感と開放感。ロンドンバージョンのレミゼはとにかくとても良い!


2005.1.19(水)
今朝はVery Winter! でした。これエリザベスさんの言葉です。とても寒いと言う意味だと私はとっていますが・・・

10時から LYRIC HAMMERSMITH で Philip Pullman の "The Firework-maker's Daughter (花火師の娘)”を学校公演の子供達にまざって観劇しました。この作品は今ロンドンに一年研修で留学している俳優の小森創介さんのおすすめで、「もう2・3回でも見たい作品です」と言っていたので、即チケットを購入したものでした。東洋の小島を舞台に、花火の打ち上げ師になることを夢見る少女リーラ。しかしだれもが女性はなれないと言います。その夢をかなえるために彼女は大冒険にでかけます。そこでいろんな出来事に遭遇して・・・

ビックリしたことはなんと舞台で大花火が5・6発打ち上げられる事!線香花火ではありませんよ。もう驚きです。こんなことが出来るんですねロンドンでは・・・子供にまざってはしゃぎまくりました。ウォー・ワォー・イェーイ!最後にリーラが花火師になることを許された瞬間、私の体は感動のあまり震えました。真実がしっかりと見え、夢を実現することの大切さを感じました。すごい芝居です。

隣の男の子に「芝居たのしんだ?」とたずねると「もうすごいたのしんだよ!!! You はどうだった?」「わたしもたのしんだよ」と短い会話をしました。舞台に参加して人物に共感し思わず声をかける子供達の積極性にうらやましくそしてうれしく思いました。こんな、想像を超えるような芝居を創りたい・・・と強く思っています。


2005.1.16(日)
今朝、最寄の駅に着いてバスに乗り継ごうとしていると何やら後ろから声がするのです。振り向くと交通連絡係の女性が「昨日は大丈夫だったか?」と大きい声で私に声をかけているのです。昨日ロンドン中心部に出ようとすると急に地下鉄のメトロポリタンラインが動かなくなって、代わりに2つバスを乗り継いでいかなくなり、大騒ぎして行き方や最終のバスの時間など聞きまくったので、私の顔を覚えていたのでした。昨夜は観劇の予定があったので帰ってきたのが11時30分過ぎ、でも問題なかったので「大丈夫私はOKよ!」と答えると、今度は「芝居は楽しかったか?」と聞くので、もう本当におかしいやらうれしいやらはずかしいやら、人の暖かさに触れたひとときでした。

都心に出て12時からアレクサンダーテクニックのレッスンを受けました。言われたことは、「高い理想や目的を持っている人は、どうしても余分な力が入りがちになります。これが一番よい方法だと決め付けないでちょっと周りを見回してみるともっとよい方法が見つかるものです。目先だけで一生懸命見ているのは本当は見ていないのです。頭の奥ふかくから物事をみてみると楽になりますよ。」あちこちの部分を触れられただけで堅かったものがほぐれていく感じになりました。時間がもったいないと思って日々無理をしてつかれた体をらくにしてくれました。もう少し余裕をもっていこう・・・

ワークが済んで家に帰り、エリザベスさん手作りのランチをお孫さんといっしょにいただきました。ライスブディングがおいしかった!体と心がほぐれてとてもリラックスした日曜日でした。


2005.1.12(水)
ここのところパソコンの調子が悪くて日記を更新できないでおりました。1月4日におかしくなって、6日に日本へ一時帰国した折り、古いパソコンを持ってきたのが昨日。

しかしモデムが100ボルト対応のままだったことに気づかず、イギリスに戻ってまたパソコンがつながらなくてもう本当に困ってしまいました。そこで今朝ロンドンに住まれて長いアレキサンダーテクニックの先生に電話し相談したところ、変圧器を売っているお店を紹介してくれました。

North Ealing にある ベル・りびんぐ(Bell Living) という Japanese Recycle Shop で、日本人の男性が経営しています。モデムを抱えてすぐにかけこみ事情を説明したところ、「ありますよ!」とイギリスの電圧対応のAC/DCアダプターを探してくれました(「これがあれば変圧器はいりませんよ!」)。モデムを電源につなぎ本体のランプがついたのを見た時は本当に安心しました。この店にはわたしのモデムに合う電源は一つだけしかなかったのです。それを思うと私はつくづくついている!と感じました。彼いわく「こちらにきたら誰もが一度はパソコンの調子が悪くなるものです。ぼくも来たときパソコンをすぐに壊しましたからね・・」。やさしく対応してくれた彼に感謝しまくりました。家に帰りパソコンが無事つながった時はもう天まで登るくらいうれしかったですよ!だってメールができないと今の私はロンドンで生きていけないんですもの・・気持ちが楽になり隣の町まで買い物に出かけバーゲンでTシャツを買ってしまいました。気持ちの変化が本当に激しいのです私は・・・

ともあれ異国で生きていくコツを今日は勉強した日でした。 


2004.12.31(金)(〜2005.1.1(土))
朝、台所でエリザベスさんと会いました。朝から英語三昧です。とてもいいことなんだけど朝は頭が働いていないのでうまく話せません。10時45分からメガンおばさんのところでコーヒーとお菓子を頂きながらエリザベスさんとお友達の方と私とメガンおばさんの4人でおしゃべりのひと時を過ごします。こんなとき今自分が置かれている環境のすばらしさに気づきます。私の英語はとても未熟ですが本当に緊張しなくなったことは事実なのです。とにかくこの環境を大いに利用させていただこうと思っています。

3時からBarbicanでROYAL PHILHARMONIC ORCHESTRAを聞きに行きました。こちらでは3400円ぐらいで一流の音楽を聞くことができます。音楽は直接感情に訴えかけてくれるからいい。言葉がわからないこともないしとても気分的に楽でいい。日本ではめったに味わえない贅沢な音楽にすっかり魅了されてしまいました。2004年の最後の一日をこのように過ごせている事になんだか感謝したくなってきました。大切に日々をすごしていくことをこれからも心がけて行きたいと思っています。

夜は近所の方たちと新年の幕開けを祝うパーテイに招待をうけました。とにかくいろいろおしゃべりするのが流儀らしい。話がとぎれるとみんな気を使って話題を提供するのです。わたしの隣に座った男性がゆっくり話してくれるタイプだったので、映画の話や、ロンドンで何を勉強するのかとか、日本の俳優演劇養成など簡単な言葉でお話しました。話すこと4時間強!ついに新年の幕開けです。シャンパンで乾杯してお祝いしました。私は英語漬けでくたくたになった2005年のはじまりでした。”あけましておめでとうございます!!!”
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