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Michael Pitきまぐれ短信
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2008年11月-12月
2008/12/29(月)
年末年始休暇に入りました。

今年を少し振り返ってみると・・・・・

年明けは、高校生たちとの芝居作りで始まりました。
「銀河鉄道の夜」をベースにした作品に取り組み、
演劇を通して人間として成長することのすばらしさを生徒と共に学びました。

2月、モスクワ芸術俳優養成学校の教授たちによるワークショップ、
8月にも英国のドラマ教師によるドラマ・イン・エデュケーションに参加。
ワークショップは自分を磨き続けるための大切な時間です。

6月には横浜で青年劇場『族譜』の地域公演が行われました。
横浜で青年劇場を支えて下さるみなさんの熱い心に、
ただただ感謝と感激の日々を過ごしました。

例年どおり、8月、
青年劇場の俳優たちによる朗読会・平和へのメッセージに参加。
今回で6回目の上演。続けることの大切さをしみじみ感じました。

12月、真船豊作『鼬』に出演。
戯曲作家の命をかけて創り出したセリフの一つ一つに、息を吹き込む俳優。
心と身体のしなやかさと的確さ、
感性の鋭さを磨く必要ありと痛感させられた日々でした。

そして今、人の心が豊かに潤える、元気になれる芝居作りの大切さを、
あらためて感じています。
そのためには健康な心と体が基本!
そんな思いを巡らせながら新年を迎えようとしています。
みなさん、良いお年をお迎え下さい。

去りゆく2008年 去りゆく2008年


2008/12/22(月)
昨日、スタジオ結での『鼬』公演、無事千秋楽を迎えました。
うれしいことに初日から数日を除いてはすべて満席になり、
なんと久しぶりに大入り袋をいただきました!

あのはげしい真船方言の世界に飛び込んでいく・・
「畜生!負けてたまるものか!」
でも毎日、舞台上の憎たらしい人間と出会いながら、
「生きる」事を実感していました。

今は、あの登場人物一人一人がいとおしく思えてしかたがありません。
真船豊の『鼬』。本当にすごい作品でした。
貴重な時間をつくって観に来て頂いたすべてのみなさん、
ありがとうございました。

小道具の一升瓶と客席 小道具の一升瓶と客席


2008/12/13(土)

ご観劇下さったみなさまから今日はたくさんの花束をいただきました。
観に来て頂いただけでも感謝なのに、ほんとうにありがとうございます。

お芝居は全体的に力強くエネルギッシュになってきています。
「おもしろい!」と目をキラキラさせて感想を言って下さることに、
俳優としてうれしさいっぱいです!
もっともっと良い芝居になるぞ・・・・!






2008/12/9(火)
本日、小劇場企画『鼬』の初日の幕があきました。
ほぼ満席に近いお客様の中で、緊張感のある舞台でした。
私もなんだか緊張して・・・・もう・・・

舞台セットの障子 舞台セットの障子 日本の面影です

観劇して下さったお客さんから、
「いやぁ、おもしろい芝居だねぇ!2時間半とは思えないよ」
と開口一番言って下さいました。
「これからも近代古典を是非見せて欲しい」とも・・

お昼の公演は売り切れですが、夜の公演はまだお席がございます。
是非、青年劇場スタジオ結に「鼬」を観にいらしてください。


2008/11/29(土)
今日は稽古はお休み。午前中、着物のこしまきを手縫いで作りました。
不器用なので2時間半もかかってやっと完成。本番に使用するものです。

午後から、三ツ池公園へ。イチョウの絨毯の華麗さに心奪われました!

イチョウ落ち葉の小径 イチョウ落ち葉の小径

そしてそっとその上を歩いてみると・・・なんだかメルヘンの世界に迷い込んだような気分でした。自然が創り出す美しさはほんとうに不思議です!


2008/11/18(火)
午前中、横浜の演劇図書館に本を返しに行ってきました。思いがけないことにそこの管理の方が「鼬」のチケットを購入して下さいました。ありがとうございます!

ここのところ毎日のようにチケットの申し込みを頂いています。そのたびに感謝としっかりやらねば・・・という気持ちで一杯になります。

図書館から外に出たら、まっ青な空とランドマークタワーと紅葉した木々のコントラストが美しかった!澄み切った青空は勇気と感動をあたえてくれます。なんてすばらしい・・・

さあ、稽古がんばるぞ!

爽快!


2008/11/18(火)
鼬の舞台

小劇場公演「鼬」の舞台"だるま屋"のセットです。毎日の稽古の度に生活感が出てくる美術の工夫が見られます。私たちの稽古も後半にさしかかり、それぞれの人間の関係をどのように創り出すか、うなるような時間を過ごしています。これからが勝負です。もっと描き出さねば・・・・!


2008/11/15(土)

午後から横浜市鶴見区にある横溝屋敷(獅子ヶ谷市民の森)を目指して
自宅からウォーキング。
晴天ではなかったものの、秋の風景を楽しみながらのひとときでした。

帰りはちょうど良いバスを探せなくて、また歩くことに・・・。
しかし、こんなときにかぎって感じの良いお店を見つけるのですねぇ〜!

浜カフェ入り口

"浜カフェ"という名前と、素敵な店の雰囲気に誘われて
コーヒーと手作りパンを頂いてきました。
このあたりを歩いたときに寄るにはよいところで、
なかなか洒落たお店でした。


2008/11/13(木)

図書館で、『鼬』の作者である真船豊の『なだれ』という本を借りました。
小品戯曲が6編収められているのですが、
どれも田舎のごく普通の人たちの日常を独特の真船言葉で描いた、
味のあるおもしろい本です。


この本の最後に、かつてその本の持ち主だったであろう人の書き込みがありました。

  1938年5月27日夜
  終日の雨 若緑 水雨にぬれて閉され行く
  鉱山事務所の淋しさに つい手にとりて
  読み終わりぬ
  ランプの灯 暗く 山の雨夜は
  亦 一きは 淋しさを増す

鉱山事務所で真船豊の本を読むなんて、インテリのひとだったんだろうな・・・?

このなかに含まれている「春来たりなば」という戯曲は親子の情愛を描いたもので、北海道の鉱山を舞台にしたものです。きっと書き込みをした人はこれを読んで、故郷がなつかしくなったにちがいありません。

70年もの時を隔てて同じ本を手にしていた人を想像するなんて、
少しミステリアスで不思議な感じです。

三ツ池にはばたく鳥 冬遠からじ


2008/11/2(日)
Traditional Japanese Music Concertの演奏を聞きに、東京国際交流館に行ってきました。

パンパスグラス 東京国際交流館近くの
パンパスグラス

(ススキではありません)

このコンサートにはお友達のイギリス人が出演していて前々から機会があれば行きたいと思っていたものです。彼は篠笛 (しのぶえ )という日本の竹笛を吹いていました。演奏した「竹田の子守唄」には心が洗われるような透明感がありよかった!

他にも娘道成寺や越後獅子など日本の有名な長唄を演奏されていて、たのしい時間をすごせました。日本が大好きな彼がこんなに芸を磨いていたなんて感動でした。久しぶりに会ったので終演後に英国的な挨拶で私をハグしてくれたのでした。
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