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Michael Pitきまぐれ短信
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2006年1月-2月

2006.2.22(水)
横浜世界演劇祭2006”を個人的にお手伝いしています。海外招聘劇団のひとつにイギリスはスコットランドの劇団ダンディ・レップ・シアター というのがありますが、そのメンバーたちと仕事のうち合わせのため横浜でお会いしました。

今朝日本に到着したばかりの彼らは元気満々!すこし遅い昼食の幕の内弁当もほんとうに楽しんで食べていました。その後、時差ぼけ対策に横浜周辺を散策。なんとあの大観覧車にもみんなで乗ってしまいました。高所恐怖症の私ですがそれはそれは楽しいものでした。

ダンディ・レップのメンバー

24日(金)から始まるダンディ・レップ・シアター (スコットランド)の『コルチャック先生の選択』。芝居の内容も演技も見応えのあるものと期待しています。みなさんもよかったら横浜まで観にいらして下さい。


2006.2.19(日)
劇団のメンバー数人と、栃木県足尾町の山奥にある秘境温泉"庚申の湯"に一泊で行ってきました。これは"これからの青少年と演劇について語る研修会"とでも言いましょうか・・

なにも期待しないで行った旅館は、目の前に雪山の見える露天風呂が最高で、また料理の方もなかなかおいしく、思いがけない旅の良さに話しも熱く盛り上がり楽しい夜の会議となりました。

開けた翌日の今日は「足尾鉱山」の坑道内展示を観光しました。今から約400年前に鉱山労働者によって掘り起こされた鉱山の歴史を垣間見るもので、それはそれは見応えのある坑道に圧倒され、また当時の人達の暮らしを肌で感じることができ、なんだかすごい研修になったものです。それにしてもわたらせ渓谷鉄道はのどかでしたよ。


2006.2.5(日)
北鎌倉から洋光台まで、山歩きに行って来ました。アジサイ寺の裏から天園ハイキングコースに出て茶屋が2軒ある天園というところまで歩き、そこから横浜市の管理する市民の森の中をたどって洋光台まで。今日の歩行時間は約2時間半。

休日とあってハイキングを楽しむ家族連れ、山登り愛好会の人達、大学のサークル仲間などたくさん歩いていました。雪解けの鎌倉の山はまだ道がどろどろしていて歩きづらかったですが、歩くほどに身体もぽかぽかと温かくなり、ほどよく冷たい空気とのコンビネーションが最高でした。
鎌倉から洋光台へ続く市民の森の山道 鎌倉から洋光台へ続く
市民の森の山道


2006.1.27(金)
韓国公演でお世話になっていた韓国人ドライバーのシンさんと、帰国後もメールをかわしています。彼はいまとても熱心に日本語を学んでいるのです。英語も少しできるので、わたしはいつも英語と日本語を書いてメールしています。
今日、岡山でお正月焼き肉を食べたと書いたら、すぐ"YAKINIKU?"・・と返事が来ました。そうか、YAKINIKUは伝わらないのだな・・(あたりまえですね)
わたしは、YAKINIKUはカルビだと書きました。わかってくれたらいいけどね・・
ああ!韓国のYAKINIKUがたべたいなぁ!!!
韓国公演で食べたホルモン。
マシソヨ〜(おいしい〜)。



2006.1.24(火)

ウォーキングをしながらまわりの音に耳をかたむける。
鳥の声・風の音・自分の足音・・
すると心も体もすっきりしてくる。 
身体の中が真っ白な状態になる瞬間が好きだ。
これで、体重も減ってくれればなおよいのですがねぇ・・

ロンドンにて、春の到来を告げるスノードロップの花 ロンドンにて、春の到来を告げるスノードロップの花


2006.1.19(木)

昨夜、青年劇場の青少年作品「3150万秒と少し」の学校公演を初めて観ました。初演時は留学期間と重なっていて、観る機会がないまま昨日まで来ていたのでした。

クラスメートとスキー旅行に行っている時、乗っていたバスが不幸にも雪崩に遭い、主人公の二人を残して残り全員死んでしまう。「生きててよかったね」と口々に言う世間に反発しながら、二人はやるせない毎日を苦しみ生きていく…。将来の「夢」を持てない閉塞的な時代にいる若い人に、「それでも希望を捨てないで生きてほしい」という思いを爽やかな感性で伝えてくれる、ステキな作品でした。

身内の欲目かもしれませんが、青年劇場の青少年作品が新しい芸術ジャンルを切り開いたと言う感じを持ち、うれしくなりました。この作品がますます磨かれて大人の観客も含めた多くの青少年たちに観てもらうことを期待したいです。


2006.1.14(土)

ひさびさの雨模様の午後、目黒のポーランド大使館に「ポーランドの演出家ヴヴォジミエシュ・スタニエフスキによる「ガルジェニツェとその探求」というセミナーに参加してきました。


ガルジェニツェ演劇実践センターとはスタニエフスキ氏が芸術監督を務めるプロの劇団で、そこでの俳優たちは都会から離れた共同体へ行き、地域ならではの土着的な歌や踊りを俳優トレーニングの中に取り入れ、最終的には演劇的なパフォーマンスを創造していっているようです。


なぜスタニエフスキ氏は俳優を環境と結びつけることを探求しているのでしょう?氏によると、ギリシャ演劇がそうであったように演劇と自然は深く結びついており、自然は俳優に霊感を与えるものだからということ。日本の伝統演劇の中にも似たものがあると考えており、そのため能や歌舞伎などで用いられている技術や禅や声明、日本武術さえも俳優訓練に取り入れようとしているそうです。

小豆島にて 小豆島にて
雪の阿豆枳(あずき)神社


俳優は身体の中に命が充実している、何かが目覚める瞬間、行動が凝縮した瞬間を見つけなければならない。"Just now"、何度も繰り返して言われていたこと、つまり「今」の瞬間を舞台上で表現すること、それが彼の俳優訓練のテーマであり探求のようです。


セミナー後、ポーランド大使館の方がご用意して下さったコーヒーとクッキーをほおばりながら、日本にいて日常的な俳優訓練とは何だろう…ただ単に身体を動かすだけではなく…そんなことをずっと考えていました。


2006.1.9(月)
最近見た英語TV番組に大変ショックを受けてしまいました。それはポジティブなショックです。大西泰斗さんが講師のその番組は、前置詞、現在分詞、助動詞の持つイメージを彼独特の、ジェスチャー入り表現とでも言いますか・・で、英語学習者としての私が持っていた概念をおもしろいほど変えていきました。

たとえば、進行形。これは〜INGで表され、「〜しているところ」などと私は理解していました。しかしこの〜INGのイメージは"わしゃわしゃ"している、なにか躍動感を持つイメージを持っていると考えるのがよいそうです。たとえば、I'm just going out.なら、「ちょっとでかけてきます〜("わしゃわしゃ"と出て行く)」。なんと!〜INGが実感をもって使えるようになったのです。

この番組は昨年好評だったものを3時間にまとめたものでしたが、私はこれを2時間見ただけで英語に対する見方がおどろくほど変わっています。本当なんですから!!!英語に対するイメージを広げること。英語の上達には大切なポイントだと思います。


2006.1.5(日)
実家から近いおなじみの小豆島へ、2泊3日で山歩きに行ってきました。

中日にはロープウェイの下の乗り場から歩き出して、島で一番高い星ヶ城山という山に登りました。ロープウェイ山頂駅まで一時間、そこから星ヶ城山の頂めざしてさらに40分です。そこには参拝すると願いが2つは叶う(・・・と勝手に私が思いこんでいる)阿豆枳(あずき)神社という名の小さな社があるのです。

しかし登っていくと参道には雪が残り、途中からは粉雪まで降り出して困難極まる参拝となったのです。それでも必死で歩き祈願をしてロープウェイ乗り場まで帰ると、なんと私の髪に小さなつららができていたのでした。この暖かい暖かい小豆島で雪につららとは、この冬は本当に寒い冬なのだと実感した出来事でした。今年の願いがどうか叶いますように!


2006.1.1(日)
新年あけましておめでとうございます。正月休みはいなかの岡山で過ごしております。ゆっくりと流れる時間と空気。その環境の中で今年のやるべき目標を一つずつ明確にしております。目標を具体化していく作業はとても大切なのです。そのひとつは、世界各国の戯曲を出来るだけたくさん読むこと。(いまさらながらですが・・) そして心身ともに向上させること。何事も努力なしでは成し遂げられません!ぼやぼやしていると時間はあっというまに過ぎていきます。2006年は日々精進することをおこたらず生きていきます。でもたまにはリラックスもしなきゃ・・年頭の挨拶でした!

岡南神社におまいりする人々 岡南神社におまいりする人々

追伸:
過去の”きまぐれ短信”のログをだいたい半年ごとにまとめました。”04-05ロンドン日記”もほぼ月単位に分けました。

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