夢のささやき
今月のささやきは・・・特別企画!THE ZOO STORY ピーターへの質問。
Q&Aなど内容盛り沢山でお届けです。(^_^)ニコニコ 
今月の三谷さんのささやき・・・お楽しみください。
2003年4月のある日のささやき
皆さん、久しぶりの『ささやき』です。

1回お休みしてしまいました。その事を、まず謝ります。ごめんなさい。
そして今回は、この間やった【動物園物語】への御質問に答える特別企画です。
そうそう御来場下さった皆様に、この場をお借りして・・・
(貸しているのは僕だから許す!( ̄ー ̄)ニヤリ)お礼を申し上げます。
ありがとうございました。自主公演をやってみて、本当にたくさんの人達に助けられているなぁ
と感じました。スタッフ・キャストはもちろんですが・・・
何よりお客様に来て頂けて感謝です。遠くは・・・北海道・秋田から・・・そして京都・大阪・神戸・・・
などからもお越し頂き。普段、不義理しているにも関わらず素直な御意見を頂き、落涙の思いです。
ありがとうございました。

さて、特別企画に入る前に・・・ここで【動物園物語】を上演してみての感想を・・・
申し述べたいと思います。(述べて述べて述べちゃって!フレーフレーロック!)
御声援ありがとう!小心者ゆえ・・・そのように背中を押して頂けると勇気が出ます。

まず!なんで今回、自主公演という形でこの作品作りに参加したかということです。
mass−□〈マス・マス)とは4人で成り立っています。
演出の遠藤さん・役者の大谷くん・制作の藤野さん。そして・・・僕です。
4人だから□で角が4つ。年齢的な上下も経験やその他の事柄に関係なく、
それぞれ同等の位置関係で物事を決めていく。正方形の角のように・・・
芝居をはじめて早26年。舞台作りとは、そういうものだと思っていても、だんだんに役割分担
というより「ちから関係」で成り立っている仕事の現場に少なからず、
すっきりしないものを感じていました。だから以前のように台本検討から演出家と役者が
頭を悩ませながら想造していく舞台つくりを久しぶりに昔に立ち返ってやってみたくなったのです。
群馬での合宿も、他の劇団が借りている稽古場を、ちよっとだけ間借させてもらっての本読みも
楽しかった。そして、そのほとんどが「これって?どういう想いなんだろう?」という
心情の討論でした。

なかなか商業ペースの芝居では、ここまでつっこんだ討論はできません。
時間的な制約や、先に書いた「ちから関係」があったりして。
でも今回やってみて、可能な限りそうあるべきだということを再発見というより再認識しました。
これだけでも意義はあったと思います。

それから・・・これは具体的反省点として文字で書かれてある言葉を音として・・・おとどけ
する場合の耳に入りやすい表現言葉に、もっと留意するべきだったという事です。
どうしても翻訳物は、そこのところが弱点で・・・ずいぶん僕達なりに気をつけていたつもり
ですが・・・それでも色々な方々からの感想に、その事が足りなかった事を指摘されました。
結果、わかりにくく「難解な作品」と受け取られてしまいました。
気をつけることの反省課題です。

そして、僕が今回やってみて一番良かった事は【本気】になるという。
役者にとって永遠のテーマをじっくりと味わえた事です。
よく「役になりきって」とか「その役が乗り移ったみたい」とか表現されますが、舞台には、
色々な約束事があります。どんなに感情が高揚していても、このセリフの時には、ここに立って。
このセリフの時にはここに物を置く。とか音響や照明との関係もあります。
自分の動作で相手が動き出すとかのキッカケもあります。

自分が今日の舞台で気乗りしないからといって自分に素直に芝居をするわけにはいかない事も
あります。また逆に今日は乗っているからといって、好き勝手に動きを変える事も出来ません。
それらをひっくるめて段取りをきっちりとやる!冷静な自分がもうひとり舞台には必要なのです。
その段取りを何回も稽古することで、体に覚えこませるのですが・・・
なかなか、そこまで行かない事の方が多いのです。そして、それが体に入ってきた時には、
自分でも信じられないくらい「本気」で舞台に立っていられるのです。

事象だけでなく、目に見えていないものまでも信じる事が出来ると、それはより本気に
なれるのです。自分の大事にしていたベンチをジェリーに愛撫され・・・
「俺はあんたの愛しいベンチに座っている。いいか、そしてもう2度と取り戻す事はできない。」
と言われた時、本当に悲しく・・・本当に腹立たしく・・・本当になさけないくらい・・・
何の変哲もないベンチを取り返したい心情にかられるのです。
もちろん、ここにも!細かい段取りがあります。ジェリーの方を向いて立っている角度や
次のセリフでジェリーに近寄るタイミングまで全部決まっています。
でも、まったく意識せずに動けたのです。きっと・・・名優と呼ばれる人たちは・・・
「そんなのあたりまえだよ!」と言うかもしれません!そうなんです。あたりまえなんです。
でも芝居のはじめから最後まで本気でそこに存在し続ける事は僕にとって並大抵な事
ではないのです。どこかで、お客さんを意識したり、相手がセリフを言っている時に別の事を
考えたり・・・。特に大人数の芝居ではありがちです。

でも二人芝居では、それが許されません。だから本当に、この芝居は終わると毎回・・・
グッタリしていました。そして「僕のベンチからどいてくれ!理屈なんてどうでもいい。
僕は、このベンチを独り占めしたいんだ。どいてくれ!!」と言っている本気の自分に
「ん〜〜本気になれてたな!〜」って思っていました。
いっつも、大谷君と「疲れたね〜〜」って言い合っていました。
そんな芝居づくりが出来て幸せでした。

さて・・・それでは今回の特別企画。「動物園物語。あなたに・・・そっと教えちゃう!」
(誰だよ!こんなタイトルつけたのは???)
はじめましょう。でも最初に断っておきますが・・・これから答える事はあくまでも・・・
僕個人の意見です。mass−□では討論はしますが、「こうでなければいけない」という
決め方はしませんでした。それぞれの思いを話しながら最終的には個人の感受性に
ゆだねられていました。この事を了解してください。


♪山ざるチッチさん〜の質問♪
私の家の近くに市の動物園があるのですが、
最近、動物園に行かれたのはいつ、どなたとですか?
また何かエピソードはありますか?
後ジェリー役を演じようと思った事は?尚、再演は考えておられますか?  


☆最近動物園に行ったのは・・・群馬県の猿ケ京温泉に母親を車で連れて行って、帰りに
群馬サファリパークへ行ったのが最後かな。あれって車で動物のエリアに入っていくでしょう。
こっちが動物に見られている気になるんですよね。でも自然界では、それが当たり前で・・・
むしろ正しいと思います。とは言っても柵があって動物は逃げられないんだけど。
ジェリー役は僕にはビジュアルの点で難しいかな?でも今回もセリフを覚えるのに
ジェリーのセリフを全部テープに吹き込んで聞いていました。
すると・・・僕の声をしたジェリーがそこにいました。
だから「やれ!」と言われればやるでしょうね。そして再演は今のところ考えていません。
でも、それもどうなるかわかりません。
演出の遠藤さんは、キャストが変われば別物になると言っていましたから・・・
違うキャストでやるかもね。ありがとうございました。

♪よっしんさん〜の質問♪
「ちくしょう」と言って去って行ったピーターが再びあの公園を訪れあのベンチに座る
ことがあったのでしょうか? 六九さんは、どう思われますでしょうか?
ぜひぜひよろしくお願いしますm(__)mペコ

☆ピーターのその後ですか。
とにかく不可抗力とはいえ、一人の人間をナイフで刺してしまったのだから・・・
その事は、ずっと頭から消えないでしょうね。そして、それまでの考え方や意識の変革は
すごいものがあったと思います。ですが表面的な生活は変わりなく続けていくのでは
ないでしょうか?自分以外の声に耳を傾けるようになるんじゃないでしょうか。
でもオールビーが「その後のピーター」を書くなら・・・
「半年後なにもなかったかのごとくオフィスで仕事をしている」なんて書くんじゃないかな?
その方が大都会ニューヨークの悲しさが伝わると思いますよ。
ピーターは、もう・・・あのベンチには座らないでしょうね。
遠くから見ている事はあっても・・・そして自分の白いハンカチを見る度に思い出すでしょうね。
ありがとうございました。

♪どれみさん〜の質問♪
なぜ犬とでも関わりを持ちたいと考えたジェリーがピーターと友達になる事ではなく
殺される事を選んだのでしょう?
最初から自殺?殺してくれる人を捜していたのでしょうか?
ベンチの取り合いからの突発事故ではない気がしてますが。
なぜ?急にベンチが欲しくなったのかも疑問かな?

☆ジェリーは何度も自傷行為を繰り返していたのではないでしょうか?
自分の存在できる社会を見出せなくて、ただ犬だけは自分に向かって吠えてくれた。
皆が自分を無視する中で、この犬だけは自分を存在している生きている動物として意識して
くれた。それは、とてもジェリーにとってみては嬉しい事だったかも知れません。
でも、その犬とさえ「犬と俺は妥協する事で手を打った。愛しもしなければ傷つけもしない。
何故ならお互いがお互いに干渉しようとしないからだ。」といっている通り、うまく意思の疎通が
出来ない。絶望していたのだと思います。

そして、どれみさんのおっしゃる通り、自殺するつもりで殺してくれる人を捜しに公園へ
やってきたのだと思います。でも誰でも良かった訳ではなく!
ピーターという人をどこかで探していたのでしょう。ジェリーは途中で、この人だ!と
決めたのです。ベンチの取り合いからの突発事故ではもちろんありません。
もっと言うとジェリーはピーターを怒らせたかったがために、わざとケンカをふっかけたのです。
そしてピーターにお前が守ってきたつもりのこのベンチに代表される生活を見返せと伝え
たかったのです。「ベンチ」とはピーターが守ってきた生活の象徴です。
決してベンチそのものの事ではないのです。

「こんなものの為かい、男が戦うのは?教えてくれよピーター。このベンチ・この鉄・この木
これがあんたの名誉かい?この世界であんたが戦って手に入れるのはこいつかい?
これ以上くだらない話があるか?」それに対してのピーターは・・・
「僕は、ここに何年も来ているんだ。最高の喜びと最高の満足な時間をまさにここで!
過ごしてきた。そして、それは人にとって、とても大切な事だ!僕は社会的にも認められて
いる人間だ。僕は大人だ。そして・・・これは僕のベンチだ!あんたにこれを奪う権利はない。」
と言い返します。今までの生活で真正面からぶつかる生活をしてこなかったピーターに
「じゃあ!戦えよ!自分を守れ!ベンチを守れ!」そして物事に真正面から当たる事を
伝えます。その為にナイフを持たざる得なくなったピーターが本気で立ち向かうのです。
最後にジェリーが本をピーターに渡す時・・・「よくやった。よくやったよピーター」と言うのは
そのことです。なんだか芝居のダイジェスト版になってしまいましたが・・・少しは謎が?
解けましたか?きっと、これを読んで・・・どれみさんだけでなく「なるほどね。」と・・・
思った方もいらっしゃるとおもいます。どれみさんのコーナーをお借りして・・・
ちょっと長くなってしまいましたが書かせてもらいました。ごめんなさい。どれみさん。
ありがとうございました。

♪美帆さんからの質問♪
ZOO STORYで演じられたピーター&ジェリーの会話で
三谷さんがキレそうになったことなんてありませんか?
舞台のStoryで二人は偶然に出会いながら真逆な似たものに感じてました。
でもやりきれない気分がラストの印象でなくて不思議。
ピーター&ジェリーのその後は私も気になります。
ジェリーは死んでいないような。ピーターは家に帰って動物園での話を話すのか?
家族と同じように過ごせたのでしょうか?
三谷さんがこの物語のピーターの様な体験にされたならどうしますか?

☆するどい質問ですね。真逆なものを感じて頂けたなら幸いです。
その通りです。あの二人は型は違いますが・・・鏡に映ったもう一人の自分的存在
でした。だからジェリーはピーターを選んだのです。真に人と接する事を避けてきた
ピーターと接したくても、それが出来ないジェリーは共通の思いがあったはずです。
だからジェリーの話を聞いているうちにピーターは内包する自分の姿を見せ付けられて
「もうこれ以上聞きたくありません」と言うのです。つらいですね。
会話の中でキレる事はいっぱいあります。でもピーターは理性で切らなかった。
そしてジェリーに「切れてもいいよ」と言われ、やっと本気になるのです。
御質問の「ジェリーは死んでいないような・・・」ということですが・・・
やっぱりジェリーは死にました。でも霊はという・・・想いはピーターに・・・
受け継がれたと思います。そして,その事は誰にも話さないでしょう。
話せないでしょうそして家族とは今まで通り暮すでしょう。でも意思を持って。
僕が同じ体験をもししたら・・・きっとすぐに逃げちゃって・・・
ベンチの取り合いにまでにはならないでしょうね。
そこが不条理劇といわれる所なのです。ありがとうございました。

♪ふぅ〜こさん〜の質問♪
作品の中でジェリーに出会った後のピーターって性格とか生活は変わったかな?
そしてピーターを演じて六九さんも変わられたことってありますか?
またピーターを演じられていて苦労された事が何かありましたか?

☆今までのピーターの性格は人間のひとつの側面でした。
でもジェリーによって自分で自分の内包する別の側面を見つけた時、おのずと変わるでしょうね。
でも、それを外に出さないかもしれません。生活もそれと言って変わる事もないかもしれない。
でも確実に自分の中では変革があるはずです。現に演じているはずの僕でさえ・・・
この作品を考えるようになって少し世の中の見方が変わったかも。
でも、だからといって生活習慣は変わりません。相変わらず・・・お酒大好きだし。
夜更かしするし・・・おまけにパイプが好きになって、家でだけですけど時々やってます。
役作りで苦労した事は・・・基本的にニューヨークのセントラルパークに行った事がない事です。
東京の公園とは違っていて色々と大谷君に聞いて「へぇ〜」と思っていました。
ゲイの人達が集まる所とか色々あって「そうなの〜」と納得することばかりでした。
翻訳物は難しい!ありがとうございました。

♪クンチャンさん〜の質問♪
ピーターは『ちくしょう!』と言って去って行った、あの後、警察に行ったのでしょうか?
動物園での出来事を家族に話したのでしょうか?
ピーターが読んでいた本は、どんな本ですか? (少し ふくみ笑いされてましたネ)
今回の衣装(ピーターのこだわりファッション)は、台本通りですか? 
チラシではネクタイだったのが、スカーフになっていましたね。 六九さんの案ですか?
パイプたばこって、どんな味がするのですか? 香りのように甘いのですか?
今だから話せるリハ−サル&本番のエピソード(裏話)を 是非、聞かせて下さい(^^)

☆あのあとピーターはどこかで服装の乱れを直して、何事もなかったように家に帰ったでしょうね。
もちろん警察には行きません。なぜならジェリーの気持ちを思うと行けなかったのです。
指紋を消してまでジェリーはピーターを思っていてくれたのです。
そして伝えたかったのです。自分の思いを。それをひとつの殺人事件にする事は・・・
ジェリーにも申し訳ないし、ピーターもそれを良しとはしなかったんでしょうね。
それ程のことがあったのに自分の中にしまって家族にも話さなかったピーターは辛かった
と思います。そして嬉しかったと思います。その想いを胸にピーターは生活していくでしょう。
ジェリーは死んでしまったけどジェリーのDNAは受け継がれたのです。

劇中、僕が読んでいたのはシェークスピアの喜劇で「尺には尺を」〈メジャーオブメジャー〉
という本です。だから・・・ときどき笑っていたでしょう。衣装は台本の冒頭を書きます。
「40代前半の男性。太っても痩せてもいなく。ハンサムでも親しみやすくもない。
ツィードを着て、パイプタバコを吸い、角の尖ったメガネをかけている。
中年にさしかかっているが仕草が若い。」この文章から衣装の加納さんがデザイン
してくれました。パイプは甘いです。客席にもその香りが漂っていたと思います。
嫌いな人にはごめんなさいですね。エピソードはたくさんありますが・・・

一番は・・・ジェリーにたたかれて、左の顎がずれた事かな。舞台稽古でやっちゃいました。
しばらく、ごはんを食べる時。超おちょぼ口で食べていました。
セリフくらいはなんとかなりましたが・・・大きく開けると、ものすごく痛かったです。
よくやれたと思います。役者って舞台に立ってると、そういう事忘れちゃうんですよね。
それと3/3〜9まで演出の遠藤さんが入院しちゃいました。その時は大谷君と・・・
「仕方ないから二人で作ろう!」なんて本気で話していました。
退院してくれてホッとしました。いや〜〜びっくりしました。色々あるもんですね。
どうもありがとうございました。

♪NOVAうさぎさん〜の質問♪
.ジェリ-はきっと自分の存在を誰かに認めて欲しかったのでは?と思いますが
.ピ-タ-がこの体験によって今までとどう人生観が変わったとか続編も観たいなあ.
質問ゥ六九さんは大谷さんとは初めての共演でしょうか
ぜひ又2人の共演観たいです.続編作るとしたらどんな風に?

☆そうだと思います。
自分の存在を唯一認めてくれたのが、あの黒い犬だったんでしょうね。
それでもうまくいかなかったジェリーは死を覚悟したんだと思います。でも、その想いを
誰かに伝えたかった。それがピーターだったんだと思います。
ピーターの人生観はというより社会観は変わったでしょうね。人間観といった方が
あってるかな。でも、それを心に焼き付けて決して外には出さなかったと思います。
大谷君とは初めての仕事でした。最初・・・去年の10月に会ったときは、その・・・
ビジュアルに「ほほう。なるほど。演出の遠藤さんイメージもってるなぁ〜」と思いました。
だって・・・ちょっと普通あまり話しかけるのに躊躇するタイプでしょう。(ごめん大谷くん)
でも群馬の合宿で一杯やったら・・・これがなんと「いいヤツ」で・・・すっかり!
意気があってしまったということです。続編ですか。
こんなのはどうですか?
70歳になったピーターが若者に昔あった話だけどと言ってこの事を話すんです。
そして最後に「これは僕の事だよ。そして30年ぶりにこのベンチに座っている。」
ジェリーの霊がピーターに・・・そして、また次の若者にDNAは受け継がれていきました。
だめかなぁ〜?誰か本書いてください。!! ありがとうございました。

♪チャーリーさん〜の質問♪
三谷さんは自分はピーターとジェリーのどちらに似てると思いますか?

☆う〜ん難しい質問だな。
結局、二人とも違う形で両方の正確を持っていたから両方に似てるかな。
でも外側だけ見たら・・・やっぱりピーターかな。もちろん普段あんな服着てないけど。
そうか!でも生活レベルはジェリーだしなぁ。いや〜難しい。
本当はジェリーのようなピュアな心を持ってピーターのように生活できたらいいのにね。
それと芝居作りの時にその役に近づこうとする人と・・・その役に自分を近づけようと
する人がいますが。僕は後者のタイプかな。だから僕以外のピーターはありえないし。
僕の一部がピーターなんです。だからある意味、あの舞台にいたピーターは僕自身かも
しれません。答えになっているかな。ありがとうございました。

♪すももさん〜の質問♪
私は自分の存在を誰か?何かに見てほしいジェリーと
人との関係に煩わしさを感じて実のところ孤独なピーター?の物語なのかな?と見てました。
一人になりたいと望む事と孤独とは意味が違うのですね?
私も考えてしまった公演でした。
ジェリーは犬を自分の飼い犬だと錯覚するほどの愛情を持ったのに
自分の犬ではない事が死にたくなる程悲しかったのでしょうか?

☆ピーターも孤独だったしジェリーも孤独だった。
だからジェリーの話にピーターも共感できたのでしょうね。
二人は似ているのです。ジェリーは犬に愛情に近いものを感じていました。
「犬が俺を噛もうとしたのは愛の行動だったんじゃないだろうか?はたして犬に餌を
与えるというのは愛の行動だったんだろうか?こんなに誤解しあうのだったら・・・
どうして、そもそも俺たちは愛という言葉を作ってしまったんだ?」愛という言葉が
意味するものをジェリーは見出せなかったんでしょう。そして本当の愛を欲したんでしょう。
表面的なつながりではなく、真の意味でのコミュニケーションを・・・
なかなか僕達も、そこまで考えないで生活しています。でもジェリーは違った。
純粋すぎるほど純粋だったんでしょうね。そして絶望した。
「自分の犬」という表現も単に所有者の問題ではなく、心の中の犬という意味も含まれている
と思います。それが結局は自分の犬ではなかった。つらかったでしょう。
そして死を目前にしたジェリーがピーターに「僕らは今こうして一緒にいるわかる?
こうして一緒にいる。」最後は幸せだったと思います。だからこそ。
「あんたは俺を安心させてくれた。親愛なるピーター」と言えたのです。
芝居の冒頭。ピーターがジェリーに「親愛なる・・・」というとジェリーは・・・
「ばかにしてんのか」と怒ります。でも真の意味で最後にジェリーはピーターに
「親愛なる」という言葉をあえて使うのです。だからピーターは泣けて泣けて
仕方なかったのです。答えになってましたか?ありがとうございました。

♪きららさん〜の質問♪
三谷さん☆再演の予定は?
また?次にやりたい作品や役柄ってありますか?

☆今のところ再演の予定はありません。
どこかの大金持ちがスポンサーになってくれないかな〜。
今回やってみて、やっぱり!お金って絶対必要ですって事がよくわかりました。
もちろん、その為に「思い」は失いたくありませんが。再演するためには・・・
またお金を貯めなくっちゃ〜。フーがんばるぞ!。
もちろんオールビーの作品はやりたいけど・・・バリバリの和物がいいかなぁ。
だって!どう見てもニューヨーカーには見えないって!皆に言われたから。。。〈大笑)
役柄は何でもこい!です。好き嫌いはありません。ありがとうございました。

♪ともちゃんさん〜の質問♪
六九さんて、ひとつの公演が終わった今頃、
どのように過ごされているのでしょう?

☆いや〜ずっと動物園物語の事。考えていたから終わってから、しばらくボーっと
していたかったかなー。ですが・・・学校があったりして、そうもいかなかったけど。
そうそう松井のメジャーでの活躍も楽しませてもらっています。
もちろん!巨人戦はチェックです。でも故障者たくさんで心配です。
個人的には仁志ですね。ファイト!!今年も優勝だ!!!
ビールより今は安い焼酎にはまっています。ありがとうございました。


と皆さんの質問にお答えした最後に・・・
舞台のピーターの最後のセリフ・・・「ちくしょう」の意味ですが・・・
決してジェリーに言っているのではありません。そして元の台本は「神様!」でした。
でもmass−□で話し合っていて・・・日本人にとって神様という言葉は合わないという事に
なり、色々と試してみましたが・・・例えば「うそだろう!」とか「なんてこった」「〈ただ叫ぶ)」etc
英語だと・・・よく「Oh My God」というのですが・・・日本語だとね。?
だから・・・本当の自分に気がついた不安や恐怖・哀しみ・・・そんな思いを一言で言うなら
「ちくしょう!」しかないということになって決定したわけです。


さて・・・今回の特別企画はいかがでしたでしょうか?
御質問の内容が重なったものも重複を恐れずお答えしました。
それから・・・他の人への回答もそれぞれ別の方が読まれてもわかる様に・・・と
書いたつもりではありますが・・・。それでは!本当に皆さんありがとうございました。
また遊びに来てください。待ってま〜す。

  

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