3月17日 Granada
アルバイシン。こんな狭い道にバスがすいすい走る。
ホテルで朝食をとり、朝のアルハンブラを少し散歩したあと(アルカサバ前のアルヒーベス広場までは、チケットなしで入れる)、作曲家・マヌエル・デ・ファリャの家を訪れる(ファリャは、アルベニス、グラナドスと共にスペイン音楽史に残る大作曲家。代表作に「恋は魔術師」「三角帽子」などがある)。ファリャの家はアルハンブラの坂の途中あたりにあり、かつて彼が住んでいた当時のままに保存されている。しかし、まだ開いてない時間に行ってしまい、しばし前で待つ。犬にえらく吠えられる。しばらくして管理人らしきおばさんが現れる。入場料を払い、中へ。このおばさん、妙にせわしない。案内は英語でしてくれたけどしゃべり方が結構きついのだ。中は当然撮影禁止。彼の寝室、作曲したと思われる部屋、妹の部屋、台所、庭などを見て歩く。彼が使用したギター、ピアノも見ることができた。浮世絵もなぜか飾ってある。小さい家なのですぐに見終わる。庭からはグラナダの街が一望できてすばらしい眺めだ。
一通り見たのちアルハンブラをあとにする。今日の宿を探さねば。今日もグラナダ泊である。昨日が豪華宿なら、今日は思いっきりエコノミーに。いろいろ歩き回って、一つのオスタルに宿を取る。家族経営のようだ。おばさんと孫らしき子に迎えられる。一泊1700ptsで今回の旅一番の激安宿。もちろん、部屋にはベッドとクローゼットしかありません!
アルハンブラの北にあたる、アルバイシンを目指す。ここは、小高い丘になっていて、迷路のような道に家々が立ち並ぶ。そして、さらにその上へいくとサクロモンテの丘。ジプシーたちが住む洞窟があるという。歩いて上るにはちと辛い場所なのだけど、ここもアルハンブラ同様、バスでアルバイシンのかなり上まで行けるようになっている。
唄い踊るジプシーの人々。その向こうにはアルハンブラが。
バスを降り、しばらく歩くと白い教会に隣接した広場に着く。そこではたくさんの人が集っていた。その中でもひときわ目立っていたのがヒターノ、即ちジプシーの人々。ボロボロのギターを伴奏に、歌声が響く。昔から受け継がれてきた唄なのだろうか?カスタネット売りのおばさんもいて、観光客相手に売りさばいている模様。彼らジプシーは、祖先はアジアからやってきたと聞く。天性のリズム感をもち、フラメンコもジプシーたちがいなければ存在しなかった芸術だろうと言われる。ベンチに腰掛け、時間の経つのも忘れるくらい、彼らの唄を聴いていた。目の前にはアルハンブラ宮殿、そして目下にグラナダの街が一望できる。太陽は燦々と降り注ぐ。アンダルシアが目の前に迫ってくる、そんな場所だ。おっと、ギターを弾いていた人が、チップをとりたてに来た。ギターの裏板に100ペセタを乗っけてあげる。再びバスに乗り、アルバイシンを下った。
こんなでかい扉が必要なんでしょうか?(ここは入り口じゃないけど)
夕暮れ時、まだ見ていないカテドラルを見に行く。セビージャの大聖堂もすごかったけどここも負けずにでかい。大聖堂は普通、建設に数百年かかると言うけど、これだけ大きいものが作れるのも信仰の力がなせる技でしょう。聖火の楽譜が飾られていて(といってもおたまじゃくしではない)、音符の一つ一つがでっかい。遠くからも見えるようにということらしいです。
オスタルの部屋で足の疲れをいやす。昨日はあんまりムードのない夕食だったので、今日はしっかりとした店で食事しよう。9時頃レストランへ出かける。オスタルの親子がプレステで遊んでいたので挨拶する。
ガイドに載っている一軒のレストランを探しに行く。繁華街だけどあんまり観光客のいない場所だ。入ったのはLa Pataletaというおみせ。ソパ・デ・アホ(ニンニクスープ)、炭火焼きの肉、それにヘレス(シェリー酒)を注文する。パンと付け合わせのオリーブの実は注文せずとも勝手に出てくる。ホントはアンダルシアン・ガスパチョ(夏野菜スープ)が飲みたかったのだけど、「季節ものです」と言われる。
突然だが、料理コーナー。
SOPA DE AJO (ニンニクスープ)の作り方(英語で書いてある調理本をただ翻訳)
材料 (2皿分)
細かく切った残り物のパン(フランスパンなど堅いのがよいと思う)
ニンニクひと塊り 卵1個 オリーブ油 パプリカ 塩
調理
750mlの水を沸騰させ、塩を加える。ニンニクをすりつぶしたものとパプリカをティースプーンで1/2さじ分オリーブオイルに加える。これを沸騰したお湯に入れ、さらにパンとといた卵を加える。よーくかきまぜ、ふたをして火から下ろす。皿に盛りつけるまで10分待つ。
できましたか?
「スマイル」って撮るときに言われた。
料理の写真をカメラに収めていたら、親切?な外人さんが食べているところの写真を撮ってくれるという(英語だった)。う〜ん、亜細亜人の行動が珍しかったのだろうか?????料理は美味しかったのに、結局満腹で食べきれなかった。それでいて会計は2627pts。豪華に決めたつもりでも安い。店の雰囲気も見ての通り、良かった。満腹で歩くのもしんどかったけどなんとか宿に着く。このまま寝たら太りまっせ〜でも、眠さには勝てず、寝てしまった。