
私は健康のために何となくフラメンコを習い始
めたのが、のめり込むと同時にリズムの大切さ
に悪戦苦闘することになった。そんな私のリズ
ム感改善練習方法の一部をこっそり(この場で
こっそりか?)公開しちゃいます。
習い始めの頃の第1関門は、リズムがきちんと
ハマらないことだった。特に苦手だったのは3
連符のパソと、リズムの切りかえ。これはテン
ポをかなり遅くしてメトロノームにあわせて練
習するのが一番効果的だった。テンポを遅くし
てリズムで聴かせるのは、踊るのと同じくらい
難しい。それからパルマを叩きながらパソを踏
むと、もっとリズムがよくなった。これはスペ
イン人アーティストの友達も練習すると言って
いたから、試しにやって欲しい。最初は難しく
て出来ないけど、出来るようになるとバックの
パルマが鮮明に聞こえるようになってくる。
第2関門は、ギターのリズムと微妙にズレたこ
と。原因は、ギターのメロディーを聞き過ぎた
ことにあった。耳できちんと聞こうとすると、
微妙にズレてしまう。これは、リズムをギター
に頼り過ぎているのも原因のひとつだ。フラメ
ンコを踊る時、踊り手である自分がリズムを
リードしなくてはいけないのだ。もちろん最初
からそんなことは出来なかった。まず自分で踊
りたいテンポや自分で踊れるテンポの限度を模
索した。マルカールや、ソロコンパスのエス
コ−ビジャに合わせてひたすら練習し、リズム
感を養いながら、身体も鍛えた。日常生活では
CDをたくさん聴いたし、パルマやカンテを習い
始めた。舞台の上では、踊り手を尊重してくれ
るバックアーティストに恵まれたお陰で、次第
に自分でリズムのコントロールが出来るように
なってきた。でも、まだセンティードを身体の
中できちんと持っていないので、これからも私
の重要課題のひとつとして稽古は続いている。
実を言うと第3関門もある。それはスペイン人
のリズムのうねりだ。リズムが揺れるのと勘違
いしている人がいるけど、ぜんぜん別物だ。ス
ペイン人と一緒に仕事をしたことのある人なら
どういう意味か分かると思う。私のリズムはメ
トロノームみたいでつまらない、リズムが生き
ていないと言われたことがある。これに関して
は只今修行中!この関門を突破するのに何年い
や何十年かかるかなぁ。それまでこの奮闘記が
継続されていたら、その時に書きます。
でも期待しないでね?!
2002.01.07.
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