
81. スペインの食生活
スペインに来てびっくりしたこと。それは、食べる
回数と、食べる時間帯の違い。
スペインでは、一般的に、1日に5回も食事やおやつ
を食べる。デサユノ(朝食)は軽くパンやビスケッ
トとカフェ・コン・レーチェ(珈琲牛乳)を取り、
学校や会社へ向かう。子供はボカディージョ(フラ
ンスパンにハムやチーズをはさんだもの)などを持
参して、12時くらいのオンセス(間食)でそれらを
つまむ。会社員は、ボカディージョを持参するか、
バルなどに出向くらしい。そしてメインのアルムエ
ルソ(昼食)は、2時から時間をかけてゆっくり食
べる。都会のマドリッドやバルセロナは昼休みがたっ
たの2時間しか(と友達が怒っていた)ないらしいが、
田舎は4時間以上もあるので、皆自宅に帰ってのんび
り食べるのだ。それから夕方にメリエンダ(おやつ)
をつまむ。夕食(というか夜食?)は夜10時くらい。
最初スペインに旅行した時、スペインの食事情をよ
く知らなくて困ったことがあった。日本で言う夜7時
くらいに、夕食を食べにレストランをさがしたら、
どこも閉店しているのだ。「何でどこも開いていな
いの?このままじゃ死んじゃうよ!」私も旦那もお
昼を食べたのは12時だったので、お腹ぺこぺこで、
だんだんイライラしてきた。何件目かのレストラン
で知ったのが、レストランが夜オープンするのは20
時以降という現実だった。都会のマドリッドや
セビージャは観光客が多いので夜7時くらいでもレ
ストランは開いているが、田舎は違うのだ。日本の
ようにコンビニという便利な店もないし、本当に
つらい1時間だったことを、数年たった今でもはっ
きり覚えている。スペイン地方に旅行で行かれる方、
お昼は2時くらいにしっかりと食べて、レストラン
が開く8時までお腹を持たせましょう!
私が今年ホームステイして驚いたことは、子供の夕
食時間だ。
ホームステイ先の昼食は、だいたい2時半過ぎから
で、最初にスープ、それからサラダとメインディッ
シュ、最後にデザートというのが定番だった。そし
て6時くらいにケーキなどのおやつを食べ、夕飯は
夜の10時過ぎ。こんな遅い時間に10歳の子供が
ご飯を食べるのだが、お腹が空いていないと言って
残すと、「なんてわがままな子なの!」と、それは
ひどく怒られていた。可哀相に・・・。夜の10時
過ぎにチキンカツは胃にヘビーだと思うんだけど、
信じられないのは、その子は食べてすぐにベット
に直行して寝ることだった。
最初、この家だけ特別なのかなと思っていたら、
セマナサンタの夜中0時に数回レストランに行っ
たら、赤ちゃんから5歳くらいの小さい子供まで
もがたくさんいて、子供があまり食べないと、
お母さんがもっと食べなさいと怒っていて、日本
との違いに本当に驚いた。 こんな遅い時間にた
くさん食べてすぐ寝るなんて、絶対体に悪いと思
うんだけど、スペインでは関係ないみたいだ。
恐るべし、スペインの食生活!
2002.07.01.
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