
さて、聞き取りが出来るようになったら、次は
自分の言いたいことをしゃべれるようになれば
コミュニケーションは成立する。
まず、スペイン人と会話するシチュエーション
を想像してみる。例えば、タブラオでアーティ
ストに話し掛けるシーン。どんな会話をしたい
か考えてみる。
「あなたの踊りはとても素晴らしかったです。
何だかとても元気になりました。etc。。。」
そして、それをスペイン語に訳してみる。自
分で出来なければ、先生やスペイン語のできる
友達に助けてもらう。それを、必ず声に出して
何度もくり返しながら読む。また別のシチュ
エーションを想像して、同じことをくり返す。
そうすると、自然に自分のスペイン語が出来
てくる。ガイドブックに書いてある会話は、
自分の言葉ではない。人が考えた例文を丸暗
記しても、なかなか上手に話せないと思う。
それが、この方法だとスムーズに話せるよう
になるから是非試して欲しい。
それから、なるべくスペイン人と話せる機会を
自分でつくること。日本だから、と諦めず、
タブラオに行くとか、クルシージョを受講する
とか、方法はいくらでもあるはず。地方の人は
難しいと思うけど。
そして、文法はあまり気にしないで、どんどん
しゃべること。慣れていないと最初は緊張して
なかなか上手く言えないので、最初はとにかく
単語を並べるだけでもいいから自分の意志を伝
えること。動詞の活用が上手く言えなくても、
スペイン人は言い直してくれるから、そこから
文法を学ぶこと。 間違いを恐れてはいけない。
間違えることは恥ずかしいことではないんだか
ら。コミュニケーションに大切なことは、完璧
な文法でしゃべることではない。自分の考えを
伝え、相手を理解しようとする気持ちが、一番
大切なんだから。 外国人の英語を聞いていると、
流暢にしゃべってはいるものの、文法はけっこ
ういい加減だったりする。私がドイツに住んで
いた時、語学学校にドイツ語を習いに来ていた
外国人は、不思議なくらいペラペラドイツ語を
しゃべっていたけど、これまた文法はかなり
いい加減だった。 でも、文法が間違ってい
ても自信を持ってしゃべる姿には、時には感銘
さえ受けた。自分のアイデンティティーがしっ
かりしていたら、コミュニケーションの手段で
ある外国語は完璧でなくてもいいのだ。悲しい
かな、日本人は自分の意見を主張して討論する
という教育を受けていないので、ここでも新た
な壁が待ち受けているのだけどね。
まだまだ続く
2001.05.24.
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