私はスペイン語と同時にドイツ語も学んだ。

スペイン語よりドイツ語の方がはるかに難し

かったので、ドイツ語を中心に学びながら、

スペイン語も勉強した。ドイツ語は好きで勉

強したのではなく、旦那のドイツ転勤で必要

に迫られてのことだった。ドイツでは、比較

的英語が通じたので、簡単な英会話でもさほ

ど不自由はしなかった。しかし、現地の生活

を十分楽しもうと思ったら、片言のドイツ語

と英語ではダメだということを身体で感じた。

それから本格的にドイツ語の勉強を始めた。

ちなみに英語は、NHKのラジオ英会話を毎日

聞いて、個人レッスンを週1日取り、それを

2年以上続けていたので簡単な日常会話はしゃ

べれるようになっていた。 

では、発音と文法が難しいドイツ語を、どう

やってものにしたか?

私を含め多くの日本人は、英語の本を読んだ

り問題を解くのは良くできるのに、しゃべっ

たり、聞き取りが外国人に比べて非常に苦手

である。ヒヤリングなしの文法中心完璧主義

的日本の英語教育に、今さら腹を立てても

どうにもならないので、私は独自の勉強方法

をみつけてこの苦手な”聞き取り ”を克服

する必要があった。

それでは、私の苦手な聞き取り克服方法を

紹介しましょう。

1.  簡単な会話集とその内容が録音され
たテープを用意する

2. テキストを見ないでテープを聞き、
その内容を速記する

3. 自分の速記したものと、テキストを
照らし合わせてみる

4. テープと一緒に何度も発音してみる。

テキストの内容がごく簡単なものでも、テ

キストなしで聞いてみると、意外と聞き取

れていないことが多い。 この方法は、

聞き取り””書き取り””スピーキング

の3つを一度にマスターできる一石三鳥の

勉強方法だ。 私はこの方法で毎日勉強したら、

数カ月後にはヒヤリング能力がぐっと伸びた。

「ただテープを聞くだけで英語がしゃべれ

るようになれる」という通信教育もあるが、

私は10年かかっても、この方法だけでは

しゃべれるようにはならないと感じている 。

一つ心配なのは、上記の勉強方法をしてい

ると、一字一句もらさず理解しないと気が

済まないという完璧主義が身についてしまう

恐れがある。これは、あくまでもヒヤリング

能力を上げる勉強方法なので、人と話すとき

は、完璧に聞き取ろうとがんばらず、話の

すじをとらえればいいや、ぐらいの気楽さ

でやって欲しい。完璧に理解しようとこだ

わっていると、上達するどころか、イヤに

なって投げ出してしまうからだ。

まだ続く

2001.05.19.

next