★錦田の一里塚 / 三島大社

道はこれから車の通る国道(旧国道)歩きになる。この先にも夢舞台道標は「市の山新田・題目坂」、「塚原新田・臼転坂」、「谷田・松並木」などがありあきさせない。松並木のはずれに「錦田の一里塚」がある。道の両側に一対の形でほぼ昔のままの姿を保っており、国指定の史跡となっている。立派なものである。大場川にかかる新町橋を渡るとしばらくで三島大社に着く。三島は古くはこの大社の門前町として栄えただけに、由緒のある大きな神社である。参拝した後、JR三島駅に向かい本日の旅は終了とする。まだそれほど時間は遅くないので、沼津発の東海道在来線でビールを飲みながらゆっくり帰ることにした。

★箱根峠旧道入口 /  国道の箱根峠付近

今日は箱根宿から箱根峠を越え、三島宿まで西坂を下る旅である。小田急箱根湯元からバスで元箱根まで行き歩き始める。国道を少し歩いてから右側の旧道に入る。旧道に入りしばらく行くと江戸時代のままの苔むした石畳道がある。朝のひんやりした空気の中、石畳を踏みしめながら歩くうちに汗が出てきた。旧道は最後に階段状の道を経て国道に出る。国道を少し歩くと箱根峠に出る。現在の峠は車の往来が激しい国道であるが「箱根峠 標高846m」の標識がある。

第7日目 (3月17日 土曜日) 箱根宿〜三島宿





★山中新田・願合寺地区石畳

国道を渡り、少し下りたところに「山中新田・願合寺地区石畳」の夢舞台標識がある。ここからの石畳道もよく整備・復元された道である。


★山中城址

山中城は戦国時代に北条氏が築いた山城であるが、秀吉軍に攻められわずか半日で落城してしまったという。現在は当時の「空掘」「本丸跡」などの遺構が復元され、公園となっている。見晴らしもよく、こんなところに城があったとは思えない場所だ


★上長坂 / 下長坂(こわめし坂)

さらに歩いてゆくと「笹原新田・上長坂」の夢舞台道標。この辺の石畳もよく整備されている。その先の下長坂は「こわめし坂」とよばれた急坂で昔はここを登ってくると背負っていた米が熱でこわめしになってしまうということから名付けられたという。現在はコンクリート舗装で車も通る味気ない道となっている。なお、この坂の途中で海が見えるそうだが、残念ながら今日は見えなかった。



歩行距離  約16km   歩数 28,800歩

★西坂の石畳道

箱根峠から三島までの下り坂は、西坂と呼ばれていた。小田原からの登り坂東坂に比べ、厳しい急坂もなく、全体的に穏やかな感じがする道である。東坂に比べ旧道の整備復元が遅れていたらしいが、現在では全コースよく整備されており、大変快適に歩くことができる。石畳道もよく復元されており、歩きやすい。また、東坂は鬱蒼とした木立の中の道が多いが、こちらは両側が笹原のような場所が多く、明るい感じである。

★夢舞台道標・接待茶屋 / 国道との交差部の標識

箱根峠を越えると静岡県にはいる。東海道は静岡県内を通っている部分が大変に多く、ここから浜松の先まで延々と静岡県内を歩くことになる。それだけに静岡県は旧東海道の整備に力を入れている。その一環として、統一デザインの道標がある。「夢舞台・東海道」と白く書かれた下にその場所の名称、その前後の地名と距離などが表示されている。今後この道標とは長いお付き合いとなる。左は「接待茶屋」の道標で、横に解説板があり、昔ここに無料で人や馬に食べ物を施す茶屋があったという。
旧道は時々国道とぶつかり、国道を歩いた後再び旧道に入るという箇所がいくつかあるが、コース案内の道標も整備されており、道に迷うことはない。