Joseph Love Art Gallery

   

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絵本「夜を泳ぐ」


この本を、雲見の人々にささげる.
一年中そこで暮らし、漁をして生活する雲見の漁民たち‥‥.
彼らの暮らしぶりは平穏そのものなのだが、
私の目には、胸躍るような驚きにあふれているように見える.
この素晴らしい感動を、本書の読者と分かちあいたい.
Joseph Love

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平太郎1

平太郎2

平太郎3

平太郎4
11歳になった誕生日の晩、平太郎は床にはいってじっと待っていました。* 階段の上についた平太郎は、またたく星の下に丸く広がる海をながめました* ところが、不思議なことがおこりました。* いままで見たこともないくらい変な生き物です。

平太郎5

平太郎6

平太郎7

平太郎8
わっ!なんだ、これは!
すぐ目の前にだれかの目があって、じっとこちらを見ているではありませんか。
うわあデブだなあ。体いちめん黄色で、茶色の斑点がちらばっていて、まるでヒョウみたい。 もし鉛筆だとしたら、水面に浮いているはずです。でもここは水面からずっと下。しかもじっと動かない。 舞踏会が開かれている大ホールにはいろうとしている王女さまのように、堂々と泳いでいる三匹の魚。

平太郎9

平太郎10

平太郎11
目はカエルの目よりももっと出っぱっており、その目のあいだには舌みたいに平べったい鼻がついていて‥ 平太郎は四つんばいになって海からあがり、洞窟の入り口の大きくて丸い岩の上に出ました。 洞窟のまえでは魚たちがまだ目をさましていて、その魚たちが光っているのです。

この本について・・『平太郎くんの視線』松岡和子