ANGEL FROM THE COAST〜SCOTT GORHAM ON LEAD GUITAR!〜

はっちゃん&しばやん、Scott Gorhamを語る



Part3 「JOHNY THE FOX - BAD REPUTATION」


【はちべい(以下「はち」)】んで、「JOHNNY THE FOX」の制作に入ると。

【SHI:BA(以下「しば」)】:これは、とても言いたかったこのなのですが、FOOLS GOLDのソロはグレートですね。リズミックな反復フレーズ、オクターブ奏法、後半でかけあがっていくフレーズの最後のチョーキング+ハンドヴィブラート(ほどよい揺らせかた!)、「私はスコット・ゴーハムという者です、よろしくっ!」な感じで僕のフェイバリットなのです。

【はち】ほんと、ほんと、FOOLS GOLDはええわ。もしわしがギター・マ○ジンの編集やってて好きな特集やらせてくれらたスコット特集やりたいよ。歴代THIN LIZZYギタリスト特集じゃないよ、スコット特集だよ、絶対にありえないけど(笑)。んで、この曲のソロは絶対使うな。それぐらい名刺になってると思うな。あと、OLD FLAMEも良く出来てるよね。まぁ、このアルバムでのスコの良いプレイはこの2曲ぐらいだけど。

【しば】うーん、復活させたいですね、OLD FLAME。音も、あの歯切れの良い音こそDXなのでは?

【はち】そうだね。「木のギターです!」って感じの良い音だよね。

【しば】スコの場合、余計なこと考えなくてもイイ音すんだよってかんじですよね。あんま、拘ってなさそうなとこがカッコいい。

【はち】うん、スコはあんまり拘りなさそうだね。この当時はずっとサンバースト・デラックスで通してたし。JCMじゃないマーシャルは良い音するっす。わりと地味なイメージのアルバムだけど、曲ではROCKYも結構好きだよ。あのツイン・ハモリもかっちょよいし。きっとこの曲のリフのアイデアはスコだろな。

【しば】僕はJOHNNY THE FOX MEETS JIMMY THE WEEDリジィの曲のなか、いやこの世に存在する曲のなかでも5指に入るほどすきなのですが(ホントけ?)、アレはたしか共作でしたよね。スコはライブでソロ弾いてたかな。ソロに関してはロボが素晴らしいっすけどね、あの曲は。
   
【はち】バンドとしては、ほんとピークって感じだったみたいね。ハマースミス3日間ソールドアウトとか、クイーンとのアメリカンツアーとか、この時はロボは居ないけど。フェイセズを辞めたばっかのロッド・スチュワートも、LIZZYを見てバンドを恋しがったっていうもんね。

【しば】プロの連中からしても嫉妬するほどGREATパフォーマンスだったんでしょうね。しかもロッドかぁ。 やっぱ、フェイセズなのかな。JBG時代は思い出さなかったかな。

【はち】まぁ、ロッドから見ればフェイセズでしょ、やっぱ。あの頃のフェイセズのライブはすげぇいいもん。JBG1は見たことないけど、あたりめぇか(笑)。でも、まぁ、見たかったなぁ、この頃のLIZZYのライブ。

【しば】ドラエもんキテレツがいたら、まず頼んじゃいますよ。70年代のリジィ観たいから、連れてってくれナリ〜ってね。


【はち】俺は頼み事するなら是非、キューティー・ハニーお姉さんに頼みたいぞ、いろいろと(笑)。目の前で変身してくれとか(笑)。

っつうことでいよいよ俺のベスト・アルバム
「BAD REPUTATION」へ突入!
このアルバムはもう
スコの生涯の逸品って感じだな。ギター・サウンド、プレイ、ソロ、ハモリ、ほんとにどれをとっても最高の頃のスコットだと思う。バンドとしてもやっぱここが頂点だと思うし。

【しば】僕もBAD REPUTATIONのころまでがいわゆるバンドとしての全盛だと思ってますね。実はプレッシャーとかも今までとは違う意味で凄かったでしょうね。もちろん、それをはねのけるパワーと才能をイヤというほど感じますが。

【はち】なんの迷いもないって感じだよね。

【しば】録音状態とかはリジィでベストですね。

【はち】その辺はTONY VISCONTIがかなり効いてると思うな。独特だよね、彼のサウンドは。

【しば】バンドの状況として仕方なかったっていうのもありますが、このアルバムはスコカラーが強いですね。

【はち】バンド内はロボの問題が結構大きくなって来てたみたいだね。バンドとしては前回のツアーの助っ人、ゲイリーに加入して欲しかったみたいだけど。まぁ、ゲイリーコラシアムを選んだと。個人的には、このアルバムはロボでほんと良かったと思うけど(笑)

【しば】BAD REPUTATIONみたいなハードな曲での弾きまくりソロなんていままであんまなかったですね。オレの場合こうだぜ、ってカンジで。ハモリのメロのなんともいえない音感もとっても魅力的だし、あれは完全にスコでしょう。

【はち】完璧に。お家で考えてきたんでしょう(笑)。多分ロボはこの曲には参加してないんじゃないかなぁ。ハモリで言えば、SOLDIER OF FORTUNEがかっちょいいね。スコさんにクレジットあげてもいいじゃないの、って感じじゃ。

【しば】DOWNTOWN SUNDOWNとかDANCING IN THE MOONLIGHT,SOUTH BOUNDみたいなメロウなのでも、才能大発揮ですね。曲にマッチするという意味においても、そして限られた何小節かのギターソロとしても。

【はち】そうだね。もし、このアルバムにロボが全曲参加してたり、ゲイリーが参加してたりしたら、こんな雰囲気のアルバムにはならなかったと思う。SOUTH BOUNDのリフは、どこのことか知らんけど、ゲイリー作らしいけど。フィルも後で金払ったみたい。

【しば】そんなことがあったのですね。でもイメージはスコ

【はち】曲としてはTHAT WOMAN'S GONNA BREAK YOUR HEARTがなんと言っても大好きだな。ソロも最高!リジボTHAT WOMAN'S GONNA BREAK YOUR HEARTSOLDIER OF FORTUNEをやりたし!

【しば】That woman's gonna break your heart…、グっとくる言葉だ。But,we will be strong! とにかく、このアルバムは僕もイヤって程聴きました。レコードも何故か3枚もってた。

【はち】アルバムの出来は良かったんだけど、バンドをとりまく環境がどんどん悪化していったのもこの時期だね。やっぱ、自信があったからこそ、ツアーの内容とか、セールスとか、レコード会社とかに不満も多かったんだと思うけど。

【しば】環境の悪化ってのは、要するにまわりが金儲けとしてしかバンドを見てなかったっつうことですかね。

【はち】そういうのもあったんだろうね。それとロックスターおきまりの酒とドラッグってのが、かなりヘビーになってきたみたい。

【しば】その件に関しては誰もメンバーに何もいえなかったのかなぁ。つらいハナシです。そういえば、スコはこの頃からフルサイズのハムバッカーがついたLPを使いはじめてますよね。色の濃いヤツ、コンバージョンかな。

【はち】フル・ハムバッカーで色の濃いヤツを使いだしたのはもう少し後じゃないかなぁ、「BLACK ROSE」のレコーディング前ぐらいからじゃないかなぁ。77年に2,500ドルで入手したらしいけど。ボストンのジャズ・クラブかなんかの経営者でコレクターの人が、クラブの運営に入り用で、丁度ツアーでボストンにいたスコットのところにレスポール3本持って売りにきたそうな。んで、その一本が「手に溶け込む」ようなネックで気に入ったんだって。んで、ステージのサウンドチェックで使って、ご購入!ってことらしいよ。これぐらいきちっと自分の機材でチェックできたらいいよね、ギター買うとき。で、あれは52〜57年ぐらいまでのGOLD TOPを塗装やり直して、ハンバッカーにしたいわゆるコンバージョンってやつだよね。わしはこのレスポールはすげぇ良い音してると思うなぁ。

【しば】それはどの辺のを指してるのですか?僕はシドニーのビデオの印象が強くてどうもあのギターの音が好きじゃないですね。

【はち】シドニーは最悪の音で録音されてるよね。ペラペラで。おれが良い音だと思うのはPRESTONとGLASGOWのブートの音。太くて、でもなんかこう、甘さも残ってて、色つやのある音って感じがして。

【しば】いままで使ってたDXも改造しちゃうんでしたっけ?

【はち】なんかそうらしいね。オレは見たことないんだよ、それ。

【しば】もったいないなぁ。僕はミニのまんまでいきたいと思います。

【はち】そいや、スコリジーのオーディションに持ってきたレスポールって知ってる?

【しば】I know!! 日本製だったんですよね。色は黒。

【はち】大正解!レモンクラブご招待まであと3問です(笑)

【しば】(ホントにあと3問 問題出すのだろうか、このヒトは?)

To Be Continued... 続く・・・