ANGEL FROM THE COAST〜SCOTT GORHAM ON LEAD GUITAR!〜

はっちゃん&しばやん、Scott Gorhamを語る



Part4 「LIVE AND DANGEROUS」


【はちべい(以下「はち」)】んじゃ、名盤「LIVE & 〜」いきますか。

【SHI:BA(以下「しば」)】:わかりました。やっぱりナンダカンダ言ってもよく聴きましたね、コレは。みなさんもそうでしょうが。

【はち】そうだね、よく聞いたよ、確かに。レコードはかなりすり切れてるよ。それと、なんと言っても、アナログ盤の内ジャケの写真のかっこよさにしびれた、あの頃は。オレのブリティッシュ・ロック・バンドのイメージはあれ。

【しば】悲しいことに最初に買ったこのLPは廉価版だったので内ジャケなしでした。それでも音を聴いてるだけで体温が上昇するのを感じたっす!

【はち】ミックスはパリってことになってるけど、実際はあんま作業してなくて、税金対策みたいね。で、何やってたかって言うと、内ジャケのパリって書いてある上の写真と。コカイン・トレイと剃刀とストロー。

【しば】・・・・・

【はち】内容にともなって、セールス的にはこれが一番売れたんじゃない、きっと。

【しば】ベスト買うよりこっちですね。よく思うんですけど、やっぱりこのアルバムに収録されてる曲みんなオリジナルに比べてより魅力が増して感じますね。これも大半の意見だと思う。
   
【はち】ほんと、ほんと。オリジナルの方が良いって曲はないよね、この中に。それでこそ真のライブ・バンドだと思う。演奏も、すげ〜ドライブ感が増してるし、タイトだよね。オーディエンスと一体化した「生演奏」っていう雰囲気もすごく感じる。

【しば】この時期の演奏の素晴らしさはブートとか聴いてても良く分かるけど、作品としての迫力とか臨場感なんかは やっぱプロデューサーの手腕によるものなのでしょうね。

【はち】でかいと思う。最近、ビスコンティ(プロデューサー)のインタビューを読んだけど、かなり、スタジオで録り直したらしいね、彼が言うには。まず、フィルは「歌の一部分だけ」のつもりで録り直しを始めたらしいんだけど、結局「やっぱ全部やる」ってことになって、ベースもミスってるからってんでやり直してと。

【しば】さすがフィルだ!彼は何をやってもかっこいいのだ。


【はち】そしたらスコロボも、ビスコンティが言うには「全部」て言ってんだけど、録り直し始めちゃって、結局ライブ・テイクとして残ってるのは、オーディエンスとドラムだけって話なんだけど。よく聞くとドラム・マイクとオーディエンス・マイクからのギターとかのリーケージが聞こえるらしい。ビスコンティ曰く、ギタリスト達に、録音されたものと全く同じに弾かせることが結構難しかったって。

【しば】やっぱりそういうことあるんですね。各パート録り直しするときってどうするんだろう、ドラムマイクとかで音拾っちゃてるだろってずっと思ってたんですが、なるほどね。

【はち】確かに、コーラスは録り直してるね、絶対。それと歌もARE YOU READYとかは録り直してる気がする。あとはよくわからん。ギター全部録り直しってことはないと思うなぁ、いくらなんでも。せいぜい一部のソロだけだと思う。

【しば】「それでも君を」スコのソロくらいならパンチ・インしてるかなくらいはわかるけど。

【はち】ブートとかレインボー・シアターのビデオとか聞くと、「いいじゃん、このままで」って感じもするけど、プロからすれば完璧にしたかったのかな。まぁ、仮にかなり録り直していたとしても、こんなに「生」でかっこいいんだから、そんなことはどうでもいいけど。

【しば】その通り。前半と後半とちょっと時期が違うわけですけど、それぞれのフルセットを聴いてみたいもんですね。

【はち】聞きたいよね。この頃は絶対かっこいいよ、ライブ。録音としては、76年のハマースミスが多いみたい。それとキング・ビスケットトロントは税金対策としてクレジットされてるらしいよ。よくわかんないけど。それと、ほんとにオフィシャルで出して欲しいのが、レインボー・シアターの映像。これは完全盤で出して欲しい。JAILBREAKCOWBOY SONGRASALIEROCKERがボツってるみたいだけど。

【しば】最初にレインボーでのライブ見たときは大興奮だったすよ。ME AND THE BOYSなんか名演、ゲロかっちょいい!パフォーマンスとかもグレイツ。あそこで口半開きで見てるガキがうらやましいぜ!フィルはなんか疲れてるようで余裕のようでもあり、スコは映像で見るとカッチョよさ倍ですね。

【はち】かっこいいよねぇ。外人のロック・ギタリストって感じだよね。あとおれがこの映像ですごく好きなのは、スコがお客さんに向かって笑いかけるてることなんだよね。「みんな楽しい?おれもだよ」って感じでこれがすごく好き。スコのプレイってことで言えば、堅実に演奏してるって感じかな。特にリズム・カッティングにスコらしさがよく出てるかな。ギターの音は良いね。こんなウォームでスイートな音でライブやりたいと思う。

【しば】これ聴いてリジィとかに限らず、ライブの魅力とか自分でもバンドやりたいって思ったひと多いんじゃないかな。僕は影響力大です。

【はち】でっかいよ、おれの中でも。このアルバム聞いて、ライブ・ツアーってのにすごく憧れたよ。行く街々で熱〜いライブやって、またいつかその街に戻ってていうやつに。

【しば】そいえばフィリップブライアンの地元DUBLIN には当然の如くリジィのカバーバンドがあって「LIVE AND DANGEROUS」の曲をフルで演奏するってのがあったらしいっすよ。THE ELLITEっていったかな、確か。とにかくTHIN LIZZYのアルバムで何が好きか?っていう質問でこのアルバムを挙げるのは「反則」ってくらい名盤ですね。

【はち】確かに反則じゃ。誰かに「どのアルバムが好き?」って聞くときは「デンジャラス以外でね」って聞いた方が、その人の人となりがわかっていいかも(笑)

To Be Continued... 続く・・・