ANGEL FROM THE COAST〜SCOTT GORHAM ON LEAD GUITAR!〜

はっちゃん&しばやん、Scott Gorhamを語る



Part2 「JAILBREAK」


【はちべい(以下「はち」)】いよいよ、ヒットアルバムの誕生やね。今までの2枚と違ってこのアルバムは充分なリハーサルを行ってから、レコーディングに入ったって話だよね。「FIGHTING」の反省も含めて。曲も多く用意してたみたいだし。BACK IN TOWNがボツ曲だったってのは、有名な話で。

【SHI:BA(以下「しば」)】なんか、ホントみたいっすね。だけど、要はそれ以外も良い曲ばっかということでしょうね。

【はち】そうなんだろうね。後のアルバムに使った曲もあるんだろうけど、どんな曲があったのか、是非聞きたいよね。 ブート化してくれ〜、この時期のアウトテイクス! GI JOE'S BACK IN TOWNのタイトルの時のテイクを聞かせてくれ〜。

【しば】BLUES BOYってのはこの時期のかな。まぁ、いろいろ考えてあの9曲に決めてリリースした彼らは正解だったと思いますよ。ヤツらみんなかっちょいいぜ!

【はち】んで、スコの話だけど、ANGEL FROM THE COASTのカッティングからしていきなりかっちょいい。これはロボの曲だけど、ソロも含めてスコ向きって感じだね。タイトルはスコのことなの?

【しば】内容はマフィアとかそういうモンみたいですね。アメリカへ行った後できたということと、そのへんのことアメリカ人のスコから聞いて触発されてできた作品みたいなので、「スコについて書いた」ってなんかで言ったんでしょうね。

【はち】へぇ、そうなんだ。

【しば】う〜ん、詳しいこと知ってるヒトいたらplease tell us!

【はち】教えてくれたら「リジボ2000ツアー」の通しチケット、プレゼントします(笑)

【しば】いずれにしろ、バッキングのうまさ、センスを見せつけてくれますね。
   
【はち】その辺は、次のRUNNNIG BACKROMEO AND THE LONELY GIRLあたりで水を得た魚のようになって発揮されてるね。もう、完成されたスコのプレイって感じだね。特にROMEOはバッキング、ダブルトラックされたソロ 、どれをとってもむちゃかっこいい。

【しば】っていうか、かっちょよすぎ!名曲!!名ソロ!!! ちなみに'ROMEO'ってゲイリーのことみたいです。

【はち】。なんか、そうらしいね。フィルROMEOMOOREのアナグラム(つづりの並べ替え)だなんてことを言ってたらしいし。傷がどうだこうだって詩にもあるし。そういや、レコード会社(フォノグラム)は最初、この曲をシングルって考えたんだってね。ただし、ブラスを入れて、リミックスすることが条件だったみたい。
基本的に
スコは作曲タイプのソロを弾くね。結構、家でちゃんとやってくる人なんだろうね、一発勝負のロボと違って。

【しば】確かに。耳に残る練られたものというのは飽きるかクセになるかだと思うのですが、スコの場合は後者が多いですね。


【はち】まぁ、このアルバムで「メジャー・キーならスコ」って感じは自他共にかなり認識されたんじゃないかな。一見(一聴?)すると地味な曲に、曲の一部としても考えられるような、アクセントを付ける良いギターを弾いて、曲の完成度を高めた功績は大きいと思うな。

【しば】フィルの作るもしくは彼のつくるわりとリラックスした(やっぱメジャー・キーが多いかも)曲に彼のメロディックなソロは曲の大切な1部分として欠かせないですよ。

【はち】そうだね。これぞ、バンド・ギタリスト!やな。

【しば】correct!!

【はち】中坊の頃に初めてこのアルバム聞いた時はCOWBOY SONGスコのソロがすごく好きだったなぁ。あのカラっとした感じが。

【しば】スコロボも泣かしてくれますよ。十分すぎるくらいに。誰かが、歴代ギタリストのそれでも君をのソロを聴きくらべるなんて言ってたけど、同じことをこの曲に感じますね。one of my favoritです。このアルバムの曲はライブのイメージが強すぎちゃいますね。

【はち】ライブで欠かせない曲が多いからね。それだけ完成度が高いアルバムってことだよね。それと、この時期はやっぱギターのサウンドが良い。すごくナチュラルでレスポールって感じの音だと思う。多分、スコはデラックス、ロボも結構使ってるかもね、デラックス。裏ジャケで写ってるから。

【しば】なんか、デラックス使ってるヒトはとってもいいヒトばかりだって統計とれたみたいですよ!

【はち】ああ、知ってる、知ってる。この間の埼玉であった学会で柴田人間工学研究所(有)が発表したやつでしょ。

【しば】うわっ、石ヤンみたいな切り替えし(笑)

【はち】このころは(74,5年)、ギブソンのレスポールを新品で買おうとすると、カスタムかデラックスが一般的だったみたい、特注みたいなやつを除けば。マス・プロ品のスタンダードにフル・ハムバッカーが付くのはもうちょっと後で76年らしい。

【しば】このころはいろんなことしてますねぇ、ギブソン。これ何?なんでこうなの?ってかんじで。でもまだあのころのギブソンはまだそれなりに良い職人がいてそのひとたちがそれなりの理由で、上手につくってるはずだからオッケーなのでしょうね。

【はち】その辺がカラマズー工場がどうだこうだって言われてる理由なんだろうね。74年にタバコサンバーストのフル・ハムバッカーを2200本ぐらい作ったみたいだけど、オレは今これが欲しい(笑)。しばやんのデラックスもこの時期に近い音がするんじゃない、でっかい音で弾くと。

【しば】木ですかね、フルとかミニとかの前に。でも僕の持ってるGOLD-TOPは木目がキレイでないから塗られてしまたのですかね。だとしてもあのカラーは最高っす。

【はち】うん、良い色だと思うよ、緑青ないし(笑)

【しば】大事なことです、それは。痒いですから、アレ。でっかい音といえばLIZZYもこのころからでっかい会場でトップアクトとしてライブやるようになったんじゃないっすかね。

【はち】そうね。今までは前座だったのが逆転したみたい。REOとかジャーニーとか。前座の時は、メイン・バンドを食うのをモットーにしてたらしいよ。結局ボツっちゃうけど、レインボーとわまろうとした時なんか、フィルリッチーに「毎晩くってやる!」って言ったらしいからね。ほんとに自信に満ちてたんだろうね。

【しば】その言葉を聞いた氏に嫌がらせとかされなきゃいいんですがね。フィル入院しちゃったし…。

To Be Continued... 続く・・・