大型ゾイドミニチュアモデルセット

 collection goods series no.2

 

 1987年2月現在のカタログにおいて、「NEW」として登場しているゾイドコレクショングッズシリーズの第二陣。アイアンコング、サーベルタイガー、ゴジュラスの組立消しゴムが3つセットになったもの。

 

 消しゴム態をしたミニチュアモデルであるが、そこはもともとそれなりの大きさを持つ大型ゾイドをミニチュア化しただけあって、各ミニチュアモデルは、オリジナルをそれなりに忠実に再現している事は見逃せない。

 周知の通り、ゴジュラスは、もともとビガザウロに用いられていたパワーユニットをそのまま2足歩行かしたために、足や腕のギミックにかなりの数のゴムキャップを使って稼動部品を保持させ、動きを伝えている。そして、結果的にそのゴムキャップの取り付けは、そのままゴジュラスの特徴になっている。そして、このミニチュアモデルにもその位置には忠実にゴムキャップが表現されているのである。もちろん使用されているBキャップを忠実に再現するまでには至っていないが、Jr-ZOIDSにも同様に正しい位置にゴムキャップが表現されているとおり、ゴムキャップを含めて初めてゾイドらしくなると言うことを無視していない表現がされているのである。ただし、足と腕の可動は、付け根部分のみであり膝と肘の関節は非可動である。

 こう言ったミニチュアモデルは、構造むき出しの共和国軍ゾイドよりも、装甲で覆われた結果、なめらかな部分が多くなっている帝国ゾイドの方がもっと表現がしやすいのであろう。もし、左のアイアンコングのミニチュアモデルに色が塗ってあったら、画像だけで見た瞬間には、オリジナルと見まがうほど忠実に再現されていると言えるのではないだろうか。やはりゴジュラスと同じように足と腕の付け根は稼動するが、膝と肘は稼動しない。しかし、ゴジュラスに比べて腕の曲がり具合がうまく表現されており、ポーズとしての表現が豊かになっている。また、もともと丸みを帯びているEキャップが採用されているため、ミニチュアモデルになって細かい表現が省略されても、違和感を感じさせないのかも知れない。難は、右肩のミサイルランチャーが表現されていないことである。だが、それを隠してあまりあるほど、オリジナルを再現していると言える。

 サーベルタイガーは、アイアンコングに比べると忠実さへのパワー不足の感が否めない。オリジナルのサーベルタイガーには、帝国軍共通兵器のランナー部品があり、それらが適切に装備されることで、サーベルタイガーらしさが表現されていた。しかし、ミニチュアモデルは、背中の連装砲は一門となり、3Dレーダーや尻尾の装備までもが省かれており、極端な見方をするとゾイド・サーベルタイガーと言うよりもトラ型ロボットになってしまっているかも知れない。それでも、首・足・背中と、分解してみたときに連想するのはサーベルタイガーであることが十分にアピールされた再現は怠っていない。

 

 ノンスケールであり、同梱されている3つの間でも縮尺の統一は図られているとは思えない。アイアンコングとゴジュラスはほぼ同じスケールと思えるが、それらと比較するとサーベルタイガーのスケールは一回り大きいと思えるスケールになっている。

 

 材質はどのようなモノであるかはわからないが、パッケージ裏面には、塗装例が紹介されており、プラカラーが使用可能なのは明らかである。ミニチュアモデルと言えどもゾイド。当初のゾイドは、改造して遊ぶことが目指されていたおもちゃであった。既にバトルストーリーも登場していた時代の商品ではあるが、まだこの時代には、ゾイド当初の「ゾイド改造計画」はしっかりと受け継がれていたのかも知れない。

 

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大型ゾイドミニチュアモデルセットパッケージより転載