ゾイド終了と同時に登場したのがこの、装甲巨神Z-KNIGHTシリーズである。ゾイドの後を受けていることもあり、ゾイドの良いところはうまく継承され、さらに発展させられている。

 継承されたゾイドの長所は、組立済みパワーユニットとゴムキャップによる組立、そして肉厚の厚い部品など。他のロボットプラモデルと比較した場合、組立は容易である。しかし、可動玩具である宿命上、デザイン優先のかっこよさや、可動範囲は限られてくる。

 また、ゾイドより発展させられたのは、リアルウォーカーシステムと銘打たれた、完全2足歩行の実現であった。ゴジュラスをはじめとする肉食獣型のゾイドは尻尾で支えられることにより歩行を可能にしていたが、Z-KNIGHTでは人型である以上支える尻尾を使うこともできないので、せざるを得なかった選択だったかも知れない。ただし、トミーの1/72のオリジナルキャラクターもので完全2足歩行を実現したのはZ-KNIGHTが初めてではないことをしっかりと告知しておく。 

 Z-KNIGHTには、ゾイドと同じように、オリジナルストーリーがある。ゾイドの続編的なストーリーのようであるが、この辺の詳しい内容は当惑星の関知するところではないので、ゾイドとZ-KNIGHTをキャラクターと見なしている惑星にたどり着いたうえで、確認して欲しい。

 デザインには、サンライズが協力しており、明らかにロボットプラモデルのブームを意識した作りになっている。しかし、登場は91年。ブーム全盛期は既に過ぎてしまっていた。トミーとしてもかなり悩んだところであろう。ロボットプラモデルブーム全盛期にはまだゾイドも全盛期であった。その時にはゾイドを捨てきれるわけはない。また仮にZ-KNIGHTを平行して売り出したとしても、自分のところでシェアを食い合うことになり売り上げが伸びないと言う事は目に見えていたであろう。そこで、ゾイドが飽きられて、新製品を開発すべき、となった時期に筆頭に考えられたのが、人型ロボットのおもちゃであってもおかしくはない。

 

ストーリー story

研究所 laboratory

               三種の人機 class variation          

 

 ゾイドの期待を背負って登場したシリーズではあったが、時代の波には乗り遅れていたと言わざるを得ない。

 

戻るback

Z-KNIGHT取扱説明書より転載