メカトロス Mechatros

 

 既にオフィシャルでも紹介されている、ゾイドではグライドラーと呼ばれるようになった、鳥型のスペースビークル・メカトロス。

 

 とにかくグライドラーと変わるところはない。成形色、シールともに全く同じ。説明書もロゴが違うだけで後は一緒・・・・・、と言っても、タイトルページで述べたとおり、「接着剤は絶対に使わないで下さい」の文字がある。

 

 パッケージは上下分割式になっており、ゾイドのように釣り下げられると言う構造にはなっていない。箱の大きさは、ゾイドのパッケージから、釣り下げ部分を切り取った大きさと同じである。結局、中身のランナー部品が同じと言うことなのだから、その大きさも同じであるので収納部分の大きさが変わっている必要はないといえる。

 

 上下分割式のパッケージは、プラモデルを意識したのか、やはり大部分のプラモデルと同じ写真ではなく絵のパッケージである。この絵が、ギアやゴムキャップまで表現されており、ギミックもそのまま描かれている。田宮の工作シリーズも同じ様に、ギミックも忠実に描かれたパッケージを用いていることを考えると、オフィシャルの開発ストーリーのコメントにあるように「夏休みの工作セットのようなモノ」という事を意識して、しっかりまねをしたと考えるのが妥当であろう。ただし、田宮の工作シリーズは、上下分割式の箱ではなく、大型ゾイドのような、四角筒になるような箱である。

 

 接着剤を使うなという注意書きがありながら、改造を意識させるプラモデル的要素を多分に含むパッケージのメカボニカ。改造例やバリエーションを紹介し改造して遊ぶことを意識させるパッケージを持ちながら、だんだんと改造しないで遊ぶキャラクターおもちゃに変貌していってしまったゾイド。この二つの矛盾点を意識しながら、目の前に二つの違うパッケージをならべ、この中身はどのように遊ばれることを目的に作られたのか、そんな考えをめぐらすことも、ゾイドの楽しみ方を再発見させる事になると思われる。

 

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