親愛のしるしは攻撃の合図-15　fire!-15

　尻尾周辺の寸法を測った結果、動きの取り出し方法がまとまりました。

　左後足の動きを尻尾に伝える事にします。つまり、足の動きと尻尾の動きは連動するということです。

　まず、パワーユニット部品に予め必要な加工をしておきます。

パワーユニット上蓋部品には、足の部品をゴムキャップで留める軸の裏側に肉抜き穴が空いています。この肉抜き穴をギミック部品の支えに利用します。この肉抜き穴に3mmの軸を通す事にしましたので、パワーユニットの下側部品の同じ位置に3mmの軸を通しても自在に動くようになるまで逃がしを作ります。実際に動かしてみて、動きが堅いようであれば、必要に応じて上蓋部品の肉抜き部分にも加工します。 　 　パワーユニット下側部品の最後尾中央に幅5mm程の逃がしも作ります。

パワーユニット下側部品の最後部に作った逃がしに合わせて上蓋部品も同じ位置に切り込みを入れます。 　前頁でギミック部品は左寄りに作るとしましたが、この部分は内部構造であることと、完成後は装甲部品で見えなくなってしまうことから、ほぼ真ん中であり、かつ後に作るギミック部品の通り道になりますので気持ち大きめに開口しています。

　

　尻尾を実際に動かす部品を作ります。便宜上Ｃ部品とします。

右の図はＣ部品の最終形状です。部品の上の方に寸法が入っていないのは、現物あわせで形状を出したためです。 　3mm強の穴を空ける位置は、上下のほぼ中間点です。 　図面は、最初にプラ板を切り出すための目安です。その後、現物あわせをして、ぶつかってしまうところを削って調整します。

　Ｃ部品に動きを伝える部分を作ります。便宜上Ｂ部品とします。

Ｂ部品の上側にはＣ部品に動きを伝えるための2mmのプラ棒を接着します。 　Ｂ部品の下側は、3mmの軸と接着します。ここで大事なのは、2mmのプラ棒の中心と3mmの軸の中心が、4mm離れていることです。

画像は製作途中のものです。 　前頁で述べた通り、尻尾の取り出し口は、中心から左寄りになっています。そこで、このＢ部品は中心から右寄りの位置で固定します。

　Ｂ部品と3mm軸の固定は適度な強度が必要となります。そのため、作業手順を考える必要があります。

　Ｂ部品のＣ部品に動きを伝えるための2mmのプラ棒側は先に固定しておきます。3mm軸と固定する側はおよその形状のままにしておきます。

　3mm軸と固定する側には、2mmのプラ棒の取付位置の中心から4mm離れたところに中心がくるように、まず2mmの穴を空けて2mmのプラ棒を通します。その後3mmのプラパイプを長い2mmのプラ棒に左右からかぶせるようにして接着し、接着剤固着後、プラパイプに合うようにＢ部品を成形することで形と強度を確保します。

　実際のＢ部品の固定位置は、上の画像で右側からおよそ17mmの位置です。既に3mmパイプが被さっている部分が17mmです。この状態で、既にＢ部品の形状は整えてあります。後に反対側に3mmのプラパイプを通して接着して改めて整形する必要があります。この画像を撮影した時点では、まだ左側の部品の位置関係が決まっていないため、かぶせることになる3mmのプラパイプの長さが決まっていない状態です。

　Ｃ部品の形状も図面と異なっています。まずはこの形状に作ってみて実際に動かしてみて、現物あわせで形が変っていきました。ギミック部品は、実際に組み上げて動かしてみないと、形が決まりません。

ためしに組み上げてみます。 　 　パワーユニット上蓋側の後ろ足を留める部分の裏側の肉抜き穴にギミック部品がおさまるようになります。

尻尾の動きの取り出し口が出来ました。

Ｃ部品と尻尾を仮組みして、動きの伝わりを考えながら形を出しました。動きの伝わり、装甲の裏側にぶつからないで力の逃げない形、を探って調整していきます。 　 　Ｃ部品は、左側装甲のジョイント軸を支えに使います。そのため、ジョイント軸を残しながら開口するとき、出来るだけ円柱状になるよう心がけます。

装甲を組み合わせてみました。 　Ｃ部品は厚さ1mmでは薄く、左右にぶれることがわかりました。そこでジョイントの通り道の穴の部分に5mmのプラパイプを1mmほど足して安定性を確保する事にしました。 　 　左右の装甲部品を組み上げると、ギミック部品はほとんど見えなくなってしまいます。見た目改造したことがわからない完成が予想できます。

続く next

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