親愛のしるしは攻撃の合図-7 fire!-7

 

 動きの加工を始めます。

 パワーユニット部。このシリーズのパワーユニットは自ら組み立てる必要があります。

 パワーユニットには、ギアのシャフトの受け部分が片側で3箇所、両側で都合6カ所1mm程突き出ています。このうち、最もモーターに近いシャフトの受け軸については、両側とも、突き出ている部分だけ削り、薄皮一枚だけプラを残します。残り4カ所については、突き出ている部分を削り落とした後、薄皮のプラが残るようであれば、これを切り抜きます。

 ミニ4駆のギア。左側が加工前、右側が加工後です。このギアは、大きいギアと小さいギアが重なった2段になっています。使うのは下側の小さい方のみです。小さい方のギアだけ切り出して、厚さ1mm程度になるまで薄くします。

 出来上がったギアを、足のためのクランク部品の根本に差し込みます。

 足のためのクランク部品は、組立済み状態で同梱されています。一度、金属シャフトからクランク部品を引き抜いて、加工したギアを根本まで押し込み、元の金属シャフトに戻します。

 クランク部品は、片側だけシャフトから外せば加工したギアを差し込むことは可能です。間に入っている口の開閉ギミックにもつながる黒いギアは一度抜いて元に戻します。

 クランク部品を元のシャフトに戻すときは、注意が必要です。まず、クランク軸は、当然180度ずらしになっていなければなりません。また、ギアの厚みの分を考慮した差し込みをしなければなりません。理屈では、パワーユニットの突き出ている受けを削り取って、替わりにギアを差し込んでいることになりますので、それほど大きなずれは無いはずです。しかし、まったく同じ厚みではありませんので、実際にパワーユニットに入れて、現物あわせでクランク部品の差し込み具合を緩すぎず強すぎず調整します。

 もう一つ、ミニ4駆のギアを用意します。左側が加工前、右側が加工後です。このギアも、大きいギアと小さいギアの2段になっていますが、今度は、上側の大きい方を使います。下側のギアを切り取り、シャフトにながるパイプ部分も切り落として、1mm程度の厚さになるまで削ります。

 加工したギアは、2mmのプラ棒に装着します。プラ棒の長さは、パワーユニット横幅より2mm長くします。

 真ん中の黒いギアは、ジーク・ドーベルに同梱されているギアです。このギアのシャフトの通る穴は2mmよりも大きいため、画像の様に組み立てても、黒いギアは空回りします。

 

 ここまで加工したものを組み上げます。

 足につながるクランク部品は、新たに青いギアを挟み込んでいますから、パワーユニットに入れるときに差し込み具合を調整します。当然、ぐらつきがほとんどなく、それでいてスムーズに動く位置です。

 2mmのプラ棒に置き換えた赤いギアのシャフトの差し込み具合も、ぐらつきがほとんどなく、それでいてスムーズに動く位置に調整します。位置を調整した結果、プラ棒がギアから飛び出てしまう場合は、プラ棒をその分短くします。

 モーターに最も近いシャフトは、ジーク・ドーベル同梱金属シャフトをそのまま用います。

 上蓋をして、実際に動かしてみます。

 作業がうまくいっていれば、赤いギアが回り始めます。こうすることで、足の動きよりも回転の遅い動きを取り出す部分を作ることが出来ました。

 このシリーズは、足の動きと口の開閉が連動してしまっています。つまり、足の動きとも口の開閉とも直接連動しない、別の動きを取り出したかったわけです。

 

続く next

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