防御が最大の攻撃ならば盾は最強の火器である-8
shield is the lethal weapon-8
前頁までで、何とかキャノンビーム砲のすぐ近くまで動力を持ってくることが出来ました。しかし、まだ問題がクリアされた訳ではありません。
今回の改造では、シールドライガーが口を閉じいた時にキャノンビーム砲が水平になり、口を開いたときにキャノンビーム砲が仰角を上げるようにしたいのです。ここまで導いた動力では、キャノンビーム砲のゴムキャップの位置と高さが一致していないため、機構を考える必要があります。更に、角運動の大きさも違っています。導かれた動力の角運動の方が、キャノンビーム砲の動く角運動より大きいのです。これら3つの問題を同時解決する方法を考えねばなりません。更に、分解組立も出来なければなりません。
更に寸法を測ったり、試作を繰り返して、こんな方法にたどり着きました。
まず、手持ちのジャンクパーツの中からロケットランチャーの部品を探し出しました。
ロケットランチャーの片側に3mmのポリジョイント埋め込み、反対側には高さを変えて3mmのプラ棒を長さ3mmほど突き出すようにさせました。同じ物を二つ作り、左右に取り付けます。
ここでは、ロケットランチャー部品を使っていますが、後の装飾的加工の手間を省くために予め形の出ている部品を用いただけです。先に機構的部品を完成させてその後装飾的加工をする方が、より構造を理解しやすい方法にはなると思います。
次にキャノンビーム砲側を加工します。
キャノンビーム砲のゴムキャップ取り付けの穴を少し大きくしてBキャップがさし込める程の大きさにしました。
ためしにBキャップを差し込んでいますが、この状態では、エネルギータンクの取り付け軸にはぴったりではないので、ビーム砲はBキャップごとすぐに抜けてしまいます。しかし、すぐに抜けてしまうことでギミック的なスムーズな動きを確保しています。
次に、Bキャップの外周にぴったり合う内径を持ったリング状の部品を作ります。実際には、手持ちのジャンクパーツからタイヤの部品を加工しました。
裏側には、3mm強幅で深さおよそ3mmの溝を作りました。この溝が、ロケットランチャーにつけた3mmのプラ棒の受け側になります。溝とプラ棒はスムーズに動くような関係なので、溝側の幅を作るときに調整して有ります。そのうえで装飾的な加工をしました。
これらを組み上げるとこのようにかみ合います。
ロケットランチャーの3mmのプラ棒が、キャノンビーム砲に作った部品の溝にかみ合っています。
シールドライガーの口が開くとロケットランチャーが後ろに倒れます。すると、溝とかみ合っているので新たに作った部品も同じように後ろに倒れます。すると、Bキャップでつながっているキャノンビーム砲が持ち上げられます。しかし、ここで角運動の大きさが異なるので、有る一定までキャノンビーム砲が持ち上がってもロケットランチャーは動き続けますが、そこはゴムキャップが滑ってキャノンビーム砲側を壊さないようにしています。つまり、キャノンビーム砲は、機構的に持ち上げているのではなく、ゴムキャップの摩擦力を使って持ち上げて、動きの範囲を超える部分はゴムキャップ滑ることによってギミック的なねじれを逃がしているのです。