地位向上計画 status up 

 

 新世紀に入って以降、ゾイドのデザインが変わったため、従来のファンは遠ざかってしまったという。なぜかその責任をとらされてしまっているのがガル・タイガー。オフィシャルのフリートークでもさんざん言われていた。

 ガル・タイガーが嫌われる理由を考えてみると、どうやら色。じゃあ、その色を変えたら気に入ってもらえるゾイドになったのだろうか。それだけではない。新世紀以降のゾイドにはギミックが少ない、とも言われている。じゃあ、色をそれらしくしてギミックが増えれば、ガル・タイガーを嫌う理由は無くなるのでは?

 と言うわけで、今回は、ガル・タイガーがどこまでグレードアップできるかやってみます。あ、ただしゾイドですから、ゾイドらしい特徴を残しながらのグレードアップです。

今回の改造の用いた部品

  プラパイプ 直径3mm 直径5mm 

  プラ棒 直径2mm

  プラ板 1.2mm厚

  クラウンギアセット

  ピニオンギアセット

  ムギ球

  オレンジ色のビニールパイプ2種

  2.5mmのスプリング

  直径2mmのネジとナット

  銅板

 

使用した工具

  各種ドリル いずれもピンバイスに使用

  プラスチック用ノコギリ

  カッター  紙ヤスリ  彫刻刀

 

今回の改造の目的の第一は、ギミックを新たに追加することです。色々考えた結果、既存の装備を固定装備から可動ギミックに変更する事にしました。固定装備といってもおもちゃ的固定装備であって、設定的には可動するはずです。

 

まずは、モーター。ガル・タイガー付属のモーターには、既にウォームギアが付いています。普通は動力はここから取り出しますが、小さなガル・タイガーでは動力を前部から後部に伝える方法がままならないので、ウォームギアと反対側、普通は動力を取り出すことには使わない方の回転軸にピニオンギアを取り付け、そこから動力を取り出すことが出来るようにします。方法は、モーターのプラスチック部分の軸がのびてきているまわりを彫刻刀の丸刀でお椀のように削りこみます。こうして、軸が露出する部分を増やし、ピニオンギアを止まりやすくします。

ピニオンギアも、モーター側を少し削って(左が加工前、右が加工後)、出来るだけ奥までさし込めるようにします。こうすることで、前後両方から回転を取り出せるようになります。

 

これが、スイッチ部品をホールドするために部品がへっこんでいる部分に何の加工もなしに都合良く収まるのです。つまり、モーターの後ろ側にピニオンギアを取り付けても、本体部品にぶつかるところがないんですね。もしかしたらトミーでも、当初の設計では、前後両方から動力を取り出すことの出来る特注のモーターを装備して、ギミックをつける計画があったんじゃないかと思うくらいのぴったりさに感動します。

連装ビーム砲を装備する部分を削りこんで高さを低くします。

その裏側のモーターを支える部分。ちょうどモーターの電極の電極の真上くらいに来る部分の真ん中に幅2mm弱深さ数mmの切り込みを入れます。ここに、直径2mmのネジを通し、1mmほどを残して、ナットを差し込んだギアを止めます。ナットは、ギアの回転を止めないギリギリの位置を決めて瞬間接着剤で固定しました。

クラウンギアセットの小さい方のギアを使います。クラウンでない側にあるギアを削り落として平らにします。そして、ボールペンの中軸を取り付けます。この取り付けには、2mmのプラ棒を通して、確実に止めるようにします。

まずボールペンの中軸を通したクラウンギアを連装ビーム砲の穴に通します。この時、プラスチックのワッシャーを3枚くらいかましました。その後で、2mmのネジを通したギアをさっき作った切り込みに瞬間接着剤で固定します。

表側はこうなります。

これで、モーターの後ろ側のピニオンギアから取り出した回転は、ネジを通したギアに伝わり、更にクラウンギアに伝わり、背中から回転が取り出されてきます。数回試しながら溝の深さを決めて下さい。

最後にこのボールペンの中軸を適度な長さに切って、5mmのプラパイプをつなげて、更に連装ビーム砲を取り付けると、グルグル回転します。

ところがこの回転が速すぎて、ヘリコプターのローターばりに回転するようになってしまいました。他にも色々なギアの組み合わせを試して減速を試みたのですが、この小さなガルタイガーの中に収まるギアの組み合わせは出来ませんでした。結局この回転の速さは、後に設定でごまかします。 

 

 

続くnext

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