ウイング開閉の動力を伝達する

 

 とりあえず、ウイングの開閉機構はできあがったので、今度は、それを実際に動かすための動力をそこまで導かねばなりません。

 

 まずは、パワーユニットの4カ所のビスを外して、上ふたを外します。上ふたには、口を開閉させるギミックにつながるギアがくっついていますので、これを強引に引き抜きます。(左の画像は、左が前で、右が後ろになります。)

 

 ゾイドのパワーユニットには、装飾モールドが施してあります。今回は、この装飾をサンドペーパーで完全に削り取ってしまいます。(画像は、右側が前で左側が後ろになります。)

 

 上面のまったいらになった上ふたに適度な長さに切った、5mmのプラ角棒を接着します。位置は、左右の中心で、前後はボディーパーツの背中の開口部分の真下よりも気持ち後ろ目がよいでしょう。接着だけでは心配なので、ビス止めもしました。その上で、まず口の開閉ギミックを元に戻し、パワーユニット本体にしっかりとビスで取り付け元に戻します。(画像は、左が前で、右が後ろになります。)この張り付けたプラ角棒は、動きを伝達するためのガイドレールの役割を果たします。パワーユニット上面は、そのままガイドレールの一部になります。このため、レール上にモールドがあっては、ギミックの邪魔になるので削り取ったのです。

 左の図面にしたがって、1.2mm厚のプラ板を2枚切り出します。丸い部分には3mmの穴を空けます。左側が前になります。

 実際の作業は、適当な大きさに切った2枚のプラ板を一部分だけ接着剤で張り合わせ、そのまま削りだしていきます。そして、最後に接着している部分を切り落とすと、図面の形のプラ板が2枚できあがります。

 個体差もあるでしょうが、出っ張りよりも後ろ側は5mmよりももう少し削った方が動きやすくなります。

 

 適度な長さに切った5mmのプラ角棒に5mm幅に切った0.5mm厚のプラ板を張り付け、その上で、更に適度な長さ(10mm前後)に2本切ります。そして、さっき造った部品の穴に3mmのポリジョイントを通して、0.5mm厚のプラ板を張り付けたプラ角棒をはさむようにして、接着し、補強のためビスで固定します。二つのうち1本は前よりに、もう1本は後ろよりに張り付け、真ん中部分は枠状に開けておきます。もちろん、ポリジョンとは自由に動くようでなければなりません。もし動きが悪いようであれば、この接着の前に穴を大きくするなど、しっかり調整して下さい。

 ここに、前側に適度な大きさに切った1.2mm厚のプラ板を3枚張り付けます。横幅は、全て同じにします。一番右側の背の高い部品はおよそ10mm、真ん中のへこんでいる部分は5mm、一番左側最先端の部分はおよそ7mmにしてあります。張り付けは皿ネジで補強してあります。そのため、ネジヘッドが出ないようになっています。同時に、この時に、両脇にはみ出たポリジョイントの余分な部分を切り落とします。切り取ることは明らかなので、ポリジョイントを組み込む前に、削っておくのが手順としてはよいと思います。今回は試しながらの製作なので、組み込んでから切り取りました。

この3枚のプラ板は、口の開閉ギミックにつながる部品の最後尾に接続するためのジョイント部分となります。これにより、この部品全体が、口の開閉ギミックの部品にあわせて前後に駆動するようになります。ここで、口の開閉用部品に接着する必要はありません。

そして、ポリジョイントを取り付けた部分の出っ張りはちょうどぴったりと、背中の開口部分に出てきます。もちろん、前後に動いても支障はありません。つまり、この開口部分は、前後の大きさが5mmの部品が口の開閉にあわせて前後に動くようなギミックがあったとしても、干渉しないぴったりの大きさなのです。

 実際にウイングを取り付けてみます。

 ウイングを取り付ける部分は、ボディーパーツの左右の結合を維持するパーツです。まずは、その左右の結合させる部品が、十分奥まで差し込まれるようにするために、さし込み部分を少し削りこみます。後は、普通にウイングを取り付ける要領で組み立てていきます。ウイングを取り付ける際に、張り合わせたクラウンギアからのびている2.8mmの直径になるように削った3mmのプラパイプを、ポリジョイントの穴に差し込みます。

 これで、口を開閉する部品が前後すると、今回つくったギミック部品が前後し、ウイングを動かすまで動きが連動します。

 2枚張り合わせたクラウンギアからのびる3mmのパイプを2.8mmになるように削ったのは、片方は前後の水平の動きで、片方は角運動であるためです。左図のように、一番後ろに来たときは、軸に一番近づくため、ポリジョイントにパイプが押し込まれます。逆に一番前側に来たときは、軸から遠くなるため、ポリジョイントから少しだけ抜けるようになります。動きの性質が違うために、遊びが必要だったのです。

 

 

続くnext

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