夢の実現-3 dream come true-3

 

電源まわり

 ゴジュラスは、単2電池2本と単3電池2本を用います。しかし、電池の入れ替えの手間と、作業の効率を考え、単2電池2本での動作を確保するために、必要な処理を行います。

 

 まず、背中のバッテリーパックの成形を整えます。

 パワーユニット側面に接点を作ります。単にネジの頭を出しただけの接点ですが、ここには、モーターの端子からリード線を伸ばして、2極の接点とします。

 作業は、パワーユニットを分解することになります。パワーユニットのカバーを明けたら、接点を作る作業の邪魔になる、ギアを取り外します。首を左右に振るギミック部品。そこに動きを導く部品。何枚もモーターの回転を減速させ力に変えるギアとシャフト。これらを取り外して、後で分からなくならないようにしっかり保管しておきます。取り外した順番をしっかり覚えておいて下さい。

 モーターの接点。赤と青のリード線がつながっているところに、新たにリード線をつなぎます。各接点1本ずつです。この時にはハンダでつなぐことをおすすめします。モーターにつなげたリード線をパワーユニットの右側面までもってきます。出来るだけ既存のリード線の通っているルートを通らせることで、ギアと干渉させないようにします。

 長さ5mmの2mm径のビスをナットで止めます。この際、リード線を挟み込むようにしてナットを締めます。こうして接点が出来上がります。

 その後、取り外したギアやギミック部品を、取り外したのとは逆の順番で取り付けていきます。

 パワーユニットのカバーを取り付けます。この時、足や腕を動かすクランク軸の位置関係をしっかり調整しておきます。ゴジュラスは、4足歩行ゾイドとは異なりますので、単に前後で互い違い(180度のずれ)になるようにクランク軸をセットしても、動物らしい動きは再現されません。90度から100度ずれるようにするのがベストです。

 フレームパーツを加工します。フレームパーツに右半身側のみの作業です。

 パワーユニットの接点にぶつかるように、内側に銅板を張り付けます。パワーユニットとしっかり位置関係を確認して下さい。取り付けた銅板にリード線を取り付け、フレームの内側をはわせるように、背骨の位置まで伸ばしていきます。

 背骨となる部分にやはりネジで接点を設けます。この設けた接点と銅板をリード線でつなぎます。

 ライト用バッテリーケースの裏側、フレームの背骨と接合する部分に銅板で作った接点を設けます。

 まずネジを外して、ケースを開けます。バッテリーケースは、ちょうど単3電池が収まる部分に爪があるので、単にネジを外しただけでは、ケースを開けることは出来ません。単3電池のカバーを外し、上下の接点付近にある爪を押し込んで外して下さい。

 内部には、電池接点、スイッチ、電球をつなぐリード線が走っています。今回は電流が、銅板1−スイッチ−電球−銅板2と流れるように配線します。つまり、バッテリーケースのスイッチも生かすように配線します。こうすることで、電池は、パワーユニットの単2電池しか使わないものの、電池の寿命を考え、ライトは光らせないなどの使い分けが可能となります。

 

 これで、パワーユニットの電源をライトにまで導くことが出来るようになりました。今回こんな手間のかかる方法を取ったのは、ケーブルをいちいちつないだり切ったりしなくても、単にゾイドを組み立てさえすれば、自動的にケーブルも結線されるような方法にしたかったからです。これは、今後改造作業ををすすめるにあたって、何度も分解組立を繰り返すであろう事が想定されるため、その都度いちいち結線をし直す手間を省く、ということを目的としました。

 トミーさん。今後、ゾイドに色々な電飾を施した新型を発売する際には、わざわざ結線する必要なく、単にパーツを組み立てさえすれば、自然と配線も済んでしまう、と言うようなパーツ構成は考えてほしいなと思います。既にライトニングサイクスやバサークフューラーのバッテリーボックスとのコネクターにはこの手の片鱗も感じさせますが、より複雑な配線にも対応出来るでしょうか。場合によっては、金型で樹脂を射出成形する際に必要な形に整えられた銅板を金型の中に入れて、最終的には樹脂の中に埋め込んでしまうことは出来るでしょうか? その結果ユーザーは今まで通り普通にランナーからパーツを切りって説明書通り組立さえすれば、配線は済んでしまう、なんてのは理想だと思います。手軽に組み立てられるゾイドの特徴を生かしながら電飾する方法として考慮してもらいたいと思います。

  

続くnext

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