沼津貝塚

(No.15)宮城県石巻市沼津字出外
北より 南より

1963年(昭和38年)東北大学に残る473点の骨角器類が一括して重要文化財に指定された。これらは沼津貝塚より石巻市の毛利総一郎、遠藤源七両氏によって明治41年から昭和4年までの期間に発掘された遺物である。それらは様々な種類の漁業具や装身具であり、ひとつの遺跡からの出土としてはあまりに多量である上、優品で美術的にすぐれたものであった。
沼津貝塚は石巻市の北東、北上川の支流真野川東岸の低地奥部に位置し、小島のように水田に浮かぶ丘陵にある。貝層は丘陵から低く張り出した鞍状の周囲斜面に広く見られ晩期前半を境にアサリ、ハマグリなどの鹹水産からシジミを主とした気水産に変化することが確認されている。
■参考文献■