Accessはリレーショナルデータベース（以下RDB）という方式のデータベースソフトである．これは現在主流で用いられている方式で，集合論という数学の考え方を応用したものである．

　従来のパソコンで利用可能なデータベースは，カード型データベースという方式が利用されていた．1レコード毎の画面とそれらを一覧表にした表形式のインタフェースで構成されて，データベースのテーブルは1つであった．一方，RDBは，複数のテーブルを持つことができ，それらの必要なデータを組み合わせてデータ出力することが可能である．

カード型データベース図

リレーショナルデータベース図

　テーブルを分割することで，冗長なデータを減量することができるため，一般に同じデータ内容を格納するディスクスペースも少なくて済む．複数のテーブルに分割されたデータを結合する処理が，パソコンの高性能化によって利用可能になった．