津山Ttsuyama1(城東地区) |
中国地方最大の盆地である津山盆地の中央に位置する津山は、古くは美作の中心都市であり、現在でも岡山県北部の拠点都市である。近畿と、山陰を結ぶ出雲街道の要衝でもあった。その旧市街地は、津山城付近の城下地区を中心として東側(城東地区)と西側(城西地区、「津山U」を参照)の街道沿いにそれぞれ広がっており、そのどちらにも重伝建地区に選定されている古い町並みが残る。 城下町の東の玄関口となっていたのが城東地区で、江戸時代に商家町として発展し、明治以降もすぐ南側を流れる吉井川を用いた水運による物資の集積としてにぎわった。袖壁となまこ壁がアクセントとなっている町家が、旧出雲街道の通り沿いに連なって残る、規模の大きな歴史的町並みが見られる。 紀行作家の堀淳一氏が「朝霧の町」と呼んだ津山だが、今まで何度も訪れたうち二回は濃霧が見られ、一回は雨だった。おかげで、しっとりとした町という印象を持っているのだが、その印象は晴れた日に訪れても大きくは変わらなかった。ゆったりと流れる吉井川の周辺に広がる盆地の城下町、という地形もこの町の魅力の元になっているのではないかと思う。
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