大崎の荒磯の渡り延ふ葛のゆくへもなくや 恋ひわたりなむ 詠み人しらず 〔万葉集 巻第十二 ・三〇七二〕 クズは秋の七草として「万葉集」をはじめとする多くの歌集や 文学作品に登場し、古くから食料、薬、飼料等に広く利用されて きました。根は食用の葛粉にしたり「葛根」として発汗、解熱、 鎮痙剤としてつかわれ、つるで葛布をつくります。 クズ属はアジア原産で、日本にはクズとタイワンクズの二種が 自生します。 クズの名は大和国吉野の国栖が葛粉の産地であったことに由来す るといわれます。 | |
マメ科 クズ属 |