デーニッツハエトリ (デーニッツ蠅捕 ;クモ目ハエトリグモ科)

とてもよく見かけるハエトリグモ。腹部の中央に白黄色の太い縞があり、両側が明るい赤褐色になっていて、よく目立つ。あまり人を警戒せず姿を見せる。(図鑑によると♂は赤褐色がなく、全体がくすんだ灰色)

「デーニッツ」は「明治時代の外国人医師でクモ学者」に因なむと新海栄一『日本のクモ』(p301)が述べている。デーニッツ(W.Doenitz)は「御雇い外国人」のひとりで明治6年(1873)に来日して、東京医学校で解剖学を教えている。クモの研究も行い、高橋登「日本のクモ学と御雇外国人」(2000)によると、7種名がデーニッツに献名されているという。デーニッツサラグモ・コデーニッツサラグモ・デーニッツハエトリなど。
ネット上の文献として、「クモ学会の歴史」はとても有用。上の高橋登論文もここにあった。矢島道子「ヒルゲンドルフと日本の魚類学」にもデーニッツの足跡が記されている。

('13) 9月29日撮影 於府中市
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